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Symfoware Server V11.0.1 セキュリティ運用ガイド
Symfoware

7.3 監査ログデータベースの容量拡張

監査ログを使用した運用を続けていくうちに、初期の見積りと実際に発生する監査ログ量が異なっているために、監査ログエレメントを追加する、あるいは監査ログエレメントのサイズを変更するといった作業が発生することがあります。このような場合には、監査ログデータベースの容量拡張を行います。

監査ログデータベースの容量拡張には、以下の2つの方法があります。

監査ログエレメントのサイズを変更する必要がない場合は、監査ログエレメントの追加の手順によって監査ログデータベースの容量拡張を行ってください。監査ログエレメントのサイズを変更する必要がある場合は、監査ログデータベースの削除および再作成によって監査ログデータベースの容量拡張を行ってください。

監査ログエレメントの追加

監査ログエレメントの追加は、rdbauditコマンドにより行います。

監査ログエレメントの追加による容量拡張の操作例を示します。

SolarisSolarisの場合

例1

新たにローデバイス/dev/rdsk/c3t2d0s0を割り当て、監査ログデータベースのエレメントを1つ追加して容量拡張する場合の例を示します。

$ rdbaudit -a -n 1 -r /dev/rdsk/c3t2d0s0 

LinuxLinuxの場合

例2

新たにローデバイス/dev_symfoware/raw44を割り当て、監査ログデータベースのエレメントを1つ追加して容量拡張する場合の例を示します。

$ rdbaudit -a -n 1 -r /dev_symfoware/raw44

監査ログデータベースの削除および再作成

監査ログデータベースの削除および再作成による容量拡張は、rdbauditコマンドにより行います。監査ログデータベースの削除を行うと、監査ログエレメントに格納されている監査ログは失われます。監査ログデータベースの削除を行う前には、必ず監査ログの外部媒体へのバックアップを行ってください。

監査ログデータベースの削除および再作成による容量拡張は、Symfoware/RDBシステムの利用モードを“管理者モード”に変更して行ってください。監査ログデータベースの容量拡張が完了したら、システムの利用モードを“通常モード”に戻して業務を再開してください。

監査ログデータベースの削除および再作成の操作手順

監査ログデータベースの削除および再作成による容量拡張の操作手順を以下に示します。

  1. 以下の手順で監査ログデータベースを削除します。

    1. 現在のコネクションの状態および通信環境の状態を表示します。状態の表示は、rdbcninfコマンドのsオプションで行います。

    2. 現在、接続されているコネクションがある場合は、そのコネクションを強制切断します。コネクションの強制切断は、rdbtermコマンドで行います。

    3. Symfoware/RDBの利用モードを“管理者モード”に変更します。利用モードの変更は、rdbsysstatコマンドのcオプションで行います。

    4. 監査ログデータベースの現在の容量を確認します。確認は、rdbauditコマンドのlオプションで行います。

    5. 監査ログの格納先を強制的に切り替えます。強制切換えは、rdbauditコマンドのeオプションで行います。

    6. 監査ログを外部媒体にバックアップします。バックアップは、rdbunladtコマンドのmcオプションで行います。

    7. 監査ログデータベースを削除します。削除は、rdbauditコマンドのdオプションで行います。

  2. 以下の手順で監査ログデータベースを再作成します。

    1. 監査ログデータベースを再作成します。

    2. 再作成は、rdbauditコマンドのcオプション、nオプション、sオプションおよびrオプションで行います。

    3. Symfoware/RDBの利用モードを“通常モード”に変更します。通常モードの変更は、rdbsysstatコマンドのcオプションで行います。

監査ログデータベースの削除および再作成の操作例

監査ログデータベースの削除および再作成による容量拡張の操作例を示します。

SolarisSolarisの場合

例1

監査ログデータベースのエレメントサイズを200メガバイトから300メガバイトに増やし、再作成して容量拡張する場合の例を示します。

$ rdbcninf -s
  RDBII rdbcninf DATE:2007/04/24 TIME:10/09/15
  Local Connection Status(exec/term/free/total) : 1/ 0/ 14/ 15
  Status  Idle   Tran    Type      Connection-Info
  EXEC    00:03  INACT  SQL       23399

  Remote Connection Status(exec/term/free/total) : 1/ 0/ 3/ 4
  Status  Idle   Tran    Type      Connection-Info
  EXEC    00:37  INACT   TCP/IP    10.124.4.123/23396

rdb:INFO: qdg02200i: rdbcninfが正常終了しました 復帰コード 00
    (システム名=rdbsys1)

$ rdbterm -i 10.124.4.123

rdb:INFO: qdg13294i: 指定されたコネクション'1'個の強制回収を
    受け付けました(システム名=rdbsys1)

$ rdbsysstat -c manage

$ rdbaudit -l

  Audit log space information
  No.1
    Device : /dev/rdsk/c4t2d0s0
    Allocate size : 200M
    Used rate : 100%
    Status : USED
    Record span : 2007-04-21 12:21:35 - 2007-04-22 01:02:54

  No.2
    Device : /dev/rdsk/c4t2d0s0
    Allocate size : 200M
    Used rate : 90%
    Status : CURRENT USE
    Record span : 2007-04-22 01:02:54 - 2007-04-23 15:32:05

  No.3
    Device : /dev/rdsk/c4t2d0s0
    Allocate size : 200M
    Used rate : 0%
    Status : NEXT USE
    Record span :

$ rdbaudit -e

$ rdbunladt -mc -o 1 /home/rdb2/audit20070421_22.dat

$ rdbunladt -mc -o 2 /home/rdb2/audit20070422_23.dat

$ rdbaudit -d

$ rdbaudit -c -n 3 -s 300M -r /dev/rdsk/c4t2d0s0

rdb:INFO: qdg13514i: 監査ログデータベースの作成が完了しました
    (システム名=rdbsys1)

$ rdbsysstat -c normal 

LinuxLinuxの場合

例2

監査ログデータベースのエレメントサイズを200メガバイトから300メガバイトに増やし、再作成して容量拡張する場合の例を示します。

$ rdbcninf -s
  RDBII rdbcninf DATE:2007/04/24 TIME:10/09/15
  Local Connection Status(exec/term/free/total) : 1/ 0/ 14/ 15
  Status  Idle   Tran    Type      Connection-Info
  EXEC    00:03  INACT  SQL       23399

  Remote Connection Status(exec/term/free/total) : 1/ 0/ 3/ 4
  Status  Idle   Tran    Type      Connection-Info
  EXEC    00:37  INACT   TCP/IP    10.124.4.123/23396

rdb:INFO: qdg02200i: rdbcninfが正常終了しました 復帰コード 00
    (システム名=rdbsys1)

$ rdbterm -i 10.124.4.123

rdb:INFO: qdg13294i: 指定されたコネクション'1'個の強制回収を
    受け付けました(システム名=rdbsys1)

$ rdbsysstat -c manage

$ rdbaudit -l

  Audit log space information
  No.1
    Device : /dev_symfoware/raw43
    Allocate size : 200M
    Used rate : 100%
    Status : USED
    Record span : 2007-04-21 12:21:35 - 2007-04-22 01:02:54

  No.2
    Device : /dev_symfoware/raw43
    Allocate size : 200M
    Used rate : 90%
    Status : CURRENT USE
    Record span : 2007-04-22 01:02:54 - 2007-04-23 15:32:05

  No.3
    Device : /dev_symfoware/raw43
    Allocate size : 200M
    Used rate : 0%
    Status : NEXT USE
    Record span :

$ rdbaudit -e

$ rdbunladt -mc -o 1 /home/rdb2/audit20070421_22.dat

$ rdbunladt -mc -o 2 /home/rdb2/audit20070422_23.dat

$ rdbaudit -d

$ rdbaudit -c -n 3 -s 300M -r /dev_symfoware/raw43

rdb:INFO: qdg13514i: 監査ログデータベースの作成が完了しました
    (システム名=rdbsys1)

$ rdbsysstat -c normal