Interstage V9.3以前と比較して以下の非互換があります。
グループ管理サービスがデフォルトでは起動しません。
クラスタの定義項目のハートビートがデフォルトで無効となるため、グループ管理サービスがデフォルトで動作しません。このため、グループ管理サービスが提供する各種機能はデフォルト設定では使用できません。グループ管理サービスが提供する各種機能を利用する場合には、ハートビートを有効にしてください。
ロードバランスがデフォルト無効となります。
クラスタの定義項目のハートビートを有効とした場合、旧バージョンではグループ管理サービスによるロードバランスが利用されました。Interstage V10ではEJBコンテナ設定でロードバランスを使用するかの設定と、ロードバランス方法を以下から選択します。Interstage V10ではEJBディスパッチャによるロードバランスを推奨します。
V9.3以前と同様の動作とする場合には、"gms"を指定してください。
項目名 | 省略値 | 範囲 | 説明 |
---|---|---|---|
ロードバランス方式 | disable |
| IIOP通信時のロードバランス方式を指定します。
|
オブジェクトリファレンスのフェイルオーバー設定が行われません。
オブジェクトリファレンスに処理要求を送信した時にサーバーインスタンスが停止していた場合に、デフォルトでは同一クラスタの他サーバーインスタンスにフェイルオーバーしません。
V9.3以前と同様の動作とする場合には、"オブジェクトリファレンスのフェイルオーバー設定"を有効にしてください。
グループ管理サービスのハートビートがデフォルト無効となります。
Interstage V9.3以前までIJServerクラスタのグループ管理サービスのハートビートはデフォルトで有効でしたが、Interstage V10.0以降においてデフォルト無効に変更となりました。
ハートビートを利用したアプリケーションをInterstage V10.0以降の環境で実行する場合、IJServerクラスタに以下を設定してください。
[定義項目名]
${clusterName}.heartbeat-enabled
[指定方法]
"true"を設定します。
asadmin set [IJServerクラスタ名].heartbeat-enabled=true