オープンJavaフレームワークを使用する場合の基本的な構成について説明します。
基本的な構成は、以下の8パターンがあります。
項番 | パターン | 説明 | 選択のポイント |
---|---|---|---|
1 | Strutsだけを使用する構成 | Strutsを使用したWebアプリケーションの構成です。 | ビジネスロジックの規模が小さい場合に選択します。 |
2 | Spring Frameworkだけを使用する構成 | プレゼンテーション層にSpring-MVC機能を使用して、ビジネスロジック層でSpring FrameworkのDI機能やAOP機能を利用する構成です。 | データベースのテーブル構造が単純でiBATISのO/Rマッピング機能が必要ない場合に選択します。 |
3 | iBATISだけを使用する構成 | iBATISのO/Rマッピング機能だけを使用する構成です。 | プレゼンテーション層をStrutsやSpring Frameworkを使用せずにユーザ独自で作成した場合や、EJBのSessionBeanからiBATISのO/Rマッピング機能を使用する場合などに選択します。 |
4 | StrutsとSpring Frameworkを使用する構成 | プレゼンテーション層にStrutsを使用して、ビジネスロジック層でSpring FrameworkのDI機能やAOP機能を利用する構成です。 | 上記1の構成で作成したアプリケーションから、ビジネスロジックに拡張性をもたせるようにしたい場合に選択します。 |
5 | StrutsとiBATISを使用する構成 | プレゼンテーション層でStrutsを使用し、データベースのアクセスにiBATISの機能を使用する構成です。図1.1 StrutsとiBATISを使用する構成。 | 純粋なビジネスロジックが少なく、画面表示とデータベースアクセスが大半を占めるようなアプリケーションの場合に選択します。 |
6 | Struts、Spring Framework、およびiBATISを使用する構成 | プレゼンテーション層でStruts、ビジネスロジック層でSpring FrameworkとiBATISの機能を使用する構成です。図1.2 Struts、Spring Framework、およびiBATISを使用する構成。 | 拡張性を考慮して、ビジネスロジックと画面表示、およびデータベースアクセスを分離する場合に選択します。 |
7 | Spring FrameworkとiBATISを使用する構成 | 上記6の構成において、Strutsの代わりにSpring-MVC機能を使用する構成です。図1.3 Spring FrameworkとiBATISを使用する構成。 | 拡張性を考慮して、ビジネスロジックと画面表示、およびデータベースアクセスを分離する場合に選択します。 |
8 | TERASOLUNAを使用する構成 | 上記5の構成を、TERASOLUNAフレームワークを介して使用する構成です。図1.4 TERASOLUNAを使用する構成。 | 拡張性を考慮して、ビジネスロジックと画面表示、およびデータベースアクセスを分離する場合、また、バッチアプリケーションの開発を行う場合に選択します。 |
TERASOLUNAフレームワーク層では一貫したログの出力は行いません。TERASOLUNAから呼び出されるStruts、Spring FrameworkおよびiBATISの層で出力されます。
図1.1 StrutsとiBATISを使用する構成
図1.2 Struts、Spring Framework、およびiBATISを使用する構成
図1.3 Spring FrameworkとiBATISを使用する構成
図1.4 TERASOLUNAを使用する構成
StrutsとiBATISを連携させる方法については、“第5章 iBATIS (Java EE)”の“5.3.4 Strutsとの連携”を参照してください。
StrutsとSpring Frameworkを連携させる方法については、“第8章 Spring Framework2.5 (J2EE)”の“8.3.6 Strutsとの連携”を参照してください。
Spring FrameworkとiBATISを連携させる方法については、“第3章 Spring Framework2.5 (Java EE)”の“3.3.7 iBATISとの連携”および“第5章 iBATIS (Java EE)”の“5.3.5 Spring Frameworkとの連携”を参照してください。