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Symfoware Server V11.0.1 セットアップガイド
Symfoware

I.11 退避データ量の見積り式

退避データ量の見積り式について以下に示します。

退避データ量には、以下の種類があります。

以下に、退避データの種類ごとに説明します。

データベースの退避データ量

データベースの退避データ量は以下の式で見積もります。

データベースの退避データ量 = (Σ DSIの退避データ量)
                            + 384 + 更新ログ量            (キロバイト)
DSIの退避データ量

rdbinfコマンドのiオプションで表示される“TYPE”の値ごとに“Size”の値が表示されます。この値をもとに、以下の式で見積もります。

DSI使用量 = (Σ TYPEごとのSizeの値) ÷ 1024              (キロバイト)
更新ログ量

rdbdmpコマンドにcオプションを指定せずに、業務と並行してバックアップを行う場合、更新ログ量を求める必要があります。下記の式で更新ログ量を求めてください。cオプションを指定する場合、または、業務の停止中にバックアップを行う場合は更新ログ量を求める必要はなく、0になります。

更新ログ量 = (Σ 同時実行アプリケーションのAIログ量) ÷ 1024
             × バックアップ時間                        (キロバイト)

同時実行アプリケーションのAIログ量は、バックアップと並行して実行する1つのアプリケーションが出力するAIログ量で、下記の式で見積もります。全トランザクションのAIログ量は、各トランザクションのAIログ量を合計します。各トランザクションのAIログ量については、“I.3 ログ量の見積り式”を参照してください。トランザクション処理数は、アプリケーションが1秒あたりに処理するトランザクション数です。

同時実行アプリケーションのAIログ量 = 全トランザクションのAIログ量
              × トランザクション処理数
              ÷ 1024                                   (キロバイト)

バックアップ時間は、下記の式で見積もります。Disk書込み性能には、バックアップを実施するシステムの環境において、1秒間あたりに書き込み可能な最大のデータ量(バイト/秒)を指定してください。

バックアップ時間 = (Σ DSIの退避データ量)
                   ÷ Disk書込み性能
                   × 同時実行アプリケーション数                 (秒)

注意

更新ログ量は、バックアップを行うシステムの環境、または、他に実行しているアプリケーションによっては見積りと異なる場合があります。また、処理時間の長いトランザクションが存在するアプリケーションを、バックアップと並行に実行した場合、見積りと大きく異なる場合があります。

ディクショナリの退避データ量

RDBディクショナリの退避データ量は、以下の式で見積もります。

RDBディクショナリの退避データ量 =
               RDBディクショナリを構成するDSIの退避データ量
                + 64 × RDBディクショナリを構成するDSI数
                + 224 + 更新ログ量                         (キロバイト)
RDBディクショナリを構成するDSIの退避データ量

RDBディクショナリを構成するDSIを、以下のコマンドを実行して調べます。このコマンドで出力されるDSI名は、すべて、RDBディクショナリを構成するDSIです。

% rdbinf -p RDBII_DICTIONARY.RDBII_SYSTEMDIC

次に、上記で出力されたすべてのDSI名に対して、iオプション指定のrdbinfコマンドを実行してください。“TYPE”の値ごとに“Size”の値が表示されます。この表示内容をもとに、下記の計算を行い、個々のDSIの退避データ量を求めて合計し、RDBディクショナリを構成するDSIの退避データ量を求めてください。除算結果の小数点以下は、整数に切り上げてください。

DSIの退避データ量 = ((Σ TYPEごとのSizeの値 ÷ 1024) + 31)
                   ÷ 32 × 32                     (キロバイト)
更新ログ量

業務と並行してバックアップを行う場合、更新ログ量を求める必要があります。データベースの退避データ量の説明にある“更新ログ量”の求め方を参照し、データベースの退避データ量を、RDBディクショナリを構成するDSIの退避データ量に置き換えて求めてください。

業務の停止中にバックアップを行う場合は更新ログ量を求める必要はなく、0になります。