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 Formcoordinatorユーザーズガイド

6.2 ステップ1:電子フォームを表示する

電子フォームをWebブラウザに表示する方法を学習していきます。

このステップの概要

WebページからWebアプリケーションを起動して電子フォームを表示するシステムを作ります。

(1) 電子フォームを作成する

文字を表示するための電子フォームを電子フォームデザイナで作成します。スタティックテキスト項目が1個だけ挿入された電子フォームを作成します。

  1. 電子フォームを新規作成します。
    ウィザードで新規作成する場合は、タイトル「電子フォーム」だけを指定して、ほかの項目は挿入しないで完了します。
    ウィザードを使わないで新規作成した場合は、「電子フォーム」という文字列のスタティックテキスト項目を挿入します。

  2. 作成した電子フォームを「Step1」という名前で保存します。

(2) Webページを作成する

「Step1」という名前のWebアプリケーションを起動するための「Step1.htm」という名前のWebページを作成します。このWebページでは、Step1クラスをHTTPのgetメソッドで起動します。

Step1.htmの内容

<html>
<head>
<title>Step1 電子フォームを表示する</title>
</head>
<body>
<h1>Step1 電子フォームを表示する</h1>

<form action="servlet/Step1">
<input type="submit" name="送信" value="実行">
</form>

</body>
</html>

(3) Webアプリケーションを作成する

(2)で作成したWebページから起動されるWebアプリケーション(サーブレット)として「Step1」というクラスを作成します。

Step1クラスのソースプログラム

import javax.servlet.http.HttpServlet;
import javax.servlet.http.HttpServletRequest;
import javax.servlet.http.HttpServletResponse;

import com.fujitsu.form.OutputDataBuilder;

import java.io.IOException;
import javax.servlet.ServletException;

public class Step1 extends HttpServlet {
  public void doGet(HttpServletRequest request,
                    HttpServletResponse response)
    throws IOException, ServletException
  {
    try {
      // OutputDataBuilderオブジェクトを生成します。
      // 生成するときに電子フォーム名を指定します。
      OutputDataBuilder odb =
        new OutputDataBuilder(request, "Step1");

      // 電子フォーム表示モードに環境定義モードを指定します。
      odb.setDisplayMode(odb.DISPMODE_ENV);

      // コンテントタイプを設定します。
      response.setContentType(odb.getContentType());

      // HTMLデータを生成し、Webブラウザへ送信します。
      odb.write(response.getOutputStream());
    } catch (Exception e) {
      e.printStackTrace();
    }
  }
}

(4) Webアプリケーション環境定義ファイルを作成する

Webアプリケーション環境定義ファイル(deployment descriptor)を作成します。
次に示すxmlファイルを作成し、「web.xml」という名前で保存します。

web.xmlファイルの内容

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE web-app PUBLIC "-//Sun Microsystems, Inc.//DTD Web Application 2.2//EN"  "http://java.sun.com/j2ee/dtds/web-app_2.2.dtd">
 
    <web-app>
 
       <servlet>
         <servlet-name>Step1</servlet-name>
         <servlet-class>Step1</servlet-class>
       </servlet>
 
       <servlet-mapping>
         <servlet-name>Step1</servlet-name>
         <url-pattern>/servlet/Step1</url-pattern>
       </servlet-mapping>
 
    </web-app>

(5) Webサーバに配置する

(1)~(4)で作成したファイルをWebサーバに配置します。

配置するファイル

配置する場所

電子フォームのファイル

  • Step1.pmd

  • Step1.fae

  • Step1.psf

  • Step1.bip

WindowsC:\Interstage\APC\sample\tutorial\eform

SolarisLinux/opt/FJSVfcdn/sample/tutorial/eform

Webページのファイル
Step1.htm

WindowsC:\Interstage\APC\sample\tutorial\Step1

SolarisLinux/opt/FJSVfcdn/sample/tutorial/Step1

Webアプリケーションをコンパイルしたクラスファイル
Step1.class

WindowsC:\Interstage\APC\sample\tutorial\Step1\WEB-INF\classes

SolarisLinux/opt/FJSVfcdn/sample/tutorial/Step1/WEB-INF/classes

Webアプリケーション環境定義ファイル
web.xml

WindowsC:\Interstage\APC\sample\tutorial\Step1\WEB-INF

SolarisLinux/opt/FJSVfcdn/sample/tutorial/Step1/WEB-INF

(6) WARファイルを作成する

アプリケーションサーバによってはWARファイルを作成して、Webアプリケーションの配置を容易に行うことができます。Webアプリケーションの資産をWebサーバに配備するには、WARファイルを作成し、WARファイルをWebサーバに配備します。WARファイルは、Webアプリケーションを構成するファイルをすべてJAR形式でパッケージ化したファイルです。以下の手順でWARファイルを作成します。

  1. jarコマンドを実行するために、Windowsの場合は、「コマンド プロンプト」を起動します。SolarisおよびLinuxの場合は、「端末エミュレータ」等を起動します。

  2. Step1フォルダ配下に移動します。
    次に示すコマンドを実行します。

    Windowscd C:\Interstage\APC\sample\tutorial\Step1

    SolarisLinuxcd /opt/FJSVfcdn/sample/tutorial/Step1


  3. 「Step1.war」という名前でWARファイルを作成します。
    次に示すコマンドを実行します。

    jar cvf Step1.war *.htm WEB-INF

(7) WARファイルを配備する

作成したWARファイルをアプリケーションサーバに配備します。配備の方法については、使用しているアプリケーションサーバのマニュアルを参照してください。

(8) 動作を確認する

  1. Webブラウザで、アドレスに「http://localhost/Step1/Step1.htm」を指定して、[移動]ボタンをクリックします。

    →Webページが表示されます。

  2. [実行]ボタンをクリックします。

    →文字だけの電子フォームが表示されます。