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Interstage Application Server Java EE運用ガイド(Java EE 6編)
Interstage

3.12.3 物理格納先の管理

物理格納先は、JMSクライアントが送信したメッセージを格納する領域です。
物理格納先のタイプには、TopicとQueueの2種類があります。Publish/Subscribeメッセージングモデルを使用する場合は、物理格納先のタイプはTopicとなります。また、Point-to-Pointメッセージングモデルを使用する場合は、物理格納先のタイプはQueueとなります。
物理格納先では、以下の管理を行います。

物理格納先の動作は、生成時に設定できます。設定可能な項目と設定方法について以下に説明します。


物理格納先の自動生成

JMSクライアントが存在していない物理格納先にアクセスした場合、メッセージブローカは自動的に新しい物理格納先を作成します。

注意

  • 本機能は、定義ミスにより誤って意図しない物理格納先にメッセージが送受信される場合があります。このため、本運用時には、imqcmdコマンドのcreate dstサブコマンドを使用して、物理格納先を作成してください。

  • 自動生成された物理格納先は、アクセスがなくなると自動削除されます。

  • 自動生成された物理格納先の名前は、JMS送信先リソースのNameプロパティによって決まります。詳細については、「9.1.9.8 create-jms-resourceサブコマンド」を参照してください。


物理格納先の作成

imqcmdコマンドのcreate dstサブコマンドを使用して、物理格納先を作成します。詳細については、「9.5.1 create dstサブコマンド」を参照してください。

ローカルホスト上で動作しているメッセージブローカに対して、JMSQueueという名前の物理格納先タイプがQueueである物理格納先を作成する

C:\Interstage\F3FMisje6\mq\bin\imqcmd create dst -n JMSQueue -t q

/opt/FJSVisje6/mq/bin/imqcmd create dst -n JMSQueue -t q

物理格納先の一覧表示

imqcmdコマンドのlist dstサブコマンドを使用して、物理格納先の一覧を表示します。詳細については、「9.5.4 list dstサブコマンド」を参照してください。

メッセージブローカの物理格納先の一覧を表示する例

C:\Interstage\F3FMisje6\mq\bin\imqcmd list dst

/opt/FJSVisje6/mq/bin/imqcmd list dst

物理格納先の蓄積メッセージの破棄

imqcmdコマンドのpurge dstサブコマンドを使用して、物理格納先に格納されたすべてのメッセージを破棄します。詳細については、「9.5.6 purge dstサブコマンド」を参照してください。

物理格納先JMSQueueに格納されたすべてのメッセージを破棄する

C:\Interstage\F3FMisje6\mq\bin\imqcmd purge dst -t q -n JMSQueue

/opt/FJSVisje6/mq/bin/imqcmd purge dst -t q -n JMSQueue

物理格納先の削除

imqcmdコマンドのdestroy dstサブコマンドを使用して、物理格納先を削除します。詳細については、「9.5.2 destroy dstサブコマンド」を参照してください。

物理格納先JMSQueueを削除する

C:\Interstage\F3FMisje6\mq\bin\imqcmd destroy dst -t q -n JMSQueue

/opt/FJSVisje6/mq/bin/imqcmd destroy dst -t q -n JMSQueue

物理格納先の差異

自動生成された物理格納先は、imqcmdコマンドのcreate dstサブコマンドを使用して作成した物理格納先と異なり、以下のような格納制限があります。

格納制限項目

制限値

自動生成された物理格納先

コマンドで作成した物理格納先

単一メッセージの最大サイズ

10MB

無制限

メッセージの最大合計サイズ

10240MB

無制限

メッセージの最大数

100000

無制限


注意

格納制限を超過したメッセージは破棄されますが、デッドメッセージキューに退避されません。デッドメッセージキューの詳細については「3.12.5 高信頼機能」を参照してください。