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Symfoware Server V11.0.1 クラスタ導入運用ガイド
Symfoware

1.8.4 ファイル配置の考慮点

ファイルを配置するときに考慮する点を、以下に説明します。

共用ディスクファイルシステムに配置した場合の注意

ロードシェア運用の場合、ファイルシステムのマウントポイントは、各ノードに1つずつ用意してください。ファイルシステムへアクセスするときは、どれか1つのノードからマウントして使用してください。

RDBコマンドで扱う各種ファイルについて

RDBコマンドで扱う各種ファイルは、運用に応じて共用ディスク装置またはローカルディスクに配置します。

rdbgcdsiコマンドによるDSIの再配置

rdbgcdsiコマンドの中間退避ファイルおよび再編成制御ファイルは、共用ディスク装置に配置します。

共用ディスク装置を用意していない場合は、rdbunlコマンドおよびrdbsloaderコマンドによるデータベースの再配置によりDSIの再配置を実施することができます。コマンドで指定する出力データ格納ファイルおよび入力データ格納ファイルは、ローカルディスクに配置します。DSIの再配置の手順については、“4.5 共用ディスク装置を使用しない場合のDSIの再配置手順”を参照してください。

RDBコマンドの作業ファイルについて

以下のファイルはローカルディスクに配置します。その他のRDBコマンドで扱うファイルについては、運用により配置先を決定してください。

  • rdbsloaderコマンドのsオプションで指定する作業用ディレクトリパス名

  • rdbgcdsiコマンドのwオプションで指定する作業用ディレクトリパス名

  • rdbsaloaderコマンドのsオプションで指定する作業用ディレクトリパス名

  • rdbsuloaderコマンドのsオプションで指定する作業用ディレクトリパス名

  • rdbsuloaderコマンドのwオプションで指定する作業用ディレクトリパス名

  • rdbrcvコマンドのwオプションで指定するワークファイルパス名

  • rdbadjrcvコマンドのwオプションで指定するワークファイルパス名

  • rdbrcvdicコマンドのwオプションで指定するワークファイルパス名

  • rdbmrrcvコマンドのwオプションで指定するワークファイルパス名

  • rdbtaisコマンドのwオプションで指定するワークディレクトリパス名

RDBコマンド実行前に取得する退避ファイルについて

rdbgcdicコマンドによるRDBディクショナリの再配置

rdbgcdicコマンド実行前に、コマンドの異常終了に備えてOS機能を利用してRDBディクショナリとRDBディレクトリファイルをバックアップします。

これらの退避ファイルは、共用ディスク装置またはローカルディスクに配置します。

ローカルディスクに配置した場合は、rdbgcdicコマンド実行中の切替えに備えてテープ媒体にバックアップするか、または、切替え先ノードにファイル転送します。rdbgcdicコマンド実行中に切替えが発生した場合は、切替え先ノードでこれらの退避ファイルを使用してRDBディクショナリとRDBディレクトリファイルをリカバリし、その後、rdbgcdicコマンドを再実行します。

rdbaldicコマンドによるRDBディクショナリの追加割当て

rdbaldicコマンド実行前に、コマンドの異常終了に備えてOS機能を利用してRDBディクショナリとRDBディレクトリファイルをバックアップします。

これらの退避ファイルは、共用ディスク装置またはローカルディスクに配置します。

ローカルディスクに配置した場合は、rdbaldicコマンド実行中の切替えに備えてテープ媒体にバックアップするか、または、切替え先ノードにファイル転送します。rdbaldicコマンド実行中に切替えが発生した場合は、切替え先ノードでこれらの退避ファイルを使用してRDBディクショナリとRDBディレクトリファイルをリカバリし、その後、rdbaldicコマンドを再実行します。

rdbsuloaderコマンドによるデータベースの更新

rdbsuloaderコマンド実行前に、コマンドの異常終了に備えてrdbunlコマンドを使用して対象の表のDSIのデータをバックアップします。

この退避ファイルは、共用ディスク装置またはローカルディスクに配置します。

ローカルディスクに配置した場合は、rdbsuloaderコマンド実行中の切替えまたは縮退に備えてテープ媒体にバックアップするか、または、待機ノードまたは引継ぎ先ノードにファイル転送します。rdbsuloaderコマンド実行中に切替えまたは縮退が発生した場合は、待機ノードまたは引継ぎ先ノードでこれらの退避ファイルを使用してrdbsloaderコマンドによりDSIをリカバリし、その後、rdbsuloaderコマンドを再実行します。

異常時に備えたバックアップ用のファイルについて

RDBディクショナリ、RDBディレクトリファイルおよびデータベースの異常時に備えたバックアップ用のファイルは、運用に応じて共用ディスク装置またはローカルディスクに配置します。

rdbdmpコマンドによるエクステント形式のバックアップ

エクステント形式のバックアップ時に指定するバックアップ制御ファイルは、ローカルディスクに配置します。

なお、待機ノードまたは引継ぎ先ノードでのバックアップに備えて、どのノードにも同じ内容のバックアップ制御ファイルを用意しておく必要があります。

rdbdmpdicコマンドによるRDBディクショナリのバックアップ

rdbdmpdicコマンドで取得するRDBディクショナリの退避データは、共用ディスク装置またはローカルディスクに配置することができます。

rdbdmpdicコマンドで取得するRDBディクショナリの退避データは、共用ディスク装置に配置することを推奨します。

ローカルディスクに配置する場合は、切替え先ノードでのリカバリに備えて、あらかじめテープ媒体などにバックアップしておくか、切替え先ノードへ転送する必要があります。

rdbdmpコマンドによるデータベースのバックアップ

rdbdmpコマンドで取得するデータベースの退避データは、共用ディスク装置またはローカルディスクに配置することができます。

rdbdmpコマンドで取得するデータベースの退避データは、共用ディスク装置に配置することを推奨します。

ローカルディスクに配置する場合は、待機ノードまたは引継ぎ先ノードでのリカバリに備えて、あらかじめテープ媒体などにバックアップしておくか、待機ノードまたは引継ぎ先ノードへ転送する必要があります。

アーカイブログファイルのバックアップ

rdblogコマンドで取得するアーカイブログの退避ファイルは、共用ディスク装置またはローカルディスクに配置することができます。

rdblogコマンドで取得するアーカイブログの退避ファイルは、共用ディスク装置に配置することを推奨します。

ローカルディスクに配置する場合は、待機ノードまたは引継ぎ先ノードでのリカバリに備えて、あらかじめテープ媒体などにバックアップしておくか、待機ノードまたは引継ぎ先ノードへ転送する必要があります。

Advanced Backup Controllerによるデータベースのバックアップ

Advanced Backup Controller(ストレージ管理製品と連携しない運用)では、以下の退避データを取得します。

  • 退避データベーススペース

  • リカバリ制御ファイル

退避データベーススペースは、データベーススペースを割り付けたボリュームのため、種別および配置先はデータベーススペースと同じです。

リカバリ制御ファイルは、共用ディスク装置またはローカルディスクに配置することができます。

リカバリ制御ファイルは、共用ディスク装置に配置することを推奨します。

ローカルディスクに配置する場合は、待機ノードまたは引継ぎ先ノードでのリカバリに備えて、あらかじめテープ媒体などにバックアップしておくか、待機ノードまたは引継ぎ先ノードへ転送する必要があります。

Advanced Backup Controller(ストレージ管理製品と連携する運用) では、以下の退避データを取得します。

  • 退避データベーススペース

  • リカバリ制御ファイル

  • バックアップ管理簿

退避データベーススペースは、ストレージ管理製品と連携しない運用の場合と同じです。リカバリ制御ファイルおよびバックアップ管理簿は縮退時における運用継続のためにニ次退避する必要があります。

ストレージ管理製品と連携する場合の、縮退時における運用継続についての詳細は、“ETERNUS SF AdvancedCopy Manager運用手引書”または“ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用ガイド”を参照してください。