リモート操作の定義はポリシーではなく、リモート操作機能をインストールしたコンピュータ上でローカルに設定します。ここでは、リモート操作を使用するための定義や注意について説明します。
リモート操作機能に関するシステム要件、および環境設定方法の詳細については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 リモート操作機能編 ユーザーズガイド”および“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 リモート操作機能編 Clientガイド”を参照してください。
なお、ユーザーズガイドでは、リモート操作エキスパートは「エキスパート」、リモート操作クライアントは「クライアント」と、それぞれ読み替えてください。
注意
リモート操作モニタについては、特に断らない限り、リモート操作エキスパートと同じ定義・設定となりますので、以降では、リモート操作エキスパートを例に説明します。
リモート操作には、以下の2種類の通信方式があり、どちらを使用するかにより定義が異なります。
システムの名前を指定して接続する(コネクションマネージャを経由する)
システムのIPアドレスを指定して接続する(コネクションマネージャを経由しない)
コネクションマネージャを経由する場合
リモート操作コネクションマネージャを起動すると、サポートセンターが開設されます。問題の発生したクライアントが、サポートセンターにサポート要請を出し、これをエキスパートが受け取る形で1つのセッションが始まります。以下の設定が必要です。
リモート操作コネクションマネージャの定義
リモート操作エキスパートの定義
リモート操作モニタの定義
リモート操作クライアントの定義
リモート操作コネクションマネージャの定義
コネクションマネージャの設定が必要です。以下の手順で行ってください。
運用管理サーバ上で[スタート]メニューから[プログラム]-[Systemwalker Centric Manager リモート操作]-[CM管理]を選択します。
→[Live Help CM管理]ダイアログボックスが表示されます。
“Live Help CMとの接続に失敗しました”とメッセージが表示される場合があります。この場合、[いいえ]ボタンをクリックしてください。
[サービス]メニューから[サービスの制御]-[サービスの開始]を選択します。
[Live Help CM]ドロップダウンリストボックスから[Connection Manager 1]を選択します。
“Live Help CMとの接続に失敗しました”とメッセージが表示される場合があります。この場合、[はい]ボタンをクリックしてください。[Host名/IPアドレス]テキストボックスが表示されますので、自分(運用管理サーバ)のIPアドレス、またはhostsファイルに定義されている自分のホスト名を入力してください。
→Connection Managerコンピュータへの接続が確立されます。
[ファイル]メニューの[LiveHelp CM管理の終了]を選択します。
→作業を終了します。
リモート操作エキスパートの定義
リモート操作コネクションマネージャ(運用管理サーバ)のIPアドレスを定義する必要があります。リモート操作コネクションマネージャと通信するために必要な定義です。以下の手順で行ってください。
上記の「リモート操作コネクションマネージャの定義」の設定手順1~3を実行します。
[Live Help CM]ドロップダウンリストボックスから[Connection Manager 1]を選択し、[センター]リストボックスから[Support TCP/IP]を選択します。
[ファイル]メニューから[CCLファイルの保存]を選択します。保存ファイル名は“SUPTCP.CCL”とします。
保存した“SUPTCP.CCL”ファイルを、リモート操作エキスパートがインストールされているコンピュータ上の“Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\MPLHLPEX\EXPCCL\SUPTCP.CCL”ファイルと置き換えます。
前述の手順のほかに、“SUPTCP.CCL”ファイルを直接置き換える定義方法もあります。“Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\MPLHLPEX\EXPCCL\SUPTCP.CCL”ファイルを、テキストエディタで以下のように変更してください。
変更前
Support TCP/IP,200,DTCCM.DLL,TCP,CMTCP |
CMTCP部分に、リモート操作コネクションマネージャをインストールした運用管理サーバのIPアドレスを設定します。
変更例
Support TCP/IP,200,DTCCM.DLL,TCP,123.123.123.123 |
リモート操作エキスパートの動作環境を変更する場合は、“リモート操作エキスパートの設定”を参照してください。
リモート操作モニタの定義
リモート操作コネクションマネージャ(運用管理サーバ)のIPアドレスを定義する必要があります。リモート操作コネクションマネージャと通信するために必要な定義です。以下の手順で行ってください。
上記の「リモート操作コネクションマネージャの定義」の設定手順1~3を実行します。
[Live Help CM]ドロップダウンリストボックスから[Connection Manager 1]を選択し、[センター]リストボックスから[Support TCP/IP]を選択します。
[ファイル]メニューから[CCLファイルの保存]コマンドを選択します。保存ファイル名は“SUPTCP.CCL”とします。
保存した“SUPTCP.CCL”ファイルを、リモート操作エキスパートがインストールされているコンピュータ上の“Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\MPLHLPEX\EXPCCL\SUPTCP.CCL”ファイルと置き換えます。
前述の手順のほかに、“SUPTCP.CCL”ファイルを直接置き換える定義方法もあります。“Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\MPLHLPEX\EXPCCL\SUPTCP.CCL”ファイルを、テキストエディタで以下のように変更してください。
変更前
Support TCP/IP,200,DTCCM.DLL,TCP,CMTCP |
CMTCP部分に、リモート操作コネクションマネージャをインストールした運用管理サーバのIPアドレスを設定します。
変更例
Support TCP/IP,200,DTCCM.DLL,TCP,123.123.123.123 |
リモート操作モニタの動作環境を変更する場合は、“リモート操作モニタの設定”を参照してください。
リモート操作クライアントの定義
リモート操作コネクションマネージャ(運用管理サーバ)のIPアドレスを定義します。前述の“リモート操作エキスパートの定義”と同様に、保存したSUPTCP.CCLファイルを、リモート操作クライアントがインストールされているコンピュータ上の“Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\MPLHLPCL\CLICCL\SUPTCP.CCL”ファイルと置き換えます。
また、SUPTCP.CCLファイルを直接置き換える定義方法もあります。“Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\MPLHLPCL\CLICCL\SUPTCP.CCL”ファイルを、“リモート操作エキスパートの定義”と同様に変更してください。
次に、通信方式の選択の定義を以下の手順で行います。
[スタート]メニューから[プログラム]-[Systemwalker Centric Manager リモート操作]-[Clientセットアップ]を選択します。
→[LiveHelp Clientセットアップ]ダイアログボックスが表示されます。
[サポートセンター]オプションボタンをオンにして「Support TCP/IP」サポートセンターを選択し、[OK]ボタンをクリックします。
コネクションマネージャを経由しない場合
エキスパートが問題の発生したシステムのIPアドレスを直接指定してセッションが始まります。以下の設定が必要です。
リモート操作クライアントの定義
リモート操作クライアントの定義
リモート操作クライアントを利用するためには、[通信方式]や[起動方式]に関するセットアップを行います。コネクションマネージャを経由せず、IPアドレスを直接指定して接続する場合は、[通信方式]として[IPアドレス指定]を選択します。リモート操作クライアントの動作環境を変更する方法については、“リモート操作クライアントの設定”を参照してください。
コネクションマネージャを経由しない場合の定義例
リモート操作クライアントをサービスとして常時起動しておく場合の定義方法を以下に説明します。
[スタート]メニューから[プログラム]-[Systemwalker Centric Manager リモート操作]-[Clientセットアップ]を選択します。
→[LiveHelp Clientセットアップ]ダイアログボックスが表示されます。
[IPアドレス指定]オプションボタンをチェックします。
[起動方式]ボタンをクリックします。
→[LiveHelp Client起動方式の選択]ダイアログボックスが表示されます。
[Windows起動時に自動起動]オプションボタンをチェックし、[OK]ボタンをクリックします。
なお、ユーザがログオンした状態からリモートで操作したい場合は、[サービスとして起動しない]オプションボタンをオンにします。詳細については、“リモート操作クライアントの設定”の“クライアント起動方式の設定”を参照してください。
[LiveHelp Clientセットアップ]ダイアログボックスで[OK]ボタンをクリックし、セットアップを終了します。
ポイント
初めて“リモート操作クライアント”を起動するとき、セッション開設時のユーザ名を問い合わせてきます。後でユーザ名を変更できますので、任意の名前を指定してください。
リモート操作エキスパートの設定について以下に説明します。
エキスパートの名前の変更
セキュリティの設定
エキスパートの通信方式の変更
画面送信方式とパフォーマンスの設定
モデムの設定変更
エキスパートの名前の変更
セッションを開いたり、セッションに参加する前に、[オプション]メニューの[ユーザ情報]コマンドを実行し、[ユーザ情報の設定]ダイアログボックスを表示するとエキスパートの名前を変更できます。
セキュリティの設定
セッションを開いたり、セッションに参加する前に、[オプション]メニューの[セキュリティ]コマンドを実行し、[セキュリティの設定]ダイアログボックスを表示するとセキュリティを設定できます。
エキスパートの通信方式の変更
[オプション]メニューの[通信方式の選択]コマンドを使って、エキスパートの通信方式を変更できます。[通信方式の選択]コマンドを選択し、[通信方式の選択]ダイアログボックスを表示します。
[通信方式の選択]ダイアログボックスは、現在選択されている通信方法を示しています。該当項目がチェックされていると、その通信方法がセッションの開催や参加のときに選択可能となります。通信方法はいつでも追加または削除できます。
注意
すべてのネットワーク関連のチェックボックスでチェックがはずされている場合、ネットワークプロトコルを使ってセッションに参加することはできません。セッション中にモデムだけを使う場合に参加することができます。
画面送信方式とパフォーマンスの設定
画面送信を行う場合、リモート操作は最も効率的な画面送信を実現するため、最適な圧縮技術とデータ識別方法を利用します。ほとんどのWindows(R)アプリケーション画面には、テキスト、図および操作のためのボタンなどが含まれています。リモート操作の画面送信方式は、これらのタイプの画面要素を処理するのに最も適した方式に設定されています。しかし、個別の要求のためリモート操作の初期設定の画面送信方式を変更することもできます。
[オプション]メニューの[画面送信方式]コマンドを実行し、[画面送信方式]ダイアログボックスを表示してサポートセッションで画面送信の性能に関する設定を行います。
これらの設定は、クライアントに画面を送信する場合だけでなく、クライアントから画面を受信する場合にも適用されます。ほかのエキスパートがセッションに参加した場合、最初のエキスパートの設定が有効になります。セッションの最中でどれかのエキスパートがこの設定を変更した場合、新しい設定が有効になります。
注意
Windows(R)には、画面を頻繁に更新するため、画面送信やリモート操作の性能に大きな影響があるアクティブデスクトップ機能を備えているものがあります。リモート操作では、リモート操作が起動された時点でアクティブデスクトップ機能を一時的に無効化し、リモート操作終了時に元に戻します。
モデムの設定変更
セッションを開く、またはセッションに参加する画面で[モデム]オプションボタンを選択後、モデムのリストから使用するモデムを選択します。
リモート操作モニタの設定について以下に説明します。
モニタの名前の変更
セキュリティの設定
モニタの通信方式の変更
画面送信方式とパフォーマンスの設定
モデムの設定変更
モニタの名前の変更
セッションに参加する前に、[オプション]メニューの[ユーザ情報]コマンドを実行し、[ユーザ情報の設定]ダイアログボックスを表示するとモニタの名前を変更できます。
セキュリティの設定
セッションに参加する前に、[オプション]メニューの[セキュリティ]コマンドを実行し、[セキュリティの設定]ダイアログボックスを表示するとセキュリティを設定できます。
モニタの通信方式の変更
[オプション]メニューの[通信方式の選択]コマンドを使って、モニタの通信方式を変更できます。[通信方式の選択]コマンドを選択し、[通信方式の選択]ダイアログボックスを表示します。
[通信方式の選択]ダイアログボックスは、現在選択されている通信方法を示しています。該当項目がチェックされていると、その通信方法がセッションの開催や参加のときに選択可能となります。通信方法はいつでも追加または削除できます。
注意
すべてのネットワーク関連のチェックボックスでチェックがはずされている場合、ネットワークプロトコルを使ってセッションに参加することはできません。セッション中にモデムだけを使う場合に参加することができます。
画面送信方式とパフォーマンスの設定
画面送信を行う場合、リモート操作は最も効率的な画面送信を実現するため、最適な圧縮技術とデータ識別方法を利用します。ほとんどのWindows(R)アプリケーション画面には、テキスト、図および操作のためのボタンなどが含まれています。リモート操作の画面送信方式は、これらのタイプの画面要素を処理するのに最も適した方式に設定されています。しかし、個別の要求のためリモート操作の初期設定の画面送信方式を変更することもできます。
[オプション]メニューの[画面送信方式]コマンドを実行し、[画面送信方式]ダイアログボックスを表示してサポートセッションで画面送信の性能に関する設定を行います。
これらの設定は、クライアントに画面を送信する場合だけでなく、クライアントから画面を受信する場合にも適用されます。ほかのモニタがセッションに参加した場合、最初のモニタの設定が有効になります。セッションの最中でどれかのモニタがこの設定を変更した場合、新しい設定が有効になります。
注意
Windows(R)には、画面を頻繁に更新するため、画面送信やリモート操作の性能に大きな影響があるアクティブデスクトップ機能を備えているものがあります。リモート操作では、リモート操作が起動された時点でアクティブデスクトップ機能を一時的に無効化し、リモート操作終了時に元に戻します。
モデムの設定変更
セッションに参加する画面で[モデム]オプションボタンを選択後、モデムのリストから使用するモデムを選択します。
リモート操作クライアントの設定について以下に説明します。
クライアントの通信方式
クライアント起動方式の設定
モデムの設定変更
クライアントの名前の変更
認証方式の変更
Live Helpパスワード認証方式で使用するパスワードの変更
クライアントの通信方式
[リモート操作クライアント セットアップ]プログラムアイコンをダブルクリックします。
→[LiveHelp Client セットアップ]ダイアログボックスが表示されます。
該当項目のオプションボタンをチェックすると、その通信方式がセッションに利用されます。
クライアント起動方式の設定
Windowsのコンピュータを遠隔地から監視・操作することを可能にするため、[LiveHelp Client]プログラムをWindowsのサービスとして動作させることができます。サービスとして動作させることにより、システム起動時やログオフ後も動作するように設定することができます。新規インストールした場合は、「サービスとして起動しない」に設定されています。
[リモート操作クライアント セットアップ]プログラムを起動します。
→[LiveHelp Client セットアップ]ダイアログボックスが表示されます。
[起動方式]ボタンをクリックします。
→[LiveHelp Client 起動方式の選択]ダイアログボックスが表示されます。
[LiveHelp Client]プログラムの起動方式を選択します。
モデムの設定変更
[リモート操作クライアント セットアップ]プログラムを起動して[モデム]オプションボタンを選択後、モデムのリストから使用するモデムを選択します。
クライアントの名前の変更
リモート操作クライアントを起動後、[設定の変更]ボタンをクリックすると、ユーザ名を変更できます。ただし、リモート操作クライアントをサービス起動している場合にはユーザ名は変更できませんので、起動方式を[サービスとして起動しない]に変更後、ユーザ名を変更してください。
認証方式の変更
認証方式には、「Live Helpパスワード認証方式」と「OS認証方式」があります。新規インストール時は、「Live Helpパスワード認証方式」が選択されています。認証方式の変更方法は以下の通りです。
[リモート操作クライアント セットアップ]プログラムを起動します。
→[LiveHelp Client セットアップ]ダイアログボックスが表示されます。
認証方式を変更します。
「Live Helpパスワード認証方式」に変更する
[OS認証方式を使用する]のチェックをはずします。[パスワード]欄および[パスワードの確認]欄が有効になり、[接続許可グループの設定]ボタンが無効化されます。
「OS認証方式」に変更する
[OS認証方式を使用する]にチェックを付けます。[接続許可グループの設定]ボタンが有効になり、[パスワード]欄および[パスワードの確認]欄が無効化されます。
なお、「OS認証方式」は、起動方式が[サービスとして起動]に設定されている場合だけ選択することができます。
Live Help パスワード認証方式で使用するパスワードの変更
認証方式として「Live Helpパスワード認証方式」が選択されている場合は、以下の手順で接続パスワードを変更できます。スタートアップアカウントを設定しているときは、スタートアップアカウントのパスワードが「Live Helpパスワード認証方式」で使用するパスワードとして設定されています。なお、認証方式として「OS認証方式」が選択されている場合は、接続パスワードを変更できません。
[リモート操作クライアント セットアップ]プログラムを起動します。
→[LiveHelp Client セットアップ]ダイアログボックスが表示されます。[Live Helpパスワード認証方式]欄の項目が有効な場合、認証方式として「Live Helpパスワード認証方式」が選択されています。(認証方式を変更する場合は、“認証方式の変更”を参照してください)
[パスワード]欄と[パスワードの確認]欄に任意のパスワードを入力します。