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Interstage Service Integrator V9.4.1 解説書
Interstage

2.2.1 サービス連携のための接続方式

ISIは、以下のサービス連携のための接続方式に対応しています。

*1:サービス利用側アプリケーションとして、カスタムアダプタを作成する必要があります。

ISIではSOAPやCORBAなどの標準技術を使用したサービス連携の他に、ファイル・FTP(ファイル転送)を使用したサービス連携が可能です。

次の図は標準技術を利用したサービス連携のイメージです。

図2.1 標準技術を利用したサービス連携


次の図はファイル・FTP(ファイル転送)を利用したサービス連携のイメージです。

図2.2 ファイル・FTP(ファイル転送)を利用したサービス連携


SOAP

SOAPのメッセージング機能は、SOAPアダプタを使用してSOAPメッセージの送受信を行う機能です。

サービス利用側アプリケーションからのメッセージをISIが受信する場合と、ISIからサービス提供側(Webサービス)を呼び出す場合に利用します。

SOAPのメッセージング機能(SOAPアダプタ)の主な特長は、以下のとおりです。

インバウンド
アウトバウンド

注意

以下は未サポートです。

  • SMIME形式(SOAP電子署名とは異なるMIME形式の電子署名)のSOAPメッセージ

  • Interstage Application Server以外のSOAPエンジン

  • 送達保証

  • 文字コードが“UTF-8”以外のSOAPメッセージ

ポイント

SOAPのメッセージング機能を利用した場合、SOAPメッセージ(ルート要素 soap:Envelope)全体が共通メッセージのペイロードに格納されます。
共通メッセージのペイロードに格納されたXMLデータを操作したい場合、SOAPメッセージを意識したXPathの指定が必要です。
例:/soap:Envelope/soap:Body/ResponseData/name/text()

また、SOAP Operation機能を使用して共通メッセージのペイロードに格納されているSOAPメッセージからSOAPボディ(soap:Body)の子要素(例:ResponseData)を取得することで、SOAPメッセージを意識せずにXMLデータの操作が可能になります。


CORBA

CORBAのメッセージング機能は、CORBAアダプタを使用してCORBAアプリケーションとの同期通信を行う機能です。

サービス利用側アプリケーション(CORBAクライアントアプリケーション)からのメッセージをISIが受信する場合と、ISIからCORBAで作成されたサービス提供側アプリケーション(CORBAサーバアプリケーション)を呼び出す場合に利用します。

CORBAのメッセージング機能(CORBAアダプタ)の主な特長は、以下のとおりです。

インバウンド
アウトバウンド

ファイル・FTP(ファイル転送)

ファイル転送は、ファイルアダプタとして提供しているファイル監視アダプタを利用してファイルを受信する機能と、FTP送信コマンドによるファイルを送信する機能を指します。

サービス利用側アプリケーションからISIを使用する場合、およびISIからサービス提供側を呼び出す場合に利用します。

ファイル転送の主な特長は、以下のとおりです。

インバウンド
アウトバウンド

DB(データベース連携)

データベース連携は、ISIのシーケンスからDBアダプタを利用して業務で利用するデータベースからデータの抽出や登録を行う機能です。

データベース連携の主な特長は、以下のとおりです。

アウトバウンド

データベース連携では以下のDBMSとの接続をサポートしています。

MQ(MQ連携)

MQ連携は、MQアダプタを利用してIBMのWebSphere MQ のMQシステムと連携するための機能です。

MQアダプタは、ISIサーバの運用環境に設置されたWebSphere MQのキューに対してメッセージを送受信します。その際、Oneway方式でのメッセージ送受信だけではなく、RequestResponse方式の双方向での通信が可能です。

図2.3 MQ連携構成(Oneway方式)

図2.4 MQ連携構成(RequestResponse方式)

MQ連携の主な特長は、以下のとおりです。

インバウンド
アウトバウンド

ポイント

  • WebSphere MQと連携する場合、同一マシン内にWebSphere MQをインストールしてください。

  • MQ連携が可能なWebSphere MQのバージョンについては、“ISI導入ガイド”の“ソフトウェア環境”を参照してください。


ISIがインストール済みのサーバマシンにWebSphere MQをインストールする場合、WebSphere MQのインストール後にISIを再起動してください。

ISIの起動・停止は、“ISI 運用ガイド”の“起動”および“停止”を参照してください。

III連携

IIIと連携し、IIIのデータ収集、データ配付機能を利用する機能です。IIIが持つ多彩なデータ収集、配付機能を利用することで、大量データを一括処理する業務(バッチ業務)と連携したシステムを容易に実現できます。

III連携の主な特長は、以下のとおりです。IIIの機能の詳細についてはIIIのマニュアルを参照してください。

インバウンド
アウトバウンド

ポイント

  • III連携を利用したシステムを運用する場合、ISIサーバとIIIサーバを同一マシンにインストールし、セットアップする必要があります。

  • III連携を利用する定義を作成するには、ISIクライアントとIIIクライアントを同一マシンにインストールする必要があります。

  • III連携が可能なIIIのバージョンについては、“ISI導入ガイド”の“ソフトウェア環境”を参照してください。

MQD

MQDは、主としてサーバ間(ドメイン間)や既存システム間との非同期通信を行うメッセージング機能です。

サービス利用側アプリケーションからISIを利用する場合、およびISIからサービス提供側を呼び出す場合に利用します。

ISIがMQDと連携してできることは、以下のとおりです。

インバウンド
アウトバウンド

ポイント

MQDの接続方式は互換機能です。ISIでサーバ間(ドメイン間)や既存システム間の非同期通信を行う場合はキュー機能を使用してください。