アプリケーション連携実行基盤では、業務を開始するためのクライアント処理を行うアプリケーションおよびサーバで業務処理を実行するアプリケーションを作成します。
アプリケーションの作成方法の詳細については、“Interstage Business Application Server アプリケーション開発ガイド”を参照してください。
■同期アプリケーション連携実行基盤を使用する場合
要求を発行するアプリケーション(クライアントアプリケーション)
サーバで業務処理を行うアプリケーション(サーバアプリケーション)
これらの2種類のアプリケーションは、以下の点で異なっています。
動作の契機が異なる
クライアントアプリケーションの動作契機は、そのアプリケーションがブラウザのリクエストに対応するServletとして呼び出された時点になります。
一方、サーバアプリケーションの動作契機は、クライアントアプリケーションから要求が発行された時点となります。
アプリケーション連携実行基盤のAPIの利用方法が異なる
クライアントアプリケーションでは、サーバアプリケーションを呼び出すためのAPIを用いる必要があります。このAPIにより呼び出されたサーバアプリケーションが動作します。
一方、サーバアプリケーションでは、アプリケーション連携実行基盤のAPIを用いる必要はありません。アプリケーションは、クライアントから要求が発行された時点で開始され、終了(復帰)するとクライアントアプリケーションに応答が戻ります。
推奨されるアプリケーションの仕様は、以下のとおりです。
クライアントアプリケーション
初期状態の業務データの作成とサーバアプリケーションを呼び出すAPIだけを実行するようにします。例えば、ブラウザからの入力情報をもとに初期状態の業務データを作成し、サーバを呼び出すAPIを実行するWebアプリケーション(Servlet)などが想定されます。
サーバアプリケーション
データを受信してデータベース更新するなどの業務ロジックを実行し、その処理結果を出力するCOBOLまたはC言語のアプリケーションになります。
■非同期アプリケーション連携実行基盤を使用する場合
フローの起点となるアプリケーション(業務処理開始アプリケーション)
フローの起点以外のアプリケーション(業務処理実行アプリケーション)
これらの2種類のアプリケーションは、以下の点で異なっています。
動作の契機が異なる
業務処理開始アプリケーションには、関連付けられたキューが存在しないため、動作契機はそのアプリケーションがクライアントなどから直接呼び出された時点になります。
一方、業務処理実行アプリケーションは、フロー定義によってキューに関連付けられます。動作契機は、関連付けられたキューにメッセージが到着した時点になります。
アプリケーション連携実行基盤のAPIの利用方法が異なる
業務処理開始アプリケーションでは、フローを開始するためのAPIを用いる必要があります。このAPIにより、アプリケーション連携のためのメッセージが送信され、業務処理実行アプリケーションが順次動作します。
一方、業務処理実行アプリケーションでは、アプリケーション連携実行基盤のAPIを用いる必要はありません。アプリケーションの動作およびその後のメッセージ送信は、すべてキューへのメッセージの到着に連動する形でアプリケーション連携実行基盤の実行環境が行います。
推奨されるアプリケーションの仕様は、以下のとおりです。
業務処理開始アプリケーション
初期状態の業務データの作成とフロー起動のAPIだけを実行するようにします。例えば、ブラウザからの入力情報をもとに初期状態の業務データを作成し、フロー起動APIを実行するWebアプリケーション(Servlet)などが想定されます。
業務処理実行アプリケーション
データを受信してデータベース更新するなどの業務ロジックを実行し、その処理結果を出力するCOBOLまたはJavaアプリケーションになります。