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Interstage Application Server/Interstage Web Server 移行ガイド
Interstage

5.5 マルチサーバ管理環境の移行

ここでは、マルチサーバ管理機能について、以下を説明します。

Interstage Application Server V10.0での変更内容

Interstage Application Server V10.0(Interstage V10.0)での変更内容を説明します。


サポートするバージョンの変更

Interstage V10.0以降では、管理サーバ機能および管理対象サーバ機能が使用可能となるバージョンが以下のように変更されました。

機能

製品バージョン

サポートエディション

管理サーバ機能

Interstage V10.0以降

Interstage Application Server Enterprise Edition

管理対象サーバ機能

Interstage V9.0以降

Interstage Application Server Enterprise Edition


Interstage Application Server V9.0での変更内容

Interstage Application Server V9.0(Interstage V9.0)での変更内容を説明します。


デフォルトのプロトコルの変更

管理サーバと管理対象サーバ間のデフォルトの通信プロトコルが、RMIからHTTPSに変更されました。管理サーバと管理対象サーバ間の通信プロトコルの詳細については、「マルチサーバ運用ガイド」の「管理サーバから管理対象サーバの操作」を参照してください。


Interstage Application Server 8.0での変更内容

Interstage Application Server 8.0(Interstage 8.0)での変更内容を説明します。


管理対象サーバでの機能の追加と削除の禁止

Interstage 8.0以降では、管理対象サーバにおいて、現在インストールされている機能の追加と削除(インストール機能の選択状態の変更)を行うことができなくなりました。管理対象サーバに対してインストール機能の選択状態を変更する場合は、サイトから削除して行ってください。


isaddadminfuncコマンドの動作の変更

Interstage 8.0以降のスタンドアロンサーバでisaddadminfuncコマンドを実行すると、以下のメッセージが出力されて、「y」/「n」の入力が求められるように変更されました。

Switching from the Admin Server to Standalone Server is not possible...
Are you sure to switch from the Standalone Server to the Admin Server? [y,n]:

サポートするエディションの変更

Interstage 8.0以降では、管理サーバ機能および管理対象サーバ機能が使用可能となるエディションが変更されました。Interstage V10.0以降において、さらに使用可能となるバージョンも変更されました。サポートするバージョン/エディションについては、「Interstage Application Server V10.0での変更内容」の「サポートするージョンの変更」を参照してください。


サーバグループへ異なるJDK/JRE構成のサーバの追加禁止

従来は、サーバグループへのサーバ追加時に、追加するサーバにインストールされているJDK/JREのバージョンがサーバグループ内のサーバと異なっていても追加することができました。しかし、Interstage 8.0以降では、サーバグループへのサーバ追加時にエラーが発生して追加に失敗します。
追加時にエラーが発生した場合は、エラーメッセージからエラーの原因を判断し、上記についてサーバグループと同一のサーバを選択して、再度実行してください。


旧バージョンからの移行手順

旧バージョンで構築したマルチサーバ管理環境を本バージョンに移行する手順を説明します。

注意

  • Interstage V7.0以前のWebサーバ(InfoProvider Pro)を使用している場合は、Interstage 8.0以降では、Interstage HTTP Serverに移行する必要があります。移行方法の詳細については、「3.1.2 V7.0以前のInfoProvider Proからの移行」を参照してください。

  • Interstage V6.0以前のServletサービス、またはEJBサービスを使用している場合は、Interstage 8.0以降では、IJServerを再作成して配備する必要があります。詳細については、「J2EE ユーザーズガイド(旧版互換)」-「J2EEアプリケーションの移行」、「Servletサービスの移行」、および「EJBサービスの移行」を参照してください。


管理サーバのみの移行手順

バックアップ、およびリストアにより移行します。リストアの作業については「マルチサーバ運用ガイド」の「管理サーバのバックアップ/リストア」を参照してください。

注意

マルチサーバ管理機能では、「Interstage Application Server V10.0での変更内容」の「サポートするバージョンの変更」に説明されているInterstageを運用しているサーバを管理できます。マルチサーバ管理機能で使用できないInterstageを運用しているサーバは、使用可能なInterstageのバージョンに移行してから、サイトにサーバを追加してください。


管理サーバおよび管理対象サーバの移行手順

IJServerを使用したサイト環境にある、旧バージョンの管理対象サーバ(または共存サーバ)を、本バーバョンの環境に移行するためには、以下の手順で操作を行う必要があります。

  1. 管理対象サーバ資源のバックアップ

  2. Interstage Application Serverのバージョンアップ

  3. 管理対象サーバ資源のリストア

  4. サイト環境の再構築

  5. IJServerの結合

  6. Webサーバコネクタの分離

リストア、およびサイトの構築については「運用ガイド(基本編)」の「管理対象サーバのバックアップ/リストア」および、「サイトの構築方法」の「サーバグループ/単体運用の管理対象サーバを運用する環境の構築」を参照してください。


注意

管理対象サーバは、管理サーバより上位のバージョンの管理対象サーバは管理できません。管理対象サーバを本バージョンに移行する場合は、管理サーバも合わせて移行する必要があります。


  1. 管理対象サーバ資源のバックアップ

    管理対象サーバのInterstage Application Server資源のバックアップを行ってください。
    サイトに所属しているが、本バージョンへの移行を行わない管理対象サーバについては、操作を行う必要はありません。

    注意

    • 管理対象サーバが多階層IJServerの配置先の場合は、それぞれの管理対象サーバがどの多階層IJServerの配置先であったかを記録しておいてください。

    • 管理対象サーバがサーバグループに所属している場合は、それぞれの管理対象サーバのサーバグループ内通番を記録しておいてください。

  2. Interstage Application Serverのバージョンアップ

    管理サーバ/管理対象サーバの両方について、旧バージョンのInterstage Application Serverをアンインストールし、本バーバョンのInterstage Application Serverをインストールしてください。
    サイトに所属していたが、本バージョンへの移行を行わない管理対象サーバについては、操作を行う必要はありません。

  3. 管理対象サーバ資源のリストア

    管理対象サーバのみについて、旧バージョンのバックアップ資源を、本バージョンのスタンドアロンサーバにリストアしてください。
    サイトに所属していたが、本バージョンへの移行を行わない管理対象サーバについては、操作を行う必要はありません。

  4. サイト環境の再構築

    管理対象サーバをサイトに追加してください。また、サーバグループを作成し、管理対象サーバを追加してください。手順の詳細は、「マルチサーバ運用ガイド」の「サイトの構築方法」の「サーバグループ/単体運用の管理対象サーバを運用する環境の構築」を参照してください。

    注意

    • 移行前の環境で多階層IJServerを構成していたサーバで、WebサーバとIJServerが同一のサーバで運用されていなかった場合は、サーバグループへのサーバ追加に失敗します。その場合はスタンドアロンサーバの状態で、Webサーバコネクタを操作してください。手順の詳細は「マルチサーバ運用ガイド」の「サイトの構築方法」の「サーバグループ/単体運用の管理対象サーバを運用する環境の構築」の「IJServerの注意事項」を参照してください。

    • 移行前の環境で多階層IJServerを構成していたサーバで、ServletコンテナとEJBコンテナが同一のサーバで運用されていなかった場合は、EJBコンテナのサーバグループから先にサーバを追加してください。

    • サーバグループ内のサーバグループ通番は、サーバグループにサーバが追加された順番で付与されます。しかし、サーバグループに複数の管理対象サーバを一度に追加すると、サーバグループ内通番は自動的に名前のアルファベット順に決定されます。
      移行前の環境でサーバグループ間のリレーションがラインだった場合、移行前と同じリレーションを復元するためには、復旧前と同じサーバグループ内通番とする必要があります。そのためには、サーバグループにサーバを1台ずつ追加し、復旧前と同じサーバグループ内通番にするようにしてください。

  5. IJServerの結合

    上記までの手順では、多階層IJServerの復元は行えません。上記までの手順が完了した段階では、サイト内のIJServerはすべて単階層のIJServerとなっています。移行前の環境で多階層IJServerを構成していたサーバで、ServletコンテナとEJBコンテナが同一のサーバで運用されていなかった場合は、移行後の環境でIJServerの結合を行い、多階層IJServerを復元してください。手順の詳細については「マルチサーバ運用ガイド」の「IJServerの結合」を参照してください。

  6. Webサーバコネクタの分離

    移行前の環境で多階層IJServerを構成していたサーバで、ServletコンテナとWebサーバコネクタが同一のサーバで運用されていなかった場合は、移行後の環境でWebサーバコネクタの移動を行い、多階層IJServerを復元してください。手順の詳細については「マルチサーバ運用ガイド」の「Webサーバコネクタ」を参照してください。