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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.1.0 設計ガイド
ServerView

F.4 スクリプトの基本構成

ネットワークデバイスへの自動設定および運用操作で使用するスクリプトの基本的な動作および構成を説明します。

スクリプトによるネットワークデバイスへの設定や操作を行う場合の基本的な流れは次のとおりです。

  1. スクリプトリストファイルの構文を確認します。

  2. スクリプトリストファイルの先頭から順番に以下の処理を行います。

    1. 対象となるネットワークデバイスを特定します。

    2. "実行スクリプト名"に該当するスクリプトファイル内の可変情報に対して、パラメーターファイルなどから情報を入手し、スクリプトファイルを完成させます。

    3. スクリプトリストに"cmdオペランド"が指定されている場合、指定されているコマンドファイル内の可変情報に対して、パラメーターファイルなどから情報を入手し、コマンドファイルを完成させます。

    4. 完成したスクリプトファイルを先頭から順番に実行します。
      このとき、必要に応じてコマンドファイルからコマンドを読み込みます。

各ファイルの役割については、「F.4.1 各ファイルの役割と属性」を参照してください。

スクリプトの基本的な構成例として、以下の基本構成例を説明します。

L-Platformテンプレート用(自動設定)で利用する場合の基本構成例

図F.1 L-Platformテンプレート用(自動設定)で利用する場合の基本構成例

注) L-Platformを作成するテナント管理者/テナント利用者が利用できるネットワークプールに登録されている、ネットワークデバイス(ファイアーウォール/サーバロードバランサー)を選択します。

スクリプトA

インフラ管理者が用意します。
スクリプト内の基本的な処理例は次のとおりです。

  1. 変数の定義

  2. 変数[管理IPアドレス]に対してtelnet/sshコネクションの確立

  3. 変数[ログインアカウント1]の送信

  4. 変数[ログインパスワード1]の送信

  5. コマンドファイル処理

    • コマンドファイルがある場合

      コマンドファイルを読み込み、コマンドファイルに記載された内容を1行ずつ送信【コマンド送信】

    • コマンドファイルがない場合

      スクリプトのコマンド送受信処理を実行【コマンド送信】

  6. コマンド処理が完了

    • コマンド処理が正常の場合

      復帰値に[正常]を設定

    • コマンド処理が異常の場合

      復帰値に[異常]を設定

  7. 変数[ログアウト文字]の送信【コマンド送信】

  8. telnet/sshコネクションの切断

スクリプトB

インフラ管理者が用意します。
スクリプト内の基本的な処理例はスクリプトAと同じです。

スクリプトリスト(xxx.lst)

インフラ管理者が用意します。
L-Platform作成時に選択されたルールセットのスクリプトリストです。
スクリプトリストに指定されているスクリプトを順番に呼出します。

パラメーターファイル(default_param.prm)

インフラ管理者が用意します。
テナント管理者/テナント利用者がL-Platform作成・変更時にパラメーター指定値を設定・変更するための情報です。

コマンドファイル(任意名.cli)

インフラ管理者が用意します。
スクリプト内に取り込んでいるコマンドの処理を除き、ログインアカウントでログインした直後の処理から記述します。

インターフェース設定ファイル(Unm_network_setting.xml)

インフラ管理者が用意します。
システムで1つ用意します。

ットワークリソース用で利用する場合の基本構成例

図F.2 ネットワークリソース用で利用する場合の基本構成例

注) パラメーターファイルを用意せずに、スクリプトにパラメーターを指定できます。

スクリプトA

インフラ管理者が用意し、ネットワークデバイス固有のルールセット配下に登録されています。
スクリプト内の基本的な処理例は次のとおりです。

  1. 変数の定義

  2. 変数[管理IPアドレス]に対してtelnet/sshコネクションの確立

  3. 変数[ログインアカウント1]の送信

  4. 変数[ログインパスワード1]の送信

  5. コマンドファイル処理

    • コマンドファイルがある場合

      コマンドファイルを読み込み、コマンドファイルに記載された内容を1行ずつ送信【コマンド送信】

    • コマンドファイルがない場合

      スクリプトのコマンド送受信処理を実行【コマンド送信】

  6. コマンド処理が完了

    • コマンド処理が正常の場合

      復帰値に[正常]を設定

    • コマンド処理が異常の場合

      復帰値に[異常]を設定

  7. 変数[ログアウト文字]の送信【コマンド送信】

  8. telnet/sshコネクションの切断

スクリプトB

インフラ管理者が用意し、ネットワークデバイス固有のルールセット配下に登録されています。
スクリプト内の基本的な処理例はスクリプトAと同じです。

スクリプトリスト(xxx.lst)

インフラ管理者が用意し、ネットワークデバイス共通のルールセット配下に登録されています。
操作したL-Platformに関連するネットワークデバイス用のスクリプトリストです。
スクリプトリストに指定されているスクリプトを順番に呼出します。

パラメーターファイル(任意名.prm)

インフラ管理者が必要に応じて用意します。

コマンドファイル(任意名.cli)

インフラ管理者が用意します。
スクリプト内に取り込んでいるコマンドの処理を除き、ログインアカウントでログインした直後の処理から記述します。

L-Platformテンプレート用(運用操作)で利用する場合の基本構成例

図F.3 L-Platformテンプレート用(運用操作)で利用する場合の基本構成例

注)運用操作を行うL-Platformを作成するテナント管理者/テナント利用者が利用できるネットワークプールに登録されている、ネットワークデバイス(サーバロードバランサー)を選択します。

スクリプトA

インフラ管理者が用意します。
スクリプト内の基本的な処理例は次のとおりです。

  1. 変数の定義

  2. 変数[管理IPアドレス]に対してtelnet/sshコネクションの確立

  3. 変数[ログインアカウント1]の送信

  4. 変数[ログインパスワード1]の送信

  5. コマンドファイル処理

    • コマンドファイルがある場合

      コマンドファイルを読み込み、コマンドファイルに記載された内容を1行ずつ送信【コマンド送信】
      コマンド実行結果を取得し、標準出力へ書き出し

    • コマンドファイルがない場合

      スクリプトのコマンド送受信処理を実行【コマンド送信】
      コマンド実行結果を取得し、標準出力へ書き出し

  6. コマンド処理が完了

    • コマンド処理が正常の場合

      復帰値に[正常]を設定

    • コマンド処理が異常の場合

      復帰値に[異常]を設定

  7. 変数[ログアウト文字]の送信【コマンド送信】

  8. telnet/sshコネクションの切断

スクリプトB

インフラ管理者が用意します。
スクリプト内の基本的な処理例はスクリプトAと同じです。

スクリプトリスト(xxx.lst)

インフラ管理者が用意します。
L-Platformの運用操作で選択された、ルールセットのスクリプトリストです。
スクリプトリストに指定されているスクリプトを順番に呼出します。

パラメーターファイル(default_param.prm)

インフラ管理者が用意します。
テナント管理者/テナント利用者がL-Platformの運用操作時にパラメーター指定値を設定するための情報です。

コマンドファイル(任意名.cli)

インフラ管理者が用意します。
スクリプト内に取り込んでいるコマンドの処理を除き、ログインアカウントでログインした直後の処理から記述します。


なお、各ファイルについては、利用するスクリプトに合わせて作成することになります。
基本構成例では、本製品が提供するサンプルスクリプトに合わせた構成を説明しています。