Interstage Business Application Serverでは、オンライン業務(同期型、ディレイド型)を構築するための機能および、オンデマンド型のオンライン・バッチ業務や他システムとの連携を容易にするための機能を提供しています。以下に代表的な機能を説明します。
■アプリケーションフレームワーク
Interstage Business Application Serverでは、COBOLをはじめ各種言語のアプリケーションの構築を支援する“アプリケーション連携実行基盤”、Java(TM) 2 Platform, Enterprise Edition(J2EE)に従ったアプリケーションの構築を支援する“Apcoordinator”、およびSpring Frameworkをはじめとする“オープンJavaフレームワーク”の3つのアプリケーションフレームワークを提供しています。
◆アプリケーション連携実行基盤
高い信頼性および高い品質が要求されるCOBOL、C言語およびJavaの制御ロジックを、アプリケーションの通信形態ごとに、“同期アプリケーション連携実行基盤”および“非同期アプリケーション連携実行基盤”として提供し、これらの総称を“アプリケーション連携実行基盤”と呼びます。
本機能の詳細は、“第2部 同期アプリケーション連携実行基盤編”および“第3部 非同期アプリケーション連携実行基盤編”を参照してください。
◆Apcoordinator
Java(TM) 2 Platform, Enterprise Edition(J2EE)に特化したアプリケーションの構築を支援する機能をApcoordinatorと呼びます。本機能を利用することで、Webアプリケーション、EJB(Enterprise JavaBeans)および電子フォームアプリケーションの開発を行うことができます。
本機能の詳細は、“Apcoordinator ユーザーズガイド”を参照してください。
◆オープンJavaフレームワーク
オープンソースのフレームワークとして人気のあるStruts、Spring Framework、iBATIS、そしてそれらを統合した汎用フレームワークであるTERASOLUNAを提供します。これらの総称を“オープンJavaフレームワーク”と呼びます。
本機能の詳細は、“オープンJavaフレームワーク ユーザーズガイド”を参照してください。
■ログ機能
ログ機能には、アプリケーションの呼び出しから応答までの時間、パラメタおよびエラー内容などの稼働状況を利用者の識別情報を自動的に付加して各サーバ単位に出力する“標準ログ”および課金や監査のために、アプリケーションの処理状況を記録するための“ユーザログ”があります。
ユーザログには、性能測定やデバッグ情報に使用する“汎用ログ”、業務処理の履歴をユーザのトランザクションと連動して取得可能な“高信頼性ログ”の2つが存在し、用途により使い分けができます。
また、出力したログは、表計算ツールなどにより容易に分析が可能です。本機能の詳細は、“第4部 共通機能編”の“第5章 ログ機能”を参照してください。
■データベースアクセス管理機能
Javaアプリケーションが、JDBCやEJBを利用してデータベースのアクセスを簡易化し、生産性を向上できるのと同様に、データベースを利用したCOBOLおよびC言語のアプリケーション向けに、データベースコネクションの事前接続やコネクションが切断された場合に再接続する“データベースアクセス管理機能”を提供します。
本機能を利用することで、データベースへのアクセスの高速化やコネクション異常時の処理が簡易化できることに加え、業務ロジックの処理結果(終了コード)により、データベースに対してコミットやロールバックが自動的に行われるため、アプリケーションで、開始や終了などのトランザクションに対する制御が不要になります。
本機能の詳細は、“第4部 共通機能編”の“第6章 データベースアクセス管理機能”を参照してください。
なお、Javaアプリケーションで、JDBCやEJBを利用してデータベースアクセスを簡易化する場合の設定は、IJServerの環境設定で行います。IJServerの詳細については、“Interstage Application Server J2EEユーザーズガイド(旧版互換)”を参照してください。
■アプリケーション安定稼働機能
業務アプリケーションが無応答になった場合や、Javaヒープ不足・ガーベジコレクション多発によるレスポンス遅延が発生した場合に正常実行中のアプリケーションの終了を待ち合わせ、新規リクエストを別の処理可能なJavaVMに振り分けることで安全かつ安定した業務継続を実現します。
■エクスポートユーティリティ
オンライン処理から高信頼性ログに蓄積されたログデータの退避処理、退避したログデータから必要なデータの抽出処理、およびバッチ投入などのユーザ処理実行等制御する機能をオンデマンド連携サービスの“エクスポートユーティリティ”として提供します。
本ユーティリティを利用することで、高信頼性ログに蓄積されたログデータを分析処理やバッチ処理に活用することが可能となります。
本機能の詳細は、“第5部 ユーティリティ編”の“第7章 エクスポートユーティリティ ”を参照してください。
ポイント
関連製品として、バッチ業務を行うための“Interstage Job Workload Server”を提供しています。詳細は、“Interstage Job Workload Server 解説書”を参照してください。