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Interstage Application Server/Interstage Web Server 移行ガイド
Interstage

4.9 JMSの移行

Interstage V10.0での変更内容を説明します。

パスワードファイル変更について

Interstage V9.3以前のバージョンから移行する場合、Interstage Java EE JMSのメッセージブローカとの接続に必要なユーザとグループを管理しているパスワードファイルの暗号強度が本製品の暗号強度よりも弱くなります。このため、以下の対処を実施し、パスワードファイルの暗号強度を強化することを推奨します。

注意

本操作後は、メッセージブローカで管理されているユーザ情報が初期化されます。初期化されるユーザ情報は以下のとおりです。

  • adminユーザのパスワード

  • adminユーザ、guestユーザ以外のユーザ情報(ユーザ情報が削除されます。)

  1. メッセージブローカに登録されているユーザ情報を確認します。
    ユーザ情報の確認はimqusermgrコマンドのlistサブコマンドを使用してください。listサブコマンドの詳細については、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」を参照してください。

  2. メッセージブローカを停止してください。

  3. デフォルトのパスワードファイル「passwd.default」※1を「passwd」として変更対象であるメッセージブローカのパスワードファイル「passwd」※2にコピーしてください。

    ※1:デフォルトのパスワードファイルの格納先

    C:\Interstage\F3FMisjee\imq\etc\passwd.default

    /opt/FJSVisjee/imq/etc/passwd.default


    ※2:メッセージブローカのパスワードファイルの格納先

    [Java EE共通ディレクトリ]\domains\interstage\imq\instance\${メッセージブローカ名}\etc

    [Java EE共通ディレクトリ]/domains/interstage/imq/instances/${メッセージブローカ名}/etc

  4. adminユーザのパスワードを必要に応じて更新してください。
    adminユーザの更新にはimqusermgrコマンドのupdateサブコマンドを使用して、ユーザ情報の更新を行ってください。updateサブコマンドの詳細については、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」を参照してください。

  5. 手順1で確認したユーザ情報を追加してください。
    ユーザ情報の追加にはimqusermgrコマンドのaddサブコマンドを使用して、ユーザ情報の追加を行ってください。addサブコマンドの詳細については、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」を参照してください。

Java EE運用コマンドについて

Interstage V9.3以前のバージョンでは、以下のコマンドにおいてInterstage Application Serverの製品のバージョン情報を表示させることが可能でした。
しかし、本製品では製品のバージョン情報を表示させることはできません。

製品のバージョン情報を確認する場合には、保守情報採取コマンドのisprintvlコマンドを使用して確認してください。
isprintvlコマンドの詳細については、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」を参照してください。

また、Interstage V10.0以降のバージョンでは、imqcmdコマンドのサブコマンドの表示内容が変更されています。
変更となったimqcmdコマンドのサブコマンドは、以下のとおりです。

上記サブコマンドの表示内容の詳細については、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」を参照してください。

単一のトランザクションで処理できるメッセージ数制限について

Interstage V9.3以前のバージョンでは、単一のトランザクションで処理できるメッセージ数に制限はありませんでした。
しかし、本製品では単一のトランザクションで処理できるメッセージ数を制限するように変更となりました。

プロパティ名

意味

デフォルト値

imq.transaction.producer.maxNumMsgs

プロデューサが、単一のトランザクションで処理できるメッセージの最大数

1000

imq.transaction.consumer.maxNumMsgs

コンシューマが、単一のトランザクションで処理できるメッセージの最大数

100

メッセージブローカのオプションプロパティ名

imq.transaction.producer.maxNumMsgs

指定方法

単一のトランザクションでプロデューサが処理できるメッセージ数を50件に設定します。

imqbrokerd -Dimq.transaction.producer.maxNumMsgs=50

メッセージブローカのアクセスログについて

Interstage V9.3まではメッセージブローカのアクセスログは出力されませんでした。
Interstage V10.0以降は、デフォルトで出力されます。

メッセージブローカのアクセスログをInterstage V10.0以降の環境で出力しない場合は、メッセージブローカに以下を設定してください。

メッセージブローカのオプションプロパティ名

imq.log.access.level

指定方法

「NONE」を設定します。

imqbrokerd -Dimq.log.access.level=NONE