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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 15.1 運用ガイド テープサーバオプション編
ETERNUS

10.1.2 同期型高速バックアップの処理

ETERNUS ディスクアレイのEC機能を用いて、業務ボリュームから未使用のバックアップボリュームにコピーします。さらに、バックアップボリュームからテープへコピーを行います。

同期型高速バックアップは、次のように処理が行われます。

  1. acmstartsync(バックアップ同期処理開始コマンド)を実行する(図の(1))と、業務ボリュームと同容量の未使用バックアップボリュームが、未使用バックアップボリューム管理領域から選択され、バックアップ同期処理が開始されます。

  2. 業務ボリュームとバックアップボリュームが等価状態になります。この時点以降、業務ボリュームとバックアップボリュームの等価性は維持されます。この状態を等価性維持状態(図の(3))と呼びます。

  3. acmbackup(バックアップ実行コマンド)を実行する(図の(4))と、バックアップ同期処理が停止され、バックアップボリュームからテープへのコピーが開始されます。バックアップ履歴情報が登録されます。

  4. バックアップ完了時にバックアップデータが保存世代数を超えた場合、最古のバックアップボリュームを未使用のバックアップボリュームとします。

注意

業務ボリュームとバックアップボリュームが等価状態になる前は、acmbackup(バックアップ実行コマンド)を実行できません。

図10.4 同期型高速バックアップでのバックアップ方法

コマンドの完了タイミングは、ディスクのバックアップ履歴情報が作成された時点、またはテープのバックアップ履歴情報が作成された時点のどちらかを選択できます(オプション指定)。なお、同期型高速バックアップでは、Suspend/Resume機能を使用して、ECによる等価性維持状態を一時中断(Suspend)/再開(Resume)できます。Suspend/Resume機能を使用したバックアップでは、一時中断状態からの差分コピーを行うことで、より高速な同期型バックアップ運用が可能です。

Suspend/Resume機能は、「10.1.3 Suspend/Resume機能を使用したバックアップの処理」を参照してください。

注意

すべてのバックアップボリュームが世代管理されている、かつ未使用バックアップボリューム管理領域からバックアップボリュームを獲得できない場合は、バックアップできません。