バッチ実行基盤に、ジョブを投入すると、ジョブは非同期で実行されます。
したがって、ジョブの実行状態を確認する必要があります。
ジョブの状態を確認する方法は、ジョブの種類によって異なります。
Systemwalker Operation Managerのジョブネットより実行依頼した、スケジュールジョブの状態確認は、Systemwalker Operation Manager クライアントを使用して、ジョブネットの実行状態を確認します。
スケジュールジョブの状態確認は、Systemwalker Operation Managerクライアントの以下の画面から確認することができます。
[ジョブネットの監視]ウィンドウ:
ジョブネット内のジョブの実行状況の監視
[ガントチャート]ウィンドウ:
ジョブネット単位での実行状況の監視
[ジョブ一覧]ウィンドウ:
ジョブネット内のジョブの実行状況の監視
[ジョブネットの履歴]ウィンドウ:
ジョブネット単位での実行履歴の確認
[ジョブの履歴]ウィンドウ:
ジョブネット内のジョブ別の実行履歴の確認
各画面の説明については、“Systemwalker Operation Manager オンラインヘルプ”を参照してください。
ジョブの実行状況を監視するための代表的な画面である、[ジョブネットの監視]ウィンドウでは、ジョブの現在の状態が色分け(正常終了:青、異常終了:赤、実行中:緑、実行待ち:ピンク、実行遅延:紫、など)して以下のように表示されます。
バッチフレームワークジョブのジョブアイコンが紫に表示される実行遅延状態とは、ジョブ投入先のジョブキューにおいて、ジョブが実行待ちとして滞留している状態です。
Systemwalker Operation Managerのジョブネットの状況は、クライアントからだけではなく、サーバ上のコマンド(jobschprintコマンド)を利用して確認することもできます。
Systemwalker Operation Managerクライアントによるジョブの状態確認方法や、ジョブの状態の意味などについては、“Systemwalker Operation Manager 使用手引書”を参照してください。
jobschprintコマンドの詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
実行中/終了遅延状態のジョブの実行状況を確認したい場合は、バッチサーバ上で、btfwjobinfoコマンドにより確認してください。
バッチサーバ上でbtfwjobinfoコマンドを使用する場合、対象のジョブ名
確認方法は“2.2.2.2 デマンドジョブの状態確認”の手順に従って行ってください。
投入したデマンドジョブの状態確認は、バッチサーバ上でジョブ情報の表示コマンド(btfwjobinfoコマンド)により行います。
btfwjobinfoコマンドの詳細および、ジョブの各情報の内容については、“Interstage Job Workload Server リファレンス”を参照してください。
本コマンドは、ジョブ情報を以下の形式で表示できます。
ジョブの一覧表示
ジョブの一覧を表示します。
投入したジョブの状態をまとめて確認する場合に使用します。
ジョブの詳細表示
指定したジョブの詳細情報を表示します。
特定のジョブの詳細な実行状況を確認する場合に使用します。
また、ジョブが終了した場合、ジョブ情報は表示されません。
したがって、対象のジョブのジョブ情報が表示されなくなった場合には、ジョブの実行が終了したと判断してください。
なお、ジョブが正常終了したかどうかの判断方法は、“2.2.3 ジョブの実行結果確認”の手順に従って行ってください。
ジョブの一覧表示
投入したジョブの状態をまとめて確認したい場合には、ジョブの一覧表示を行います。
ジョブの一覧表示するには、btfwjobinfoコマンドを以下のように実行します。
btfwjobinfo |
btfwjobinfoコマンドは、本コマンドを投入したユーザによって、表示するジョブの一覧の範囲が異なります。
運用者:
本コマンドを投入したユーザのジョブの一覧が表示されます。
システム管理者:
バッチ実行基盤に投入された、すべてのジョブの一覧が表示されます。
また、ジョブの一覧情報をさらに絞り込みたい場合には、対応するオプションを指定して実行してください。
表示されるジョブ情報には、以下の情報があります。
ジョブ名
ジョブ番号
ジョブキュー名
ジョブの状態
ジョブの投入日時
ジョブの実行優先順位
ジョブの投入者
btfwjobinfoコマンドの出力例を以下に示します。
JobName(Jobno) JobQueueName State SubmitTime Priority UserName ------------------------------------------------------------------------------ job_A1001(2462) queue1 exec 2006/03/14 15:53:22 32 mcbtuser job_A829(2295) queue1 wait 2006/03/13 13:22:33 32 mcbtuser |
対象ジョブの”State”の情報を確認してください。(主な状態を以下に示します。)
“exec”:ジョブは実行中
“wait”:ジョブは実行待ち
ジョブの詳細表示
単一ジョブの詳細情報を表示するには、btfwjobinfoコマンドを以下のように実行します。
btfwjobinfo -l 15 |
※“15”は、ジョブ番号です。
ジョブの詳細情報を表示するには、対象のジョブのジョブ番号が必須です。
対象のジョブのジョブ番号がわからない場合には、「ジョブの一覧表示」を行い「ジョブ名」などをもとに「ジョブ番号」を確認してください。
ジョブの一覧表示の項目に加えて、以下の項目を表示します。
ジョブの詳細状態
ジョブの実行開始日時
ジョブの実行中ステップ番号およびジョブの総ステップ数
実行中のジョブステップ名
ジョブの実行経過時間制限値
ジョブの終了コードの種別
ジョブの終了時にジョブログを出力するディレクトリ名
ジョブ定義名
ジョブを実行しているイニシエータ名
ジョブを実行しているワークユニット名
ジョブを実行しているプロセスID
btfwjobinfoコマンドの出力例を以下に示します。
Job Name = job_A1001 Job Number = 2462 User Name = mcbtuser State = exec Submit Time = 2006/03/14 15:53:22 Start Time = 2006/03/14 15:53:23 Jobstep Number = 1 / 5 Jobstep Name = step01 Priority = 32 Time Limit = 600 Completion Code = max Joblog File Name = /home/mcbtuser/joblog/job_A1001 Job Definition Name = job_A1001 Jobqueue Name = queue1 Initiator Name = queue1 Batch Workunit Name = queue1_CWU Process ID = 15363 |
Job Name = job_A1001 Job Number = 2462 User Name = mcbtuser State = exec Submit Time = 2006/03/14 15:53:22 Start Time = 2006/03/14 15:53:23 Jobstep Number = 1 / 5 Jobstep Name = step01 Priority = 32 Time Limit = 600 Completion Code = max Joblog File Name = d:\mcbtuser\joblog\job_A1001 Job Definition Name = job_A1001 Jobqueue Name = queue1 Initiator Name = queue1 Batch Workunit Name = queue1_CWU Process ID = 15363 |
対象ジョブの”State”の情報を確認してください。(主な状態を以下に示します。)
“exec”:ジョブは実行中
“wait”:ジョブは実行待ち
“acquire exclusive lock”:ファイルの排他獲得中
対象ジョブが実行中の場合には、”Jobstep Number”や”Jobstep Name”を確認しジョブがどこまで実行されたのか確認してください。
実行待ちの場合には、ジョブが実行されるまで待ってください。
ファイルの排他獲得中の場合には、“ファイルの排他待ちになっている場合”の手順に従ってファイルの排他情報を確認して対処してください。
ジョブが実行中に遷移しない場合には、“3.4.2 ジョブが実行開始遅延した場合の対処”の手順に従って対処してください。
また、想定した時間内にジョブが終了しない場合には、“3.4.3 ジョブが実行終了遅延した場合の対処” の手順に従って対処してください。