抽出条件式にCPMキー項目を含んでいてもカテゴリに定義したCPMキーの属性と抽出条件式の書式が一致しない場合、ファイル選択は行われません。すべてのファイルが抽出対象となります。
資源管理機能では、データ抽出時に蓄積データファイル名が指定されていない場合、抽出対象とするファイルを自動選択します。自動選択される対象は、資源管理で管理されている蓄積データファイルのうち、参照可能期間にあるファイルです。カテゴリ名および、抽出条件をもとに、抽出対象ファイルを自動選択します。
指定されたカテゴリがCPMキーを定義したカテゴリの場合、検索条件から抽出対象ファイルを自動選択します。
指定されたカテゴリがCPMキーを定義していないカテゴリの場合、すべての蓄積データファイルを抽出対象とします。
ここでは、CPMキーを定義したカテゴリにおける抽出対象ファイルの自動選択の詳細について記述します。
なお、条件式の記述方法は“アプリケーション開発ガイド”の“条件の書式”を参照してください。
ファイル自動選択に使用される抽出条件
CPMキーの属性と条件式の関係
抽出対象ファイルの自動選択では抽出条件に指定されたCPMキー項目に対する条件式からファイルを自動選択します。
抽出対象ファイルの自動選択を使用するためには、抽出条件にCPMキー項目に対する条件が含まれる必要があります。資源管理機能は、CPMキー項目に対する条件と資源管理上の管理レコードから、抽出対象となるファイルを自動的に選択します。
ただし、抽出条件にCPMキーが含まれない、もしくは含まれていても自動選択できない条件構文の場合、資源管理に登録されている指定されたカテゴリの全ファイルが抽出対象として選択されます。
CPMキー項目に対する条件によって管理レコードからファイルの絞り込みを行える場合、ファイルの自動選択が有効になります。
例1
CPMキー項目:作成日
抽出条件:作成日が“20090601”かつ、従業員番号が “FJ123456”
「AND」条件で絞込みが行え、管理レコードに登録されているCPMキー項目「作成日」と抽出条件式に記述した項目「作成日」が一致したため、自動選択が有効となります。抽出条件式に指定したCPMキー項目「作成日」がファイルCのCPMキー項目「作成日」の範囲内に該当したため、ファイルCが選択されます。
例2
CPMキー項目:作成日
抽出条件:作成日が“20091015”かつ、従業員番号が “FJ123456”
「AND」条件で絞込みが行え、管理レコードに登録されているCPMキー項目「作成日」と抽出条件式に記述した項目「作成日」が一致したため、自動選択が有効となります。抽出条件式に指定したCPMキー項目「作成日」がファイルA~DのCPMキー項目「作成日」の範囲内に該当しなかったため、自動選択の結果は対象ファイルなし、となります。
ファイルの自動選択で限定ができない抽出条件の例
CPMキーに対する条件によって管理レコードからファイルが絞り込めない場合、カテゴリに登録されているすべての蓄積データファイルが抽出対象となります。
例
CPMキー項目:作成日
抽出条件:作成日が“20090601”または、従業員番号が “FJ123456”
「OR」条件でCPMキー項目と他項目が指定されているために、絞込みが行えなかったため、自動選択が有効とならず、全ファイルが対象となります。
カテゴリに定義したCPMキーの属性と条件式の関係を、以下に示します。
文字列属性のCPMキー
文字列属性のCPMキーに対してファイル自動選択に使用される条件式は、「文字列」、または「パターン」比較の条件式です。「数値」比較の条件式は使用されません。
数値属性のCPMキー
数値属性のCPMキーに対してファイル選択に使用される条件式は、「数値」比較の条件式です。「文字列」、または「パターン」比較の条件式にはファイル選択は使用されません。
CPMキーの属性と条件式の関係を示します。
CPMキーの属性 | 比較演算子 | 種類 |
---|---|---|
文字列または、パターン | ==、!== | 完全一致 |
=、!= | 部分一致(演算子前方一致指定の場合) | |
<、<=、>、>= | 大小比較 | |
数値 | =、!= | 完全一致 |
<、<=、>、>= | 大小比較 |
注意
前述したCPMキーに対する抽出条件であっても、複数の条件がANDやORで組み合わされ、かつ否定形で記述されている形式はファイルの自動選択が行われない場合があります。
例
NOT (CPMキー1に対する条件 AND CPMキー2に対する条件)
CPMキー1に対する条件 AND NOT (CPMキー2に対する条件 OR CPMキー以外に対する条件)
自動選択を行えない場合は、カテゴリに登録されている全ファイルが抽出対象となります。