マシンの移行で、移行元の不要になったSymfoware/RDBシステム全体のデータベース資源を削除して、データが漏洩しないようにする必要があります。
不要になったSymfoware/RDBシステム全体のデータベース資源の削除
マシンの移行で、移行元のSymfoware/RDBシステム全体のデータベース資源を削除する場合、管理者は、SQL文やRDBコマンドを用いてデータベースやログファイルを削除します。
データベースやログファイルを削除した後は、残っているRDBディクショナリ、RDBディレクトリファイル、各種ファイルなどは、rdbclrfコマンドで削除します。
マシンの移行時にすべてのデータベースの資源やファイルの内容を削除することにより、媒体上に残ったデータを不正にアクセスできないようにします。
マシンの移行で、不要になったSymfoware/RDBシステム全体のデータベース資源を削除するための作業手順を以下の図に示します。
図7.1 Symfoware/RDBシステム全体のデータベース資源の削除手順
1) RDBコマンドでデータベース資源を削除
RDBコマンドで、データベース資源を削除します。
参照
RDBコマンドの指定方法の詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。
データベーススペース
rdblogコマンドで、以下の資源を削除します。なお、rdblogコマンドを実行する前には、rdbstopコマンドでSymfoware/RDBを停止させてください。
テンポラリログファイル
アーカイブログファイル
監査ログ用ロググループのログ管理ファイル
ユーザロググループ用のログ管理ファイル
ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイル
2) rdbauditコマンドで監査ログデータベースを削除
3) rdbclrfコマンドで管理者または利用者が獲得したデータベース資源を削除
rdbclrfコマンドで、以下の管理者または利用者が獲得したデータベース資源を削除します。
RDBディクショナリ
RDBディレクトリファイル
退避ディスク
ログ管理ファイル
ロググループ管理ファイル
アンロードファイル
管理者用RDBコマンドの入力ファイル
管理者用RDBコマンドの出力ファイル
利用者用RDBコマンドの入力ファイル
利用者用RDBコマンドの出力ファイル
コマンド出力を保存したファイル
RDB構成パラメタファイル
クライアント用の動作環境ファイル
システム用の動作環境ファイル
サーバ用の動作環境ファイル
パフォーマンスデータ格納ファイル
自動起動停止スクリプト
各種ファイルひな型
RDB構成パラメタファイル
クライアント用の動作環境ファイル
システム用の動作環境ファイル
自動起動停止スクリプト
COREファイル
ページダンプ
メッセージログファイル
障害調査資料
サーバ証明書ファイル(通信データを暗号化し、サーバ認証を行っている場合)
サーバ秘密鍵ファイル(通信データを暗号化し、サーバ認証を行っている場合)
マスタ暗号化キーファイル(格納データの暗号化を行っている場合)
rdbclrfコマンドは、ファイルの内容を消去してから削除します。通常の運用では削除されないファイルは、このコマンドを使用して削除してください。
参照
rdbclrfコマンドの指定方法の詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。
注意
ファイルへのシンボリックリンクを指定した場合、rdbclrfコマンドはリンクの参照先ファイルの内容を消去し、指定されたシンボリックリンクを削除します。リンクの参照先ファイルは削除されません。
Solarisの場合
利用者が獲得したデータベース資源を削除する例を以下に示します。
$ rdbclrf /dev/rdsk/c0t2d0s1 … RDBディクショナリ $ rdbclrf /dev/rdsk/c3t1d0s3 … RDBディレクトリファイル $ rdbclrf /dev/rdsk/c0t1d0s3 … 退避ディスク $ rdbclrf /opt/FSUNrdb2b/etc/rdblogmanage … ログ管理ファイル $ rdbclrf /opt/FSUNrdb2b/etc/rdbloggroup … ロググループ管理ファイル $ rdbclrf /home/symfo/cmd/unl_file … アンロードファイル $ rdbclrf /home/symfo/cmd/input_file1 … 管理者用RDBコマンドの入力ファイル $ rdbclrf /home/symfo/cmd/output_file1 … 管理者用RDBコマンドの出力ファイル $ rdbclrf /home/symfo/cmd/input_file2 … 利用者用RDBコマンドの入力ファイル $ rdbclrf /home/symfo/cmd/output_file2 … 利用者用RDBコマンドの出力ファイル $ rdbclrf /home/symfo/cmd/cmd_result … コマンド出力を保存したファイル $ rdbclrf /opt/FSUNrdb2b/etc/rdbsys1.cfg … RDB構成パラメタファイル $ rdbclrf /home/client/fssqlenvc … クライアント用の動作環境ファイル $ rdbclrf /opt/FSUNrdb2b/etc/rdbsys1.env … システム用の動作環境ファイル $ rdbclrf /home/symfo/fssqlenvs … サーバ用の動作環境ファイル $ rdbclrf /home/symfo/performance/* … パフォーマンスデータ格納ファイル $ rdbclrf /etc/init.d/rc_symfosv … 自動起動停止スクリプト $ rdbclrf /opt/FSUNrdb2b/etc/RDBSYS.cfg … ひな型RDB構成パラメタファイル $ rdbclrf /opt/FSUNrdb2b/demo/fssqlenvc … ひな型クライアント用の動作環境ファイル $ rdbclrf /opt/FSUNrdb2b/etc/fssqlenv … ひな型システム用の動作環境ファイル $ rdbclrf /opt/FSUNrdb2b/demo/rc_symfosv … ひな型自動起動停止スクリプト $ rdbclrf /home/symfo/core/core_17825.000804.104642 … COREファイル $ rdbclrf /home/symfo/core/pageinf_952085862 … ページダンプ $ rdbclrf /home/symfo/msg/rdbreprt.log … メッセージログファイル $ rdbclrf /home/symfo/msg/rdbreprt.old … メッセージログファイル $ rdbclrf /home/symfo/core/trouble … 障害調査資料 $ rdbclrf /ssl/cert/cert.pem … サーバ証明書ファイル(注1) $ rdbclrf /ssl/privkey/privkey.pem … サーバ秘密鍵ファイル(注1) $ rdbclrf /home/rdb/KEY/master.key … マスタ暗号化キーファイル(注2)
注1)通信データを暗号化し、サーバ認証を行っている場合
注2) 格納データの暗号化を行っている場合
Linuxの場合
利用者が獲得したデータベース資源を削除する例を以下に示します。
$ rdbclrf /dev_symfoware/raw5 … RDBディクショナリ $ rdbclrf /dev_symfoware/raw19 … RDBディレクトリファイル $ rdbclrf /dev_symfoware/raw10 … 退避ディスク $ rdbclrf /opt/FJSVrdb2b/etc/rdblogmanage … ログ管理ファイル $ rdbclrf /opt/FJSVrdb2b/etc/rdbloggroup … ロググループ管理ファイル $ rdbclrf /home/symfo/cmd/unl_file … アンロードファイル $ rdbclrf /home/symfo/cmd/input_file1 … 管理者用RDBコマンドの入力ファイル $ rdbclrf /home/symfo/cmd/output_file1 … 管理者用RDBコマンドの出力ファイル $ rdbclrf /home/symfo/cmd/input_file2 … 利用者用RDBコマンドの入力ファイル $ rdbclrf /home/symfo/cmd/output_file2 … 利用者用RDBコマンドの出力ファイル $ rdbclrf /home/symfo/cmd/cmd_result … コマンド出力を保存したファイル $ rdbclrf /opt/FJSVrdb2b/etc/rdbsys1.cfg … RDB構成パラメタファイル $ rdbclrf /home/client/fssqlenvc … クライアント用の動作環境ファイル $ rdbclrf /opt/FJSVrdb2b/etc/rdbsys1.env … システム用の動作環境ファイル $ rdbclrf /home/symfo/fssqlenvs … サーバ用の動作環境ファイル $ rdbclrf /home/symfo/performance/* … パフォーマンスデータ格納ファイル $ rdbclrf /etc/rc.d/init.d/rc_symfosv … 自動起動停止スクリプト $ rdbclrf /opt/FJSVrdb2b/etc/RDBSYS.cfg … ひな型RDB構成パラメタファイル $ rdbclrf /opt/FJSVrdb2b/demo/fssqlenvc … ひな型クライアント用の動作環境ファイル $ rdbclrf /opt/FJSVrdb2b/etc/fssqlenv … ひな型システム用の動作環境ファイル $ rdbclrf /opt/FJSVrdb2b/demo/rc_symfosv … ひな型自動起動停止スクリプト $ rdbclrf /home/symfo/core/core_17825.000804.104642 … COREファイル $ rdbclrf /home/symfo/core/pageinf_952085862 … ページダンプ $ rdbclrf /home/symfo/msg/rdbreprt.log … メッセージログファイル $ rdbclrf /home/symfo/msg/rdbreprt.old … メッセージログファイル $ rdbclrf /home/symfo/core/trouble … 障害調査資料 $ rdbclrf /ssl/cert/cert.pem … サーバ証明書ファイル(注1) $ rdbclrf /ssl/privkey/privkey.pem … サーバ秘密鍵ファイル(注1) $ rdbclrf /home/rdb/KEY/master.key … マスタ暗号化キーファイル(注2)
注1)通信データを暗号化し、サーバ認証を行っている場合
注2) 格納データの暗号化を行っている場合
4) Symfoware Serverのアンインストール
Symfoware Serverをアンインストールし、以下のファイルを削除します。
Symfoware/RDBプログラムファイル
RDA-SVプログラムファイル[Solaris]
クライアント用のメッセージファイル
サーバ用のメッセージファイル
データソース