機能説明
MQDのシステム環境を移出するコマンドです。本コマンドを実行したサーバに構築されているMQDのシステム環境を移出します。環境が構築されているすべてのMQDのシステム環境を移出することもできます。
入力形式
mqdexport [ {-s sysname|-a} ]-d directory[-j]
パラメタ
移出するMQDシステムを指定します。本オプションが指定されなかった場合は、MQDシステム名は“MQD001”となります。
-s sysname: 指定されたMQDのシステム環境を移出する
-a: サーバ上に構築されている全てのMQDのシステム環境を移出する
移出先のディレクトリ名を絶対パスで指定します。指定したディレクトリが存在しない場合、もしくはディレクトリでない場合は、エラーとなります。
指定できるディレクトリの最大長は200バイト(絶対パス)です。
指定したディレクトリ配下に以下のディレクトリを作成後、以下のディレクトリ配下に資源を移出します。
MQD
FJSVmqd
コマンド実行の問合せを回避する場合に指定します。問合せを回避した場合、指定されたMQDのシステム環境を移出します。
注意事項
本コマンドは、スーパユーザだけが実行できます。
本コマンドを実行する前に、移出対象のMQDシステムをすべて停止する必要があります。
本コマンド実行中は、他のMQDのコマンドは実行しないでください。
本コマンド実行中は、移出先のディレクトリ内のファイルを開かないでください。
移出先のディスクにはMQDシステムが使用するディスク使用量と同量の空きディスクが必要です。ただし、既に移出済みのMQDシステムの資源を置き換える場合は、移出済みの資源とは別に今回移出するMQDシステム分の空きディスクが必要です。
移出先ディレクトリ名に特殊ファイル(ローデバイスファイル、FIFOファイル、socketファイルなど)は指定できません。また、移出先ディレクトリにはローカルディスクを指定してください。
移出が失敗するとエラーメッセージMQD4022が出力されます。移出がエラーとなった場合、当該MQDのシステム環境の移出資源は移出先のディレクトリから削除されます。
-aオプションを指定して実行し、途中でエラーが発生した場合、それ以降の移出処理は行いません。ただし、エラー発生時までに正常に移出された資源は移出先のディレクトリに残ります。
-aオプションを指定して移出する場合、移出先ディレクトリ配下に以下のディレクトリが存在する場合、削除するか、移出先のディレクトリ名を変更してください。
Windows(R):MQD
Solaris/Linux:FJSVmqd
MQDは非同期通信においてメッセージを保障しているため、メッセージは移出・移入の対象ではありません。
データベースを使用しているMQDのシステム環境の移出・移入はできません。
イベントチャネル連携サービスを使用しているMQDのシステム環境を移出する場合、Interstageのバックアップも同時に実施してください。MQDのシステム環境の移出とInterstageのバックアップの実施時期の間に何らかの処理が発生した場合、移入が正しく行われません。
移出先のディレクトリ名にInterstageのインストールディレクトリを指定することはできません。
クラスタ環境で構築したMQDシステムの移出・移入はできません。
メッセージ格納ファイルとしてファイルを使用して、各種ファイル資源にローデバイスを使用している場合、本機能は使用できません。本機能を使用する場合は、通常ファイルを使用してください。
使用例
MQDシステム名 MQD001 のシステム環境を“C:\exportdir”に移出します。
mqdexport -d C:\exportdir
MQDシステム名 MQD001 のシステム環境を“/exportdir”ディレクトリに移出します。
mqdexport -d /exportdir
すべてのMQDのシステム環境を“C:\exportdir”ディレクトリに移出します。
mqdexport -a -d C:\exportdir
すべてのMQDのシステム環境を“/exportdir”ディレクトリに移出します。
mqdexport -a -d /exportdir