MQDを使用するためには、図13.5 MQDの環境作成の流れの手順に沿って、MQDの環境を作成する必要があります。
なお、Interstageを使用する場合は、MQDの基本機能の環境を作成する前の任意な契機でInterstageのクラスタ環境を作成してください。
図13.5 MQDの環境作成の流れ
クラスタサービスを使用する場合、MQDの環境定義にクラスタシステム用にClusterセクションを追加します。また、環境定義に指定するすべてのファイルは、リソース登録した切替えディスクを指定する必要があります。クラスタサービスを使用する場合のMQD環境定義は以下の形式で記述します。なお、Clusterセクション以外の指定内容については、“3.3 環境定義の記述”を参照してください。
記述形式
[MQDConfiguration] QueueMax = 作成メッセージキュー数の最大値 MessageBufferMaxSize = メッセージバッファの最大長 [Transaction] TransactionFile = トランザクション管理ファイルの名前 Max_Size = 1トランザクションで送受信するメッセージ長の合計の最大値 [SystemFile] SystemFile1 = システム制御用ファイル1の名前 SystemFile2 = システム制御用ファイル2の名前 SystemFile2_Size = システム制御用ファイル2の容量 [QueueIndex] File = メッセージキュー管理ファイルの名前 [DiskQueue] File = ディスク型メッセージキューのメッセージ格納ファイルの名前 Size = ディスク型メッセージキューのメッセージ格納域の容量 [MemoryQueue] File = メモリ型メッセージキューのメッセージ格納域管理ファイルの名前 Size = メモリ型メッセージキューのメッセージ格納域の容量 [WatchQueueUsed] DiskQueue = ディスク型メッセージキューのメッセージ格納域の安全値と警告値 MemoryQueue = メモリ型メッセージキューのメッセージ格納域の安全値と警告値 [Cluster]
SystemDirectory = MQDのクラスタサービスが使用するフォルダの名前
Clusterセクション
MQDクラスタサービスが使用するシステムファイルを格納するディレクトリを指定します。記述内容を、表13.1 Clusterセクションの記述内容に示します。
キーワード | 省略 | データ型 | 記述方法 | 記述内容の説明 |
---|---|---|---|---|
SystemDirectory | 不可 | 文字列 | 絶対パス名で指定します。 | MQDクラスタサービスが使用するシステムファイルを格納するディレクトリを指定します。 |
記述例
以下に、Clusterセクションの記述例を示します。
[Cluster] SystemDirectory = /disk1/mqddir
共有ディスクの容量の見積もり
MQDをクラスタサービスで使用する場合、共有ディスク上に“3.2.2.2 ファイル容量の見積り”に示すファイル容量が必要です。
必要なファイル容量を確保してから以降の操作を実行してください。
運用ノードから切替えディスクにアクセスできるように、サービスを起動します。サービスの起動方法の詳細は“SafeCLUSTER 導入運用手引書”を参照してください。
運用ノードにMQD環境を作成します。作成は、通常の環境作成と同様に、mqdsetupコマンドを使用して行います。以下にmqdsetupコマンド(運用ノードの環境作成)の入力例を示します。
mqdsetup -f /mqd/def/setup.def
待機ノードにMQD環境を作成します。このとき、切替えディスクにアクセスできるようにする必要はありません。運用ノードに環境を作成したときと同一内容のMQD環境定義を指定して、mqdsetupコマンドで環境を作成します。このとき、待機ノードでの環境作成を意味する-hオプションを指定します。以下にmqdsetupコマンド(待機ノードの環境作成)の入力例を示します。
mqdsetup -f /mqd/def/setup.def -h