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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.1.0 設計ガイド
ServerView

9.1.1 管理LANのネットワークの設計

管理LANには、管理対象機器(サーバ機器、ストレージ機器およびネットワーク機器)のほかに、管理サーバと管理クライアントが接続されます。

管理LANは複数に分けることができます。この機能を使用することで、管理LANを通じた物理L-Serverのテナント間の通信を遮断できます。

マルチテナント機能を利用する場合、各テナント専用に管理LANを用意し、ネットワークプールにテナント専用の管理LANを設定してください。

これにより、ネットワークのセキュリティを強化できます。


9.1.1.1 設計するために必要な情報

管理LANを設計するために、事前に明確にしておくべき情報を以下に示します。

9.1.1.2 サーバの管理LANについて

使用するサーバのNICを決定します。

運用環境に応じて、以下の設定を決定します。

9.1.1.3 ネットワーク機器の管理LANについて

使用するネットワーク機器(ファイアーウォール、サーバロードバランサー、L2スイッチおよびL3スイッチ)のLANポートを決定します。

図9.2 管理LANの接続例

参照

管理LANを複数サブネットで運用している場合、「導入ガイド CE」の「2.1.2 インストール【Windowsマネージャー】」または「2.1.3 インストール【Linuxマネージャー】」を参照してDHCPサーバを導入してください。

注意

  • マネージャーと管理対象サーバ間にDHCPサーバを配置しないでください。

  • 管理サーバが管理LANで使用できるIPアドレスは1つだけです。

  • マネージャーインストール時に設定したネットワークアドレスが管理LANネットワークリソースとして登録されています。

  • 管理LANのネットワークリソースの仕様変更で、本製品の、管理対象外の機器のIPアドレスを割当て対象外にするIPアドレスに登録してください。
    登録しない場合、本製品の、管理対象外の機器のIPアドレスと重複することがあります。

  • ブレードサーバについて、マネジメントブレードをLANスイッチブレードに接続した場合、LANスイッチブレード故障時にマネジメントブレードにアクセスできなくなるため、マネジメントブレードはLANスイッチブレードに接続せずにシャーシの外の管理LAN用のスイッチに直接接続することをお勧めします。

  • HBA address renameでI/O仮想化を行う場合、管理LANに10Gbpsの拡張NICを指定すると、バックアップ・リストア、クローニングを利用できません。

  • 管理LAN上にDHCPサーバとPXEサーバを配置しないでください。

  • 管理LANに使用するNICには複数のIPアドレスを設定しないでください。

  • クローニングで、複数台のサーバに同じクローニングイメージを配付する場合、管理LANのスイッチにIGMP snooping機能の設定が必要になることがあります。IGMP snooping機能を設定しなかった際は、以下の場合、転送性能が低下することがあります。

    • 同一ネットワーク内に速度の異なるポートがある場合

    • 同時にイメージ操作を実行している場合

  • LANスイッチブレードがPRIMERGY BX900/BX400シリーズであり、かつIBPモードで動作している場合、ServiceLANとServiceVLANのグループ定義内では管理LANを使用しないでください。


9.1.1.4 通信の安全性

仮想L-Serverと管理サーバ(マネージャー)が通信する場合、以下の構成にしてセキュリティを高めることをお勧めします。

付録A ポート一覧」に従って、管理LANにファイアーウォールを設置したり、OSのファイアーウォールを設定したりすることで、安全に運用できます。

本製品のマネージャーとエージェントは、マネージャーからエージェントに対してHTTPS通信を利用してアクセスします。

図9.3 ネットワーク構成例


9.1.1.5 HBA address rename使用時に必要なネットワーク構成

HBA address renameを使用した管理対象サーバを起動するときは、本製品のマネージャーとの通信が必要です。本製品のマネージャーが停止した場合でも、管理対象サーバが起動できるように、以下の構成にしてください。

ここでは、HBA address rename設定サービスを配置する場合のネットワーク構成の設計について説明します。
HBA address rename設定サービスについては、「導入ガイド CE」の「第10章 HBA address rename設定サービスの設定」を参照してください。

注意

HBA address rename設定サービスはSystemcastWizardやほかのDHCPサービス、PXEサービスと同じサーバ上で同時起動できません。

本サービスの構成例は以下のとおりです。

図9.4 HBA address rename設定サービスを起動させる構成例(PRIMERGY BX600の場合)