Interstage Business Application Serverのシステムを構築するうえで、Webサーバとアプリケーションサーバを分離する構成を“Web/AP分離構成”と呼びます。
Webサーバをアプリケーションサーバと分離し、機能分散を行うことで、負荷に応じてWebサーバだけを多重化するなどのチューニングや外部からのアクセスをWebサーバだけに集約するなどセキュリティの向上が可能になります。以下にサーバ構成と提供機能の配置関係について説明します。
なお、Web/AP分離構成において、アプリケーションサーバとデータベースサーバの構成には、以下の2つのパターンがあります。それぞれの場合に応じて配置する機能が異なります。
アプリケーションサーバとデータベースサーバを、1つのサーバで運用
アプリケーションサーバとデータベースサーバを、異なるサーバで運用
アプリケーションサーバとデータベースサーバを、同じサーバで運用する構成です。すべての資源が1つのサーバに集中しているために、設計要素も少なく低コストで簡易的にシステムを構築することができます。
非同期アプリケーション連携実行基盤を使用する場合のシステム構成図
同期アプリケーション連携実行基盤を使用する場合のシステム構成図
ポイント
1つのサーバで、非同期アプリケーション連携実行基盤と同期アプリケーション連携実行基盤の両方の環境を構築することもできます。
■適用条件
同期アプリケーション連携実行基盤の場合
クライアントおよびサーバの各アプリケーションは、1つのサーバ内に配置してください。
クライアントのアプリケーションをWebサーバに配置し、サーバのアプリケーションをアプリケーションサーバに配置する構成は利用できません。
非同期アプリケーション連携実行基盤の場合
業務処理開始アプリケーションと業務処理実行アプリケーションは、1つのサーバ内に配置してください。
業務処理開始アプリケーションをWebサーバに配置し、業務処理実行アプリケーションをアプリケーションサーバに配置する構成は利用できません。
■設計要素
サーバは、データベースを含め、全ての業務が動作するうえで問題ないスペックにしてください。
性能向上には、サーバのスケールアップが必要です。
■インストールする製品
Webサーバ
Webサーバ(Interstage HTTP Server)
アプリケーションサーバかつデータベースサーバ
Interstage Business Application Server
Symfoware ServerまたはOracle(注1)
NetCOBOL(注2)
注1) 業務用データベースを使用する場合に使用します。データベースを構成する上で必要な製品の詳細は、データベース製品のマニュアルを参照してください。
注2) サーバアプリケーションをCOBOLで作成した場合に使用します。
■配置するコンポーネント
アプリケーションサーバかつデータベースサーバ
クライアントアプリケーション(同期アプリケーション連携実行基盤)
サーバアプリケーション(同期アプリケーション連携実行基盤)
業務処理開始アプリケーション(非同期アプリケーション連携実行基盤)
業務処理実行アプリケーション(非同期アプリケーション連携実行基盤)
フロー定義DB、メッセージトラッキングDB (注1)
高信頼性ログ(注2)
業務用データベースおよびメッセージ格納DB (注3)
注1) これらの情報を格納するために、Symfoware ServerまたはOracleを購入する必要はありません。これらの情報を格納するためのSymfoware/RDBは、当製品に同梱されています。なお、Symfoware ServerまたはOracleを購入し、格納することもできます。
注2) 高信頼性ログ機能を使用する場合に配置します。
注3) Symfoware ServerまたはOracleを購入してください。
アプリケーションサーバとデータベースサーバを、異なるサーバで運用する構成です。資源が複数のサーバに分散しているために設計要素が増えますが、拡張性の高いシステムを構築することができます。
非同期アプリケーション連携実行基盤を使用する場合のシステム構成図
同期アプリケーション連携実行基盤を使用する場合のシステム構成図
ポイント
1つのサーバで、非同期アプリケーション連携実行基盤と同期アプリケーション連携実行基盤の両方の環境を構築することもできます。
■適用条件
■設計要素
アプリケーションサーバは、全ての業務が動作した状態で問題ないスペックにしてください。
データベースサーバは、データベース製品のチューニング項目を元に設計してください。
性能向上には、サーバのスケールアップが必要です。
■特徴
データベースサーバはデータベース処理に閉じているため、チューニングはデータベースの要因に閉じて行うことができます。
■インストールする製品
Webサーバ
Webサーバ(Interstage HTTP Server)
アプリケーションサーバ
Interstage Business Application Server
NetCOBOL(注1)
注1) サーバアプリケーションをCOBOLで作成した場合に使用します。
データベースサーバ
Interstage Business Application Server(注1)
Symfoware ServerまたはOracle(注2)
注1) 高信頼性ログ機能をデータベースサーバで使用する場合に使用します。アプリケーションサーバとは別にライセンスが必要です。
注2) 業務用データベースを使用する場合に使用します。データベースを構成する上で必要な製品の詳細は、データベース製品のマニュアルを参照してください。
■配置するコンポーネント
アプリケーションサーバ
クライアントアプリケーション(同期アプリケーション連携実行基盤)
サーバアプリケーション(同期アプリケーション連携実行基盤)
業務処理開始アプリケーション (非同期アプリケーション連携実行基盤)
業務処理実行アプリケーション (非同期アプリケーション連携実行基盤)
データベースサーバ
フロー定義DB、メッセージトラッキングDB(注1)
高信頼性ログ(注2)
業務用データベースおよびメッセージ格納DB(注3)
注1) これらの情報を格納するために、Symfoware ServerまたはOracleを購入する必要はありません。これらの情報を格納するためのSymfoware/RDBは、当製品に同梱されています。なお、Symfoware ServerまたはOracleを購入し、格納することもできます。
注2) 高信頼性ログ機能を使用する場合に配置します。
注3) Symfoware ServerまたはOracleを購入してください。