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Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編(互換用)
Systemwalker

10.4.1 イベント監視の条件を設定する手順

イベント監視の条件とは、システムで発生したイベントに対して、どのような処理を施すかを特定するための条件のことです。例えば、深夜に重要度の高いイベントが発生した場合は、音声通知によりオペレータに通報したり、対処方法が判明しているイベントが発生した場合は、自動対処を行うアプリケーションを起動するよう定義します。

イベント監視の条件を設定する手順について説明します。

1) 監視対象とするイベントを決定します。

Systemwalkerでは、次のイベントを監視することができます。

これらのイベントを監視対象とするために、以下の3種類のイベントとして監視の条件を設定します。

イベントの種類

説明

監視対象イベント

イベントログ

イベントログに出力されるメッセージを監視します。形式は、Windowsのイベントビューアで確認できます。

  • イベントログ

ログファイル監視

ログファイルの増分を監視します。増分がメッセージとして監視されます。形式は、“ラベル名+エラー種別+メッセージ(1行単位)”です。ログファイルを監視する場合は、監視対象とするログファイルを登録します。詳細については、“監視するログファイルを登録する”を参照してください。

  • ログファイルに出力されるメッセージ

監視メッセージ

システム監視で扱うメッセージを監視します。定義先システムより論理的階層が下位に位置する、システム監視エージェントより送られてくる中継メッセージです。形式は、システム監視機能のイベント監視の画面で確認できます。

  • イベントログ

  • シスログに出力されるメッセージ

  • アプリケーションに関するメッセージ

  • ネットワークに関するメッセージ

  • ログファイル出力されるメッセージ

  • 下位システムからのメッセージ

2) 各イベントに対する処理方法を設定します。

監視するメッセージを特定し、各イベントに対する処理方法(アクション)を検討します。

  1. 次の項目からメッセージを特定します。

    • ホスト名

    • 監視イベント種別

    • エラー種別

    • 通報番号

    • 重要度

    • ラベル

    • メッセージタイプ

    • メッセージテキスト

    詳細については、“監視するメッセージを定義する”を参照してください。

  2. 特定したメッセージに対して実行する処理(アクション)を定義します。

    • メッセージ監視

    • ショートメール通報

    • メール通報

    • ポップアップメッセージ通報

    • 音声通知

    • イベントログ出力

    • アプリケーション起動

    • リモートコマンド発行

    • SNMPトラップ発行

    詳細については、“アクションを定義する”を参照してください。

  3. 必要に応じて、アクションを実行する条件(時間帯など)を定義します。

    詳細については、“アクションの実行条件を定義する”を参照してください。

    ポイント

    イベント監視の条件にアクション定義を行う場合の注意事項

    [イベント監視の条件定義]ウィンドウには、定義した内容が“メッセージを特定する条件”単位に一覧表示されます。定義した内容は、一覧の上から下に順番に処理されます。したがって、以下の点を考慮して、定義の順番を検討する必要があります。

    • [実行方法の指定]で[上位優先]を指定した場合、一覧の上から順に“メッセージを特定する条件”を比較し、初めて一致した場合にアクションを実行します。

    • [実行方法の指定]で[常時実行]を指定した場合は、上位行に一致した行の有無に関係なく、“メッセージを特定する条件”に一致した場合にアクションを実行します。

      また、[常時実行]を指定した場合は、上位行の[メッセージ監視]アクションで設定したイベントの情報(重要度、監視イベント種別、通報番号)に変更した後の情報で、下位行のイベント定義をフィルタリングするか、変更せずに(発生したイベントのまま)フィルタリングするかを“常時実行アクションのフィルタリング方法設定ファイル”で設定することができます。

      “常時実行アクションのフィルタリング方法設定ファイル”の初期設定値は、V13.4.0以前からバージョンアップした場合と新規インストールした場合で異なります。

      V13.4.0以前からバージョンアップした場合

      新規インストールした場合

      重要度

      上位行の[メッセージ監視]アクションで設定した内容に更新してフィルタリングします。

      上位行の[メッセージ監視]アクションで設定した内容に更新してフィルタリングします。

      監視イベント種別

      上位行の[メッセージ監視]アクションで設定した内容に更新せずにフィルタリングします。

      上位行の[メッセージ監視]アクションで設定した内容に更新してフィルタリングします。

      通報番号

      上位行の[メッセージ監視]アクションで設定した内容に更新せずにフィルタリングします。

      上位行の[メッセージ監視]アクションで設定した内容に更新してフィルタリングします。

      “常時実行アクションのフィルタリング方法設定ファイル”の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

    なお、[メッセージ監視アクション]の場合は、必ず、[上位優先]となり、上から順に“メッセージを特定する条件”を比較し、初めて一致した場合にアクションが実行されます。以降の定義は実行されません。

3) 実行するアクションによっては、実行環境を定義します。

次のアクションを利用する場合は、アクションの実行環境(アクション環境設定)を定義します。

また、次のアクションを別のWindows(R)コンピュータで実行する場合も、実行環境を定義します。

アクション環境設定の詳細については、“アクションを定義する”を参照してください。

イベント監視の条件を設定する

イベント監視の条件定義を、以下のパターンについて説明します。パターンごとに、イベント定義およびアクション定義を、どのサーバで何を定義するのかを表に示します。

  1. 業務サーバのメッセージを、運用管理サーバに直接通知して監視する

  2. 業務サーバのメッセージを、部門管理サーバを経由して運用管理サーバで監視する

  3. 運用管理サーバ自身のメッセージを監視する

  4. 運用管理サーバで受けたメッセージのアクションを、運用管理クライアントで実行する(UNIXの場合)

イベント定義のパターン

(a)

(b)

(c)

(d)

参照先

業務サーバ

ログの定義

×

-

監視するログファイルを登録する

メッセージの定義

×

-

監視するメッセージを定義する

アクション定義

×

×

×

-

アクションを定義する

部門管理サーバ

ログの定義

×

×

-

監視するログファイルを登録する

メッセージの定義

×

×

-

監視するメッセージを定義する

アクション定義

×

×

-

アクションを定義する

運用管理サーバ

ログの定義

×

×

-

監視するログファイルを登録する

メッセージの定義

監視するメッセージを定義する

アクション定義

アクションを定義する

運用管理クライアント

ログの定義

×

×

×

×

監視するログファイルを登録する

メッセージの定義

×

×

×

×

監視するメッセージを定義する

アクション環境

×

×

×

アクションを定義する

○: 設定する(必須) △: 設定する(選択) ×: 設定しない
-: 関係しない

監視するメッセージが同じであれば、運用管理サーバ、部門管理サーバ、業務サーバでのメッセージ定義は、同じ定義を設定します。

注意

Systemwalker Operation Managerと同時に運用する場合

Systemwalker Centric ManagerをSystemwalker Operation Managerと同時に運用する場合、イベント/アクションの定義やアクション環境の定義は、[システム監視設定]ダイアログボックスから[イベント監視の条件定義]ウィンドウ、または[アクション環境設定]ダイアログボックスを表示して行います。