[機能]
帳票管理サーバのトラブル発生時に、調査用資料を一度に漏れなく採取します。
このコマンドを実行すると、指定したフォルダ配下に圧縮ファイル「lmpress.cpio.Z」が作成されます。
なお、フォーマッティング処理に関するトラブルが発生した場合は、事前にフォーマッティングログを採取しておいてください。
フォーマッティングログの採取についての詳細は、以下を参照してください。
⇒“8.1.3 フォーマッティングログの採取”
[記述形式]
コマンドの記述形式を示します。
[ ]は、省略できることを示します。
/opt/FJSVlstm/bin/LMRSdt 格納ディレクトリ [ all ]
[説明]
オプションについて説明します。
障害調査用情報格納ディレクトリをフルパスで指定します。
必ず指定してください。
例)/var/tmp
注意
格納ディレクトリに「/tmp」を指定しないでください。システム再起動すると削除されます。
格納ディレクトリに空白が含まれている場合は、「ダブルクォーテーション(”)」で囲んで指定してください。
格納ディレクトリには、十分に空きのあるディレクトリを指定してください。環境により異なりますが、目安として500Mバイト必要です。
次の情報すべてを採取する場合に指定します。システム(オペレーティングシステム)の環境異常で帳票出力できない場合に指定してください。
帳票管理サーバの情報
システム情報
関連製品情報
省略すると、帳票管理サーバの情報と、システム情報のうちシステムログのみが採取されます。
[復帰値]
復帰値を示します。
復帰値 | 意味 |
---|---|
0 | 正常終了 |
0以外 | 異常終了 |
復帰値はコマンド実行直後に以下の方法で参照できます。
# echo $?
# echo $status
[補足]
このコマンドは、システム管理者権限で実行してください。
このコマンドを実行すると、指定した格納ディレクトリ配下に一時的に「LM_FLD」ディレクトリが作成され、情報採取が完了すると 「LM_FLD」ディレクトリが削除されます。
すでに同名のディレクトリが存在する場合は、「LM_FLD_bkup」ディレクトリに変名したあと、処理を続行します。その際、以下のメッセージが表示されます。
日本語メッセージ
「(格納ディレクトリ)がすでに存在します。 (格納ディレクトリ)/LM_FLDは、(格納ディレクトリ)/LM_FLD_bkupに変名しました。」
英語メッセージ
「The archive directory already exists. (格納ディレクトリ)/LM_FLD moved (格納ディレクトリ)/LM_FLD_bkup.」
すでに「lmpress.cpio.Z」と同名の圧縮ファイルが存在する場合は、「lmpress.cpio.Z」を「lmpress.cpio_bkup.Z」に変名します。変名したあと、処理を続行します。その際、以下のメッセージが表示されます。
日本語メッセージ
「アーカイブファイルがすでに存在します。 (格納ディレクトリ)/lmpress.cpio.Zは(格納ディレクトリ)/lmpress.cpio_bkup.Zに変名しました。」
英語メッセージ
「The archive file already exists. (格納ディレクトリ)/lmpress.cpio.Z moved (格納ディレクトリ)/lmpress.cpio_bkup.Z.」
このコマンドは、複数同時に実行できません。
[エラーメッセージ]
表示される主なエラーメッセージと対処方法を示します。
メッセージ内容 | 対処方法 | |
---|---|---|
1 | 権限がありません。システム管理者(root)権限で実行してください。 (You couldn't run this program. You are not "root". ) | システム管理者権限以外のユーザ権限でコマンドが実行されました。 システム管理者権限で再度実行してください。 |
2 | パラメタの指定に誤りがあります。 USAGE: LMRSdt 格納ディレクトリ [all] (Invalid argument. USAGE: LMRSdt ArchiveDir [all]) | パラメタの指定に誤りがあります。 正しいパラメタを指定し、再度実行してください。 (第2引数に大文字の"ALL"を指定した場合、このエラーになります。小文字の"all"を指定してください) |
3 | パスの指定に誤りがあります(%1)。 (Invalid path name(%1).) | 第1引数(格納ディレクトリ)の指定に誤りがあります。格納ディレクトリは絶対パスで指定してください。 |
4 | 格納ディレクトリ(%1)が存在しないか、ディレクトリではありません。 (The archive directory(%1) does not exist or it is not directory.) | 第1引数(格納ディレクトリ)が存在しない、またはディレクトリではありません。正しいディレクトリを指定してください。 |
5 | データの収集に失敗しました。 ログファイル(/tmp/LMRSdt.log)をチェックしてエラー原因を取り除いてください。 (Could not collect data. Please check log file(/tmp/LMRSdt.log) and correct the error.) | 調査用情報の採取中に異常が発生し、処理を終了しました。 ログファイル(/tmp/LMRSdt.log)にエラーメッセージが格納されているので、参照し、 エラー原因を取り除いたあと、再度実行してください。 |
6 | アーカイブファイル(%1)の作成に失敗しました。 ログファイル(/tmp/LMRSdt.log)をチェックしてエラー原因を取り除いてください。 格納ディレクトリ(%2)は削除しません。 (Could not create archive file(%1). Please check log file(/tmp/LMRSdt.log) and correct the error. The archive directory(%2) is not removed. ) | 調査用情報を1つのファイルにアーカイブする処理で異常が発生しました。 ログファイル(/tmp/LMRSdt.log)に格納されているエラーメッセージを参照し、エラー原因を取り除いたあと、以下のコマンドを実行して圧縮ファイルを作成してください。 # cd 格納ディレクトリ # find LM_FLD -depth -print | cpio -ocVu | compress > lmpress.cpio.Z # rm -rf LM_FLD |
7 | アーカイブファイル(%1)の圧縮に失敗 しました。 ログファイル(/tmp/LMRSdt.log)をチェックしてエラー原因を取り除いてください。 格納ディレクトリ(%2)は削除しません。 (Could not compress archive file (%1). Please check log file(/tmp/LMRSdt.log) and correct the error. The archive directory(%2) is not removed.) | 調査用情報のアーカイブファイルを圧縮する処理で異常が発生しました。 ログファイル(/tmp/LMRSdt.log)に格納されているエラーメッセージを参照し、エラー原因を取り除いたあと、以下のコマンドを実行して圧縮ファイルを作成してください。 # cd 格納ディレクトリ # find LM_FLD -depth -print | cpio -ocVu | compress > lmpress.cpio.Z # rm -rf LM_FLD |
8 | LMRSdtは中断しました。 (LMRSdt was Terminated.) | シグナル(SIGHUP、SIGINT、SIGQUIT、SIGTERM)を受信したため、処理を中断しました。 情報を採取したい場合は、コマンドを再度実行してください。 |
9 | LMRSdtは中断しました。 格納ディレクトリ(%1)は削除しません。 (LMRSdt was Terminated. The archive directory(%1) is not removed.) | シグナル(SIGHUP、SIGINT、SIGQUIT、SIGTERM)を受信したため、処理を中断しました。 情報の採取が終了しているため、一時作業ディレクトリ(LM_FLD)は削除しませんでした。必要に応じて削除、または以下のコマンドを実行して圧縮ファイルを作成してください。 # cd 格納ディレクトリ # find LM_FLD -depth -print | cpio -ocVu | compress > lmpress.cpio.Z # rm -rf LM_FLD |