ここでは、Disaster Recoveryの切替えを行うために、事前に運用中に実施する作業について説明します。
運用サイトでL-Platformの配備などリソース構成情報が更新される操作を行った場合、以降に説明するDisaster Recoveryの切替えを行うための情報採取を行ってください。この情報採取は定期的に実施するなどして最新の情報を採取するようにしてください。
運用サイトの各種情報のエクスポート
運用サイトに障害が発生した場合に備え、システム環境が構築できた場合、以下に説明する各種情報をエクスポートします。この情報は、自動的に採取する運用の場合、必要ありません。
L-Platformテンプレート
L-Platform構成情報
各種リソース情報
課金情報
メータリングログ
サンプルスクリプトの実行情報
以下のどちらかの運用とすることをお勧めします。
管理対象サーバの構成を変更したときにエクスポートし、最新のシステム情報を維持する
定期的にエクスポートし、最新化する
以下のコマンドを実行することで、採取できます。
【Windowsマネージャー】
>インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxmgrexport -dir dir1 <RETURN> |
rcxmgrexportコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.19 rcxmgrexport」を参照してください。
また、管理対象ネットワークデバイスの構成を変更したときにエクスポートし、最新のシステム情報を保管してください。
以下のコマンドを実行することで、採取できます。
【Windowsマネージャー】
>インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxadm netconfig export -file file.xml<RETURN> |
rcxadm netconfigコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「3.7 rcxadm netconfig」を参照してください。
注意
各種情報のエクスポートは、L-Platformの配備、返却、構成変更などの、各種情報が変更される操作と同時に実行した場合、再度実行して情報を取り直してください。
利用料金計算を実施する設定で運用している場合、1日に1回切替え情報を採取する運用をお勧めします。
これにより、運用サイトの最新の利用料金情報を採取できます。
運用サイトのカスタマイズ設定のバックアップ
運用サイトからバックアップサイトに切り替えた際、一部の設定は再設定が必要です。この再設定を簡略化するために、運用サイトの以下の情報を退避してください。退避先は、切替え情報格納フォルダーの"OtherBackupFiles"のフォルダーを利用してください。
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\customize_data
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\trapop.bat
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\event_handler
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\scripts
インストールフォルダー\SVROR\Manager\etc\vm
ストレージのレプリケーション情報の取得
ストレージ装置のレプリケーションで運用サイトとバックアップサイトで対応するLUNを確認します。「18.1 導入」の手順7.で「環境を変更した際に採取する運用」を設定した場合、自動的に情報が採取されるため、本操作は不要です。
LUNの対応関係を記載するレプリケーション定義ファイルを作成します。ETERNUSのダイナミックLUNミラーリングを使用する場合、L-Platformの配備/解約、ディスクの増設/削減でレプリケーションを行うLUNが変化するので、rcxrepdefコマンドでレプリケーション定義ファイルを作成します。また、事前に作成されたLUNを使用する場合、ストレージ管理製品にてリプリケ―ション定義を作成/変更/削除した際にrcxrepdefコマンドでレプリケーション定義ファイルを作成します。
レプリケーション定義ファイルを作成後、このファイルを指定して、インポートの際にバックアップサイトの資源にLUNをマッピングするためのファイルを作成します。
このファイルの作成には、rcxstorageコマンドの-recoveryオプションと-modeオプションを指定して実行します。-modeオプションにはprepareを指定してください。
レプリケーション定義ファイルについては、「17.1.3 ストレージ筺体の高可用性」の「レプリケーション定義ファイル」を参照してください。
rcxrepdefコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.21 rcxrepdef」を参照してください。
rcxstorageコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド/XML編) CE」の「5.22 rcxstorage」を参照してください。
ディレクトリサービス情報の退避
ディレクトリサービスの情報を退避します。ユーザーの登録、変更および削除などの操作を実施した場合、最新の状態を退避してください。退避手順は、ディレクトリサービス製品のマニュアルを参照ください。
VM管理製品情報の退避
VM管理製品を管理サーバ上に構築した場合、切替え時にVM管理製品の情報を復旧する必要があります。このため、VM管理製品の情報をバックアップしてください。VM管理製品の情報のバックアップ・リストア方法は、各VM管理製品のマニュアルを参照ください。なお、このVM管理製品の情報は、仮想L-Serverを搭載するL-Platformの作成、変更および削除などの契機で採取する必要があります。
ファイアーウォールのコンフィグをバックアップ
ネットワーク機器の自動設定機能を使用してファイアーウォールの自動設定をしている場合、ネットワーク機器のコンフィグバックアップコマンドや管理ソフトウェアのコンフィグバックアップ機能を利用し、以下のように運用することをお勧めします。
ファイアーウォールの自動設定を行ったあとにコンフィグをバックアップし、最新コンフィグを採取する。
定期的にファイアーウォールのコンフィグをバックアップする。
なお、定期的にファイアーウォールのコンフィグをバックアップする場合、rcxmgrexportによる各種情報のエクスポートを実施した直後に採取し、バックアップするタイミングを合わせてください。この操作は、NSアプライアンスに対しては必要ありません。
設定変更の反映および設定ファイルの退避
Disaster Recovery環境の構築以降、運用サイトで「第8章 設定変更」にしたがって設定変更を行っていた場合、以下の設定変更は、切替え前にバックアップサイトに反映する必要があります。
編集した以下のファイルは退避しておいてください。
インストールフォルダー\RCXCFMG\config\mail_config.xml
インストールフォルダー\RCXCFMG\config\vsys_config.xml
インストールフォルダー\RCXCTMG\Charging\conf\accounting.properties
インストールフォルダー\RCXCTMG\Charging\conf\metering_log.properties
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\application_process.properties
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\custom_config.xml
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\managerview_config.xml
インストールフォルダー\RCXCTMG\SecurityManagement\conf\portal.properties
インストールフォルダー\SWRBAM\CMDB\FJSVcmdbm\axis2\WEB-INF\services\mdr_cfmg\cmdb.properties
インストールフォルダー\SWRBAM\CMDB\FJSVcmdbm\axis2\WEB-INF\services\mdr_ror\cmdb.properties
インストールフォルダー\SWRBAM\CMDB\FJSVcmdbm\CMDBConsole\WEB-INF\classes\viewlist_ja.xml
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\license\create\default
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\license\reconfigure\default
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\license\return\default
インストールフォルダー\IAPS\F3FMihs\servers\FJapache\htdocs\sopdocs\pub\html\ja\cRegApply_agreement.forUse_ja.html