ユーザーに提供する仮想システムを設計します。
仮想システムを設計するために、事前に明確にしておく情報を以下に示します。
必要なリソース
ファイアーウォールの有無
仮想システム単位にセキュリティを確保する必要がある場合、ファイアーウォールを配備します。
また、DMZとイントラネットを設けるような階層構成の場合についても、ファイアーウォールを配備します。
サーバロードバランサーの有無
予期しないサーバ障害によるサービス停止や、アクセス集中によるサーバのレスポンス遅延を回避する場合、サーバロードバランサーを配備します。
サーバの種類(物理L-Server、仮想L-Server)
iSCSIの有無(ストレージ)
参考
ファイアーウォールとサーバロードバランサーを配備する場合、配備する装置の仕様によってはファイアーウォールとサーバロードバランサーの間にL2スイッチが必要となることがあります。このため、配備するファイアーウォールとサーバロードバランサーの仕様を事前に確認してください。
通信経路構成について
基本的に通信経路については冗長構成を採用します。
想定する通信性能(スループット)
1つのシステムに対して想定している通信性能を決定します。
図9.5 仮想システムの基本の構成要素例
図9.6 仮想システムの全体構成要素例(仮想システムの基本の構成要素の集合体)