Interstage Business Application Serverのシステムを構築するうえで信頼性や性能を向上するために複数のサーバで業務を行う構成を“複数サーバ構成”と呼びます。
例えば、同一の業務処理であっても、運用時間の相違や管理面の問題から地区や部門ごとにサーバを独立させたい要件や、顧客数の増加により、業務の呼量が増大し、特定の業務を別サーバに分割する要件が発生することが考えられます。
この様な場合、アプリケーション連携実行基盤で実行する業務を複数のサーバに分散(スケールアウト)してシステムを構築します。
以下に複数サーバに分散した場合の業務の構築方法を説明します。
非同期アプリケーション連携実行基盤を使用する場合のシステム構成図
同期アプリケーション連携実行基盤を使用する場合のシステム構成図
ポイント
1つのサーバで、非同期アプリケーション連携実行基盤と同期アプリケーション連携実行基盤の両方の環境を構築することもできます。
■適用条件
同期アプリケーション連携実行基盤の場合
クライアントおよびサーバのアプリケーションは、業務ごとに1つのサーバ内に配置してください。
Webサーバやアプリケーションサーバに配置した特定のクライアントのアプリケーションから、複数のサーバに配置したサーバのアプリケーションを呼び出すことはできません。
非同期アプリケーション連携実行基盤の場合
業務処理開始アプリケーションと業務処理実行アプリケーションは、業務ごとに1つのサーバ内に配置してください。
Webサーバやアプリケーションサーバに配置した特定の業務処理開始アプリケーションから、複数のサーバに配置した業務処理実行アプリケーションを呼び出すことはできません。
特定の業務において、業務処理実行アプリケーションを複数のアプリケーションサーバに分散することはできません。
■設計要素
各アプリケーションサーバは、当該サーバで実行するすべての業務が動作した状態で問題ないスペックにしてください。
データベースの設計は、データベース製品のチューニング項目を元に実施してください。
■インストールする製品
各サーバ単位で“1.1.2 シングルサーバ構成”と同じです。
■配置するコンポーネント
各サーバ単位で“1.1.2 シングルサーバ構成”と同じです。