ここでは、管理サーバのリストアの方法について説明します。
以下の流れで、管理サーバをリストアします。
図9.1 管理サーバのリストアの流れ
注意
マネージャーをクラスタで運用している場合、復元するフォルダーは共有ディスクでのフォルダー名に置き換えてください。
共有ディスクでのフォルダー名については、「導入ガイド VE」の「付録D マネージャーのクラスタ運用設定・削除」を参照してください。
以下の手順で、管理サーバをリストアします。
マネージャーの再インストール、マネージャーの停止、証明書、セッション暗号キー、各種定義ファイル、イメージ管理情報のリストア
マネージャーがファイル破損などで正常に動作しない場合、マネージャーをアンインストールしたあと再インストールします。
注意
HBA address renameを利用している場合、リストア時のアンインストール手順が異なります。
「導入ガイド VE」の「11.1.1 事前準備」の「アンインストールする前の注意事項」に記載されている「1. サーバの削除」は行わないでください。
再インストール後、マネージャーを停止します。
停止方法については、「2.1 マネージャーの起動と停止」を参照してください。
証明書、セッション暗号キー、各種定義ファイル、イメージ管理情報のリストアは、rcxkeydefrestoreコマンドを実行します。
rcxkeyrestoreコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド編) VE」の「6.3 rcxkeydefrestore」を参照してください。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxkeydefrestore
【Linuxマネージャー】
/opt/FJSVrcvmr/bin/rcxkeydefrestore
>rcxkeydefrestore -file filename <RETURN> |
なお、保存したパスワードは、パスワード保存を実行したOSのユーザーアカウントのホームディレクトリに格納されています。ホームディレクトリの内容が破損している場合、併せてリストアするか、再度、rcxloginコマンドでパスワードを保存してください。
イメージファイルに関連する情報、システムイメージ、クローニングイメージのリストア
イメージファイルに関連する情報、システムイメージ、クローニングイメージのリストアは、scwrestoreコマンドを実行します。
scwrestoreコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド編) VE」の「6.6 scwrestore」を参照してください。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\scwrestore
【Linuxマネージャー】
/opt/FJSVrcvmr/bin/scwrestore
>scwrestore -dir directory <RETURN> |
VM管理製品の仮想マシンのリストア
リストアについては、VM管理製品のマニュアルを参照してください。
構成定義情報のリストア
「9.2.2 構成定義情報のバックアップ」で書き出した構成定義情報のリストアを行います。
以下のコマンドを実行します。
rcxrestoreコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド編) VE」の「6.4 rcxrestore」を参照してください。
【Windowsマネージャー】
インストールフォルダー\SVROR\Manager\bin\rcxrestore
【Linuxマネージャー】
/opt/FJSVrcvmr/bin/rcxrestore
>rcxrestore -file filename <RETURN> |
注意
コマンドは絶対パスで指定してください。
マネージャーの起動
マネージャーの起動方法については、「2.1 マネージャーの起動と停止」を参照してください。
VM管理製品を利用してVMの最新情報を本製品に反映します。
rcxadm vmmgr refreshコマンドについては、「リファレンスガイド (コマンド編) VE」の「5.13 rcxadm vmmgr」を参照してください。
>rcxadm vmmgr refresh <RETURN> |
60秒以上間隔をおきます。
>rcxadm vmmgr refresh <RETURN> |
注意
2回目のrcxadm vmmgr refreshコマンドを実行する際は、必ず60秒以上待ってから実行してください。VMの最新情報が正しく反映されない場合があります。
ディレクトリサービスのリストア
ディレクトリサービスによるユーザー管理を行っている場合、ディレクトリサービスのリストアを行ってください。
リストアについては、ディレクトリサービスのマニュアルを参照してください。
注意
マネージャーをクラスタで運用している場合、復元するフォルダーは共有ディスクでのフォルダー名に置き換えてください。
共有ディスクでのフォルダー名については、「導入ガイド VE」の「付録D マネージャーのクラスタ運用設定・削除」を参照してください。
VMホストを予備サーバとして設定する場合、該当する物理サーバの"SpareServer"セクションの"operation"はハイフン("-")のままにしてください。リストア完了後、RORコンソールから該当する物理サーバの予備サーバを設定してください。
以下の操作中は、リストアを行わないでください。
リソースの作成、変更、削除
サーバの切替え・切戻し
システムイメージのバックアップ・リストア
クローニングイメージの採取・配付中
証明書、構成定義情報、システムイメージおよびクローニングイメージは、同じ時期にバックアップしたものをリストアしてください。
バックアップ後に、以下に示すハードウェアの設定、および構成定義情報の変更を行うと復旧できません。必ずバックアップし直してください。
管理情報全体のバックアップが必要な場合
シャーシ、LANスイッチブレード、管理対象サーバ、電力監視デバイスのハードウェア交換
管理対象サーバのNIC交換
管理対象サーバとLANスイッチブレード間のLAN結線
スナップショットの採取
サーバ切替え、継続 (*1)
構成定義情報のバックアップの再実行が必要な場合
*1: サーバ切替え後に切戻しを行っている状態の場合、リストアできます。管理サーバのリストアを実行中は、以下の操作は実行しないでください。
VMホスト間でのVMゲストの移動
VM管理製品上でVMゲストの登録、解除
HBA address renameを利用する管理対象サーバをリストアした場合、リストア完了後、管理対象サーバを再起動してください。
リストア後に保守モードの設定は復旧されません。バックアップ時に記録した情報に従って、保守モードを設定してください。
管理対象サーバのエージェントを登録している場合で、かつシステムイメージのバックアップ、およびクローニングイメージの採取を使用する場合、管理サーバをリストアしたあとに、以下のどちらかを行ってください。
管理対象サーバの再起動
「2.2 エージェントの起動と停止」に記載されているサービスの再起動
LANスイッチとネットワークマップの結線情報は、バックアップできません。「操作ガイド VE」の「13.2 事前準備」を参照し、LANスイッチの登録、および結線情報を取得してください。
VIOM連携のユーザー名とパスワードは、バックアップできません。リストアを行う前にVIOM連携を登録してください。操作方法については、「操作ガイド VE」の「7.1 VIOM連携の登録」を参照してください。