アプリケーションの異常(稼働違反イベント/しきい値超えイベント)または、ワークユニット/IJServerクラスタの異常はノードの異常として、ノード一覧画面で監視します。これらの異常をアプリケーションの異常として、業務管理画面で監視を行う場合は、運用管理サーバ上でアプリケーション異常のイベント出力先変更コマンド(apl_event_change)を実行します。
apl_event_change(アプリケーション異常のイベント出力先変更コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
アプリケーションの稼働状態や性能状況の監視を行うために、ポリシーを設定します。ここでは、以下の設定項目について説明します。
注意
ノードのOS種別、コード系の変更について
ノードのOS種別がWindows系からUNIX系に変更された場合、またはノードのOS種別がUNIX系からWindows系に変更された場合、またはノードのコード系が変更された場合は、必ずノードを削除してからアプリケーション管理のポリシーを設定し直してください。
稼働監視のスケジューリングに関する設定を行います。以下の項目(稼働ポリシー)を設定します。
終日監視するか、指定時刻だけ監視するかを設定します。
稼働監視時間外に違反が発生した場合の処置を設定します。
運用管理サーバは、Systemwalker Centric Manager V12.0L10以降がインストールされている必要があります。
稼働監視時間外に違反が発生した場合の処置の設定は、Systemwalker Centric ManagerのV/LがV11.0L10/11.0以前のノードの場合、無効となります。
(稼働時間帯以外にアプリケーションが稼働していた場合は稼働違反イベントを出力します)
稼働違反が発生した場合の処置を設定します。稼働時間帯一覧に設定した時間内の稼働状態に対して制御を行います。
アプリケーションのプロセス数を監視します。稼働しているプロセス数が設定したプロセス数より“不足”したとき、または“超過”したときに、イベントが通知されます。
運用管理サーバは、Systemwalker CentricMGR 10.1(V10.0L20)以降がインストールされている必要があります。また、稼働違反が発生した場合の制御で、プロセスの自動起動/停止機能を設定している場合には、プロセス数の監視は使用できません。
プロセス数の上限値、下限値の設定は、Systemwalker CentricMGRのV/Lが10.0(V10.0L10)以前のノードの場合、無効となります。
コマンドで稼働監視の抑止の制御をします。
設定ダイアログボックスの表示方法
[Systemwalkerコンソール]の[ポリシー]メニューから[ポリシーの定義]-[アプリケーションの監視]を選択します。
→[アプリケーション管理]ウィンドウが表示されます。
[アプリケーション管理の設定]-[アプリケーション監視の設定]-[稼働監視の設定]を選択します。
[ポリシー]メニューの[作成]を選択します。
→[稼働監視の設定]ダイアログボックスが表示されます。
[詳細設定]ボタンをクリックします。
→[稼働監視の設定(詳細)]ダイアログボックスが表示されます。
稼働ポリシーを設定する
[稼働監視の設定]ダイアログボックスで、以下の項目を設定します。
設定する[ポリシー名]を入力します。
ポリシー名として半角255文字まで入力できます。同じポリシー名を二重に登録することはできません。
稼働監視を行う時間帯を設定します。
項目名 | 項目の説明 |
---|---|
[終日監視をする] | 終日監視を行います。 |
[稼働時間帯を設定する] | 稼働時間帯を設定して、監視します。 |
新規に稼働を監視する時刻を追加するときには、[追加]ボタンをクリックします。[稼働時間帯入力]ダイアログボックスで、稼働監視の開始時間と停止時間を入力します。
[稼働監視の設定(詳細)]ダイアログボックスで、以下の項目を設定します。
稼働時間帯以外にアプリケーションが稼働していた場合の対処を[稼働時間外の時は稼働違反イベントを出力しない]チェックボックスで選択します。
チェックする:稼働違反イベントを出力しない
チェックしない:稼働違反イベントを出力する
稼働監視時刻一覧に設定した時間内の稼働状態に対して制御を[稼働違反が発生した場合の制御を設定する]チェックボックスで選択します。
設定した稼働時間帯に稼働違反が発生した場合、以下の制御設定オプションに従い、アプリケーションを制御します。
[稼働時間帯内に稼働していない場合に起動する]
[稼働時間帯外に停止していない場合に停止する](終日監視を選択した場合はチェックできません)
アプリケーションのプロセス数を監視する場合、稼働違反を検出するプロセス数の上限値、下限値を設定します。
設定したポリシーを配付します。
[アプリケーション管理]ウィンドウの[ポリシー]メニューから[ポリシーの配付]を選択します。
→稼働ポリシーが配付されます。
[稼働監視の設定]に作成するポリシーの配付先アプリケーションの一覧に、インストールレス型ノードに関連付けされたアプリケーションの表示、および選択もできます。
ダイアログボックスの詳細は、“Systemwalker Centric Manager オンラインヘルプ”を参照してください。
注意事項
1つのアプリケーションに対するポリシーは、1つしか設定できません。異なる稼働ポリシーに、同じアプリケーションを設定しようとした場合、以前に設定したポリシーの監視対象からは削除されます。
稼働監視イベントの抑止
アプリケーションの稼働監視イベントを抑止します。
抑止を行うノードで稼働監視イベント抑止コマンドを実行します。
アプリケーションの稼働監視イベントの抑止を解除し、稼働監視イベントの出力を再開します。
抑止解除を行うノードで稼働監視イベント再開コマンドを実行します。
稼働監視イベント抑止コマンドを実行後、稼働監視イベント再開コマンドを実行するまでは、アプリケーションの稼働違反イベントは出力されません。
ただし、アプリケーションの稼働状態は表示されますので、アプリケーションのプロセス数を監視している場合は「稼働中(プロセス数不足)」、「稼働中(プロセス数超過)」は表示されます。
apl_monitor_event(アプリケーションの稼働監視イベント抑止/再開コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
アプリケーション単位のしきい値監視を設定すると、アプリケーションの性能を監視できます。この項では、アプリケーションのしきい値に関する設定を説明します。以下の項目(しきい値ポリシー)を設定します。
CPU使用率
仮想メモリ容量
設定ダイアログボックスの表示方法
[Systemwalkerコンソール]の[ポリシー]メニューから[ポリシーの定義]-[アプリケーションの監視]を選択します。
→[アプリケーション管理]ウィンドウが表示されます。
[アプリケーション管理の設定]-[アプリケーション監視の設定]-[しきい値監視の設定]-[アプリケーション]を選択します。
[ポリシー]メニューの[作成]を選択します。
→[しきい値監視の設定(アプリケーション)]ダイアログボックスが表示されます。
[詳細設定]ボタンをクリックします。
→[しきい値監視の設定(アプリケーション)(詳細)]ダイアログボックスが表示されます。
しきい値ポリシーを設定する
[しきい値監視の設定(アプリケーション)]ダイアログボックスで、以下の項目を設定します。
設定する[ポリシー名]を入力します。[ポリシー名]として半角255文字まで入力できます。同じ[ポリシー名]を二重に登録することはできません。
しきい値の種類をタブで選択します。
[CPU使用率]および[仮想メモリ容量]のしきい値を設定します。
Solaris/HP-UX/AIX/Linux版Systemwalker Centric Manager使用時、シェルスクリプトに対するしきい値を監視することはできません。
[CPU使用率] | [仮想メモリ容量] | 初期値 | |
---|---|---|---|
[異常検出上限] | 1~100%の範囲で指定 | サイズをKB単位で指定 | [CPU使用率] |
[警告検出上限] | 1~100%の範囲で指定 | サイズをKB単位で指定 | なし |
[警告検出下限] | |||
[異常検出下限] |
Solaris 10以降で複数のCPUを搭載しているノードのアプリケーションの[CPU使用率]のしきい値を設定する場合、シングルCPU搭載ノードと同じしきい値設定ではしきい値違反にならないことがあります。
OSによる負荷分散のため、アプリケーションに対するCPUの割り当てが動的に変化します。そのため、以下を目安に設定してください。
[CPU使用率]の設定
シングルCPU搭載ノード設定しきい値 ÷ CPU数 |
[しきい値監視の設定(アプリケーション)(詳細)]ダイアログボックスで、以下の項目を設定します。
[判定基準]、[サンプリング回数]、[サンプリング間隔]の項目を設定します。
内容 | 初期値 | |
---|---|---|
[異常検出判定基準] | 1から9999(回)の範囲で指定 | 3(回) |
[警告検出判定基準] | 1から9999(回)の範囲で指定 | 3(回) |
[サンプリング回数] | 異常状態・警告状態の判定基準となるサンプル数を1から9999(回)の範囲で指定 | 5(回) |
[サンプリング間隔] | 監視のための情報をサンプリングする時間間隔を60から9999(秒)の範囲で指定 | 180(秒) |
[CPU使用率]の[異常検出判定基準]、[警告検出判定基準]、[サンプリング回数]の設定は、継続して異常または警告検出した場合、しきい値違反になるように設定します。
[異常検出判定基準]:複数回 |
設定したポリシーを配付します
[アプリケーション管理]ウィンドウの[ポリシー]メニューから[ポリシーの配付]を選択します。
→作成したポリシーが配付されます。
[しきい値監視の設定]に作成するポリシーの配付先アプリケーションの一覧に、インストールレス型ノードに関連付けされたアプリケーションは表示されません。
ポリシーの配付方法については、“アプリケーション管理のポリシー設定”を参照してください。
ダイアログボックスの詳細は、“Systemwalker Centric Manager オンラインヘルプ”を参照してください。
しきい値ポリシーを設定する場合の注意点
検出上限値および検出下限値は、以下の条件を満たす必要があります。
異常検出上限値 > 警告検出上限値 > 警告検出下限値 > 異常検出下限値 |
アプリケーションのサンプリング間隔は、1つのノードに設定されたCPU使用率、メモリ使用量のうち最小の値を採用します。