ETERNUS ディスクアレイのOPC機能を用いて、業務ボリュームから未使用のバックアップボリュームにコピーします。さらに、バックアップボリュームからテープへコピーを行います。
スナップショット型高速バックアップは、次のように処理が行われます。
acmbackup(バックアップ実行コマンド)を実行する(図の(1))と、業務ボリュームと同容量の未使用バックアップボリュームが、未使用バックアップボリューム管理領域から選択されます。
バックアップによりバックアップボリュームの数が保存世代数を超える場合は、もっとも古いバックアップボリュームの履歴が削除され、そのボリュームが未使用バックアップボリュームとして選択されます。
選択した未使用バックアップボリュームに業務ボリュームの内容をコピーします。論理コピーが瞬時に行われ、ハードウェアで物理コピーが開始されます。
また、バックアップボリュームからテープへのコピーも行います。テープへのコピー開始のタイミングは、以下の図の(2)または(4)のどちらかを選択できます。
バックアップ履歴情報を設定します。
図10.3 スナップショット型高速バックアップの処理方法
スナップショット型高速バックアップでは、ディスクへのバックアップは上記の図の(1)の時点で完了し、バックアップ履歴情報が作成されています。実際のデータのコピー処理はETERNUS ディスクアレイのOPC機能によって内部的に行われます。
コマンドの完了タイミングは、ディスクのバックアップ履歴情報が作成された時点、またはテープのバックアップ履歴情報が作成された時点のどちらかを選択できます(オプション指定)。
なお、スナップショット型高速バックアップでは、QuickOPC機能を使用すると、前回のバックアップ時点からの差分データだけを物理コピーします。そのため、より高速なスナップショット型バックアップ運用が可能です。
QuickOPC機能は、「第12章 QuickOPC機能によるバックアップ運用」を参照してください。
注意
すべてのバックアップボリュームが世代管理されており、未使用バックアップボリューム管理領域からバックアップボリュームを獲得できない場合は、バックアップを行えません。