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Symfoware Server V11.0.1 セキュリティ運用ガイド
Symfoware

2.4.2 OSに返却済の資源の保護

たとえSymfoware ServerがOSに返却した資源であっても、そこから情報を盗まれないようにする必要があります。OSに返却した資源から情報が盗まれないようにするため、この脅威に対して以下の保護を実施します。

資源に対する保護の方法

以下に、個々の資源に対する保護の方法について説明します。

ファイル

OSに返却したファイルは、そのファイルが存在したパーティションがファイルシステムとして存続する限りは、OSの機能により保護されています。しかし、当該パーティションをローデバイスとして再利用した場合には、OSに返却したファイルの内容が残存している可能性があり、情報を盗まれる可能性があります。したがって、ファイルをOSに返却する時点で、ファイルの内容を完全消去することによって、情報を盗めないようにします。

ネットワークファイル

ネットワークファイルは、Symfoware Serverが動作するサーバとは異なる、ネットワークで接続されたサーバ上にあるSymfoware Serverで使用するファイルです。回線上のデータを盗まれる可能性があることから、両サーバを暗号化機能を持ったファイアウォール経由で接続することで、回線上のデータを保護します。

ローデバイス

OSに返却したローデバイスにはそれ以前の情報が残存しているので、以前の内容を盗まれる可能性があります。したがって、ローデバイスをOSに返却する時点で、ファイルの内容を完全消去することによって、情報を盗めないようにします。

ファイルおよびローデバイスの内容の消去方法

Symfoware Serverが使用するファイルおよびローデバイスは、情報を盗み出せないように内容を完全消去してからOSに返却します。具体的には、ファイル、ローデバイスの内容を0パディングすることで、内容を消去します。

完全消去の対象は、ファイルもしくはローデバイスに作成するSymfoware Serverで使用する資源です。これらの資源には、ユーザが作成するものとSymfoware Serverが自動的に作成するもの(パッケージで展開されるファイルを含む)に分けられます。また、それら資源は以下のいずれかの方法で消去します。

定義削除とSymfoware Serverの自動回収は、その処理過程で内容の完全消去を実施します。

rdbclrfコマンドは資源の内容を完全消去し、ファイルを消去するコマンドです。

Symfoware Serverのインストール時に作成された資源は、アンインストールすることで、自動的に削除されます。

Symfoware Serverで使用する資源を削除することで、情報を完全に消去でき、OS返却後の資源から残存情報を盗まれることはありません。

各資源の消去方法を以下の表に示します。

資源の消去方法の詳細については、“7.2.2 マシンの移行”を参照してください。

表2.4 各資源の消去方法

ユーザが作成する資源

データベーススペース

定義削除

rdbddlex
コマンド

テンポラリログファイル
アーカイブログファイル
監査ログ用ロググループのログ管理ファイル
ユーザロググループ用のログ管理ファイル

rdblog
コマンド

監査ログデータベース

rdbaudit
コマンド

ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイル

rdbscldir
コマンド

RDBディクショナリ
RDBディレクトリファイル
退避ディスク
ログ管理ファイル
ロググループ管理ファイル
アンロードファイル
管理者用RDBコマンドの入力ファイル
管理者用RDBコマンドの出力ファイル
利用者用RDBコマンドの入力ファイル
利用者用RDBコマンドの出力ファイル
コマンド出力を保存したファイル
RDB構成パラメタファイル
クライアント用の動作環境ファイル
システム用の動作環境ファイル
サーバ用の動作環境ファイル
調査用ファイル
自動起動停止スクリプト

SolarisRDA-SV定義ファイル(Solarisの場合)

rdbclrfコマンド

データソース

Symfoware Serverのアンインストール

Symfoware Serverが自動的に作成する資源

作業用ファイル

Symfoware Serverが自動回収

rdbadjrcvコマンド
rdbgcdicコマンド
rdbgcdsiコマンド
rdbrcvコマンド
rdbrcvdicコマンド
rdbsaloaderコマンド
rdbsloaderコマンド
rdbsuloaderコマンド
rdbupsコマンド

各種ファイルのひな型
- RDB構成パラメタファイル
- クライアント用の動作環境ファイル
- システム用の動作環境ファイル
- 自動起動停止スクリプト
パフォーマンスデータ格納ファイル
COREファイル
ページダンプ
メッセージログファイル
障害調査資料

rdbclrfコマンド

Symfoware/RDBプログラムファイル

SolarisRDA-SVプログラムファイル(Solarisの場合)

クライアント用のメッセージファイル
サーバ用のメッセージファイル

Symfoware Serverのアンインストール