ページの先頭行へ戻る
FUJITSULinkexpress Replication option 説明書

3.3.5 Linkexpress Replication optionのセットアップ

ここでは、Linkexpress Replication optionのセットアップの方法について説明します。

セットアップの手順は、複写元システムと複写先システムで異なります。

セットアップの手順を以下に示します。

複写元システム

複写先システム

1.インストール

1.インストール (注)

2.動作環境ファイルの作成

3.トランザクションログデータベースの作成

注)複写先システムがSymfoware Parallel Serverの場合は、複写先システムのインストールは必要ありません。

3.3.5.1 インストール

Linkexpress Replication optionのインストールの方法については、Linkexpress Replication optionのソフトウェア説明書を参照してください。

3.3.5.2 環境変数の設定

Linkexpress Replication optionのOracle抽出レプリケーションを使用する場合には、複写元システムで以下の環境変数を設定してください。

環境変数名

指定内容

PATH

/opt/FSUNlnkre/bin

LD_LIBRARY_PATH

/opt/FSUNlnkre/lib

ORACLE_SID(注)

Oracleシステム名(DB名)

NLS環境

以下が指定可能です。

  • Japanese_Japan.JA16EUC

  • Japanese_Japan.JA16SJIS

LANG

NLS環境に合わせます。

  • Japanese_Japan.JA16EUCの場合

    • ja (Solaris 9またはSolaris 10の場合のみ設定可能)

    • ja_JP.eucJP

  • Japanese_Japan.JA16SJISの場合

    • ja_JP.PCK

ORACLE_HOME

Oracleのインストールパス

注)レプリケーションはOracleシステム単位(ORACLE_SID)に運用します。Oracleシステムを認識するために、環境変数“ORACLE_SID”を指定する必要があります。

参照

  • Oracleを運用するために必要な環境変数については、Oracleのソフトウェア説明書およびマニュアルを参照してください。ただし、64bit版Oracleをご使用になる場合は、環境変数LD_LIBRARY_PATHに設定するOracleのライブラリは、“$ORACLE_HOME/lib32”をご使用ください。(詳細は、Oracleのマニュアルを参照してください)

  • 64bit版のOracle Database 11g Release 2を使用する場合、次の32bit版クライアントをインストールする必要があります。

    • Oracle Database 11g Release2 Client for Solaris Operation System(SPARC 32-bit)

    32bit版クライアントのインストール後は、以下のシンボリックリンクを作成することで前述のLD_LIBRARY_PATHが有効となります。
    $ORACLE_HOME配下で、シンボリックリンク名:"lib32"を作成します。実体は、32bit版クライアントのlibです。以下に、32bit版クライアントを /work へインストールした場合の例を示します。

    ln -s /work/ora/app/oracle/product/11.2.0/client_1/lib $ORACLE_HOME/lib32
  • さらにLinkexpressを運用するための環境変数が必要です。Linkexpressの運用で必要な環境変数については、“Linkexpress 運用ガイド”を参照してください。

  • Linkexpress Replication optionのOracle抽出レプリケーションを使用する場合には、複写先システムでSymfoware/RDBの運用で必要な環境変数とLinkexpressを運用するための環境変数が必要です。Symfoware/RDBの運用で必要な環境変数については、“Symfoware Server セットアップガイド”を参照してください。また、Linkexpressの運用で必要な環境変数については、“Linkexpress 運用ガイド”を参照してください。

3.3.5.3 動作環境ファイルの作成

Linkexpress Replication optionの動作環境ファイルには、Linkexpress Replication optionの動作条件や、Linkexpress Replication optionが管理するファイルの配置先などを指定します。

Linkexpress Replication optionをインストールすると、動作環境ファイルの雛形が作成されます。

格納先ディレクトリ:/opt/FSUNlnkre/etc/

ファイル名:lxrpoconfig

インストール直後の動作環境ファイルの内容は以下のとおりです。

# Config for Linkexpress Replication option(ORACLE抽出レプリケーション)
CIRCULATING_TIME = 10
DEFMNGPATH = /home/rep/defmng
WORKPATH = /home/rep/workpath
ORACLE_VERSION = 1010

備考:「#」で始まる行はコメント行です。

動作環境ファイルは、上記の雛形を編集して作成します。なお、動作環境ファイルはOracleシステム名(ORACLE_SID)ごとに作成してください。作成するときのファイル名は、“ORACLE_SID.cfg(すべて半角文字で記述します)”です。

動作環境ファイルのオペランド

ここでは、動作環境ファイルに指定するオペランドについて説明します。

動作環境ファイルの更新について

レプリケーション運用中に以下のファイルの更新は行わないでください。

3.3.5.4 トランザクションログデータベースの作成

Linkexpress Replication optionでは、一括差分複写を行うために、Oracleの差分データを抽出します。この時、差分データは、トリガを使用してOracleデータベースに蓄積されます。このデータベースをトランザクションログデータベースと呼びます。

トランザクションログデータベースは、あらかじめ利用者によってレプリケーションの運用前(起動前)に、作成しておく必要があります。作成は、Linkexpress Replication optionが提供するシェルスクリプトを実行することにより行います。

トランザクションログデータベースをチューニングする場合や、ユーザ名、表名を省略する場合には、シェルスクリプトのシェル変数を修正してください。以下にトランザクションログデータベースを作成するシェルスクリプトの概要を説明します。シェルスクリプトの詳細については、“付録F トランザクションログデータベースの作成”を参照してください。

注意

  • トランザクションログデータベースは、レプリケーションを行うOracleシステムごとに必要です。

  • トランザクションログデータベースを作成するシェルスクリプトには、レプリケーション管理者用のユーザIDやパスワードなどを記述して実行します。このため、トランザクションログデータベースを作成後はセキュリテイを考慮してシェルスクリプトを管理してください。

3.3.5.5 レプリケーションの起動

複写元サーバでLinkexpress Replication optionを起動します。起動方法の詳細については、“6.29 lxrpostrコマンド”を参照してください。

Linkexpress Replication optionの起動までに以下の準備が必要です。

なお、Linkexpress Replication optionの起動・停止により、差分ログ収集スケジュールが開始・終了されます。差分ログ収集スケジュールについては、以下を参照してください。

差分ログ収集スケジュール

差分ログ収集スケジュールは、トランザクションログデータベースから一定間隔で差分データを収集するスケジュールです。差分ログ収集スケジュールは、動作環境ファイルで指定します。指定方法の詳細は“3.3.5.3 動作環境ファイルの作成”を参照してください。

なお、差分ログ収集スケジュールの開始または終了は、レプリケーションの起動または停止により行われます。以下に、差分ログ収集スケジュールの開始または終了タイミングについて説明します。