管理対象サーバのセットアップについて説明します。
セットアップの概要を以下に示します。
収集するITリソース情報の範囲に合わせて、以下の設定を行ってください。
ITリソース情報を収集する場合
ITリソース情報を収集する場合は、管理対象サーバで以下を設定してください。
ファイアウォールの設定
設定方法の詳細は、“3.3.3.1 ファイアウォールの設定”を参照してください。
SNMPエージェントの設定
設定方法の詳細は、“3.3.3.2 SNMPエージェントの設定”を参照してください。
SSH通信の設定(SSH通信を使用する場合)
設定方法の詳細は、“3.3.3.3 SSH通信の設定”を参照してください。
ファイル転送基盤の設定(ファイル転送基盤を使用する場合)
設定方法の詳細は、“3.3.3.4 ファイル転送基盤の設定”を参照してください。
連携製品のインストール(任意)
ITリソース情報をより詳細に収集したい場合は、サーバ管理ツールとして動作する連携製品をインストールしてください。
インストール方法は、連携製品のマニュアルを参照してください。
ノード情報のみ収集する場合
ノード情報のみ収集する場合で、OS名、LAN情報を収集したい場合は、管理対象サーバで以下の設定してください。
ファイアウォールの設定
設定方法の詳細は、“3.3.3.1 ファイアウォールの設定”を参照してください。
SNMPエージェントの設定(任意)
設定方法の詳細は、“3.3.3.2 SNMPエージェントの設定”を参照してください。
ファイアウォールの設定を確認します。
設定が[無効]の場合
ファイアウォールの設定をする必要はありません。
設定が[有効]の場合
ファイアウォール機能に対して必要な通信(ポート)を許可する必要があります。
ファイアウォール機能に対して必要な通信(ポート)を許可する方法については、OSのマニュアルを参照してください。
以下のポートに対して、通信許可の設定を行ってください。
SNMP:161/TCP
SSH:22/TCP
SNMPエージェントがインストールされていない場合は、事前にインストールする必要があります。
ポイント
対象サーバにSNMPエージェントをインストールする場合としない場合とでは、以下に示す機能差があります。
SNMPエージェントをインストールする場合
ノード検出時に、IPアドレスやホスト名に加え、MIB情報を採取することができます。
構成情報にベンダー名やOS種別が追加されるため、インベントリ情報の収集が可能になります。
SNMPエージェントをインストールしない場合
IPアドレスとホスト名だけがCMDBに追加されます。
インベントリ情報は収集できません。
SNMPエージェントのインストール方法について説明します。
以下の説明(例)に記載されていないOSやネットワーク機器のSNMPエージェントのインストール方法、セットアップ方法は、それぞれのマニュアルを参照してください。
SNMPエージェントは以下の手順でインストールします。
SNMPエージェントのインストール
SNMPエージェントのインストール方法(例)について説明します。
この手順は、以下のWindows OSに適用されます。
Windows Server 2003
Windows Server 2008
Windows Server 2012
Windows Server 2003の場合
SNMPエージェントを、すでにWindows OSが実行されているコンピュータにインストールする方法を以下に示します。
スタートメニューの[コントロールパネル]から[プログラムの追加と削除]を選択します。
[プログラムの追加と削除]ダイアログボックスで[Windowsコンポーネントの追加と削除]をクリックし、[Windows コンポーネントウィザード]を表示します。
[Windows コンポーネントウィザード]の[コンポーネント]で、一覧から[管理とモニタツール]を選択し、[詳細]ボタンをクリックします。
[管理とモニタツール]ダイアログボックスで[簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)]を選択し、[OK]ボタンをクリックします。
[プログラムの追加と削除]ダイアログボックスで[次へ]ボタンをクリックし、画面の指示に従ってインストールしてください。
Windows Server 2008の場合
スタートメニューの[コントロールパネル]から[プログラムと機能]を選択します。
[Windowsの機能の有効化または無効化]を選択します。表示された[サーバマネージャー]ウィンドウより[機能]-[機能の追加]を選び、[機能の追加ウィザード]を表示します。
[機能の追加ウィザード]の一覧から[SNMPサービス]ツリーにある[SNMPサービス]を選択し、[次へ]ボタンをクリックします。
[インストールオプションの確認]で[インストール]ボタンをクリックし、Windows OSのCD-ROMをセットするとインストールを開始します。
Windows Server 2012の場合
アプリ画面の[コントロールパネル]から[プログラムと機能]を選択します。
[Windowsの機能の有効化または無効化]を選択します。表示された[役割と機能の追加ウィザード]ウィンドウを進めます。
[機能の選択]画面の機能一覧から[SNMPサービス]を選択し、[機能の追加]ボタンをクリックした後、[次へ]ボタンをクリックします。
[インストールオプションの確認]で[インストール]ボタンをクリックするとインストールを開始します。
注意
Update Releaseを適用済みのシステムの場合、SNMPサービスをインストールした後、Update Releaseを再度適用する必要があります。
SNMPエージェントをインストールする場合、以下のrpmパッケージをインストールします。
net-snmp(またはucd-snmp)
参考
使用するコマンドについて
rpmパッケージをインストールするときは、rpm コマンドの -i オプションを使います。
rpmパッケージを削除するときは、rpm コマンドの -e オプションを使います。
rpmパッケージがインストールされていることを確認するためには、rpm コマンドの -q オプションを使います。
[設定ファイル]
/etc/snmp/snmpd.conf |
以下にSNMPエージェントの設定ファイルの編集例を記述します。
詳細はmanコマンドを参照してください。
[変更前]
# sec.name source community # groupName securityModel securityName # Make at least snmpwalk -v 1 localhost -c public system fast again. # name incl/excl subtree mask(optional) # group context sec.model sec.level prefix read write notif |
[変更後]
# sec.name source community # groupName securityModel securityName # Make at least snmpwalk -v 1 localhost -c public system fast again. # group context sec.model sec.level prefix read write notif |
設定ファイルを編集後はSNMPエージェントを再起動します。
# /etc/init.d/snmpd stop # /etc/init.d/snmpd start |
SNMPエージェントをインストールする場合、以下のパッケージをインストールします。
Solaris10の場合
SUNWsmmgr
SUNWsmagt
SUNWsmcmd
ポイント
以下は使用するコマンドについての補足です。
パッケージをインストールするときは、pkgaddコマンドを使います。
パッケージを削除するときは、pkgrm コマンドを使います。
パッケージがインストールされていることを確認するためには、pkginfo コマンドを使います。
インストール直後の設定で動作可能です。必要に応じて、SNMPサービスの設定および、OSのマニュアルを参照のうえ、設定してください。
Solaris11の場合
system/management/snmp/net-snmp
ポイント
以下は使用するコマンドについての補足です。
パッケージをインストールするときは、pkg installコマンドを使います。
パッケージを削除するときは、pkg uninstallコマンドを使います。
パッケージがインストールされていることを確認するためには、pkg search コマンドを使います。
インストール直後の設定で動作可能です。必要に応じて、SNMPサービスの設定および、OSのマニュアルを参照のうえ、設定してください。
SNMPサービスの設定
サーバの構成情報を自動収集する場合に、SNMPサービスで設定した値と同じコミュニティ名をITリソース情報収集定義ファイルに指定します。
SNMPコミュニティ名には、“public”を指定してください。コミュニティ名を“public”から変更した場合、ITリソース情報収集で収集できる情報が少なくなります。
SNMPエージェントをインストールしたコンピュータで[サービス]ウィンドウから[SNMP Serviceのプロパティ]ダイアログボックスを起動し、[セキュリティ]タブより以下の項目の設定をします。
コミュニティ名の設定
SNMPエージェントが受け付けるコミュニティ名を設定してください。
コミュニティ名には、全角文字、半角カナ、半角空白、および以下の記号は使用できません。
“!”、“*”、“"”、“+”、“=”、“#”、“>”の半角の各文字
“\^”、“\-”の連続した半角の2文字
アクセス許可するホストの設定
管理サーバまたは中継サーバからのSNMPパケットを受け付ける設定にしてください。
コミュニティ名の設定
コミュニティ名の設定は、以下のファイルを編集します。
[設定ファイル]
/etc/snmp/snmpd.conf |
詳細はmanコマンドを参照してください。
[設定項目]
Com2sec systemwalker default public |
アクセス許可するホストの設定
SNMPパケットの受け付けを許可するホストの IPアドレスを“*.*.*.*”と仮定して説明します。
管理サーバまたは連携サーバ/中継サーバからのSNMPパケットを許可する設定にしてください。
デフォルトの設定では、受け付けを許可する設定になっています。
[設定ファイル]
/etc/snmp/snmpd.conf |
詳細はmanコマンドを参照してください。
[変更前]
Com2sec systemwalker default public |
[変更後]
Com2sec systemwalker *.*.*.* public |
設定ファイルを編集後はSNMPエージェントを再起動します。
# /etc/init.d/snmpd stop # /etc/init.d/snmpd start |
コミュニティ名の設定
コミュニティ名の設定は、以下のファイルを編集します。
通常は、コミュニティ名に“public”が設定されているため、編集する必要はありません。
Solaris10の場合
[設定ファイル]
/etc/sma/snmp/snmpd.conf |
詳細はmanコマンドを参照してください。
[設定項目]
rocommunity public |
Solaris11の場合
[設定ファイル]
/etc/net-snmp/snmp/snmpd.conf |
詳細はmanコマンドを参照してください。
[設定項目]
rocommunity public |
アクセス許可するホストの設定
SNMPパケットの受け付けを許可するホストの IPアドレスを“*.*.*.*”と仮定して説明します。
管理サーバまたは連携サーバ/中継サーバからのSNMPパケットを許可する設定にしてください。
デフォルトの設定では、受け付けを許可する設定になっています。
Solaris10の場合
[設定ファイル]
/etc/sma/snmp/snmpd.conf |
詳細はmanコマンドを参照してください。
[変更前]
rocommunity public |
[変更後]
rocommunity public *.*.*.* |
設定ファイルを編集後はSNMPエージェントを再起動します。
# svcadm restart svc:/application/management/sma:default |
Solaris11の場合
[設定ファイル]
/etc/net-snmp/snmp/snmpd.conf |
詳細はmanコマンドを参照してください。
[変更前]
rocommunity public |
[変更後]
rocommunity public *.*.*.* |
設定ファイルを編集後はSNMPエージェントを再起動します。
# svcadm -v restart net-snmp |
SSH通信を使用する場合は、以下を実施してください。
リモート接続(ログイン)するためのアカウントを準備します。
管理者権限(Administrator/root)のアカウントを準備してください。
FirewallでSSHを使用するポートを設定します。
SSHで使用するポート: 22/TCP
SSHサービスを起動します。
SSHがインストールされていない環境では、以下のSSHをインストールしてください。
OpenSSH(cygwin OpenSSH V1.7以上)をインストールしてください。
OSの標準機能としてSSHがインストールされていない場合は、OpenSSHをインストールしてください。
インストール方法やサービス起動方法は、使用するSSHのマニュアルを参照してください。
ファイル転送基盤を使用する場合は、以下を実施してください。
注意
ファイル転送基盤は、管理対象サーバがWindowsまたはLinuxで使用できます。管理対象サーバがSolarisの場合は、SSH通信を使用してください。
プロセス管理サーバまたは中継サーバにSystemwalker IT Change managerをインストール後、サーバから以下ファイルを取り出してください。
管理対象サーバがWindowsの場合
[Systemwalker IT Change Managerインストールディレクトリ]\CMDB\FJSVcmdba\inventory\FJSVcmdbi.ex_ |
管理対象サーバがLinuxの場合
[Systemwalker IT Change Managerインストールディレクトリ]\CMDB\FJSVcmdba\inventory\FJSVcmdbi-14.1.0-0.i386.rpm |
管理対象サーバがWindowsの場合
/opt/FJSVcmdba/inventory/FJSVcmdbi.ex_ |
管理対象サーバがLinuxの場合
/opt/FJSVcmdba/inventory/FJSVcmdbi-14.1.0-0.i386.rpm |
管理対象サーバにITリソース情報収集プログラムをインストールしてください。
管理対象サーバがWindowsの場合、以下の通りポート番号を設定します。
“%SystemRoot%\system32\drivers\etc\services”ファイルを編集し、以下のようにポート番号を追加します。
dtranh02 9664/tcp |
1.のファイルを任意のディレクトリに格納します。
以下のコマンドを実行します。
管理者権限(Administrator/root)のアカウントで実行してください。
管理対象サーバがWindowsの場合
> move FJSVcmdbi.ex_ FJSVcmdbi.exe > cd C:\ > [ファイル格納ディレクトリ]\FJSVcmdbi.exe > C:\FJSVcmdbi\bin\fcmdb_inv_lnksetup.bat |
管理対象サーバがLinuxの場合
> rpm -i FJSVcmdbi-14.1.0-0.i386.rpm > /opt/FJSVcmdbi/bin/fcmdb_inv_lnkrcv start |