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Interstage Application Server シングル・サインオン運用ガイド
Interstage

付録J コンテンツのキャッシュの抑止

  Interstage シングル・サインオンでは、セキュリティを考慮し、保護リソースに設定したコンテンツが利用者の端末に残らないよう、Webブラウザでのキャッシュを抑止しています。
  Webブラウザのキャッシュを抑止するために、HTTPレスポンスヘッダにキャッシュ制御用のヘッダ“Cache-Control”、および“Pragma”を設定しています。

  しかし、Microsoft(R) Internet Explorerでは、Webブラウザのキャッシュが抑止されている場合、ファイルのダウンロードを行うコンテンツにおいて、ファイルのダウンロードに失敗する場合があります。

  ファイルのダウンロードを行うコンテンツを作成する場合は、Webブラウザのキャッシュを抑止しない設定が必要です。

  Webブラウザのキャッシュを抑止しない設定は、以下の手順に従って行ってください。


  1. 業務サーバを停止します。

  2. 業務サーバの環境定義ファイルを更新します。

  3. 業務サーバを起動します。


  1. 同一マシン上に構築されている全ての業務サーバを停止します。

  2. 業務サーバの環境定義ファイルを更新します。

  3. 手順1.で停止した業務サーバを起動します。


  業務サーバの起動、および停止手順については、“4.1.3 業務サーバの起動”、または“4.2.3 業務サーバの停止”を参照してください。


  Webブラウザのキャッシュを抑止しない設定を行う場合は、Webアプリケーションでキャッシュの抑止を行うなど、上述のセキュリティに関して十分配慮したうえで実施してください。

業務サーバの環境定義ファイルの更新

  業務サーバに格納されている環境定義ファイルに、以下の表に示す項目を、テキストエディタなどを使用して設定してください。

業務サーバの環境定義ファイル名と格納先
定義ファイル名

ssoatzag.conf

定義ファイルの格納先

C:\Interstage\F3FMsso\ssoatzag\conf

/etc/opt/FJSVssoaz/conf

項目

定義名

設定内容

省略可否

Webブラウザのキャッシュ制御

http-cache-cntl

保護リソースに設定したコンテンツをWebブラウザにキャッシュするかどうかを設定します。

  YES:キャッシュしません。
  NO:キャッシュします。

“YES”を設定した場合は、HTTPレスポンスヘッダに以下の値を設定し、Webブラウザのキャッシュを抑止します。
  Cache-Control:no-cache,no-store
  Pragma:no-cache

本項目を省略した場合は、“YES”が設定されたものとみなします。
また、上記以外の値を設定した場合は、システムのログにsso03006を出力し、“YES”が設定されたものとみなします。

省略可


  1台のマシンに、業務システム名“Business001”と“Business002”の2つの業務サーバを構築している場合の環境定義ファイルを例に説明します。(注)
  業務システム名が“Business001”の業務サーバに、保護リソースに設定したコンテンツをWebブラウザにキャッシュする設定を行う場合は、business-system-nameに“Business001”が設定されている行を検索し、その次の行に「http-cache-cntl=NO」を追加してください。

ServerPort=80
FQDN=http://sso.fujitsu.co.jp:80
      ~ 中略 ~
business-system-name=Business001
http-cache-cntl=NO
      ~ 中略 ~

ServerPort=81
FQDN=http://sso.fujitsu.co.jp:81
      ~ 中略 ~
business-system-name=Business002
      ~ 中略 ~

注)業務システム名は、Interstage管理コンソールを使用して、[システム] > [セキュリティ] > [シングル・サインオン] > [業務システム] > [一覧]タブより確認できます。