ここでは、同期実行時のデータの処理単位を説明します。
データの処理単位
PowerReplicationでは、同期を行うときに元となるデータファイルを「マスタ」と定義します。また、マスタから複写されたデータファイルを「レプリカ」と定義します。
マスタグループはマスタの集まりであり、レプリカグループはレプリカの集まりです。
マスタグループとレプリカグループを総称して、レプリケーショングループと呼びます。
レプリケーションサービスは、このグループ単位に同期処理を行います。
図2.2 データの処理単位
マスタ/レプリカとデータファイルの関係
マスタおよびレプリカは、PowerReplicationを使用するための論理的な資源です。物理的に存在するデータファイルを論理的に定義します。
論理的な資源であるマスタ/レプリカと、物理的な資源であるデータファイルを結び付けることで、レプリケーションサービスはデータのやりとりを行えるようになります。
レプリケーションマネージャを使用して、マスタ/レプリカとデータファイルを結び付けます。
レプリケーションマネージャを使用してマスタとレプリカを関連づけます。
マスタグループとレプリカグループの関連づけはレプリカグループの定義時に行います。
マスタとレプリカの関連づけはレプリカの定義時に行います。関連づけを行うと、マスタが存在するサーバとレプリカが存在するサーバの間で、同期に必要な情報が交換されます。
マスタグループとレプリカグループは主従関係にあり、マスタグループは複数のレプリカグループと関連づけできます。レプリカグループと関連づけられるマスタグループは1つだけです。
マスタグループから同期を行う場合は、関連づけられているすべてのレプリカグループと同期をとります。しかし、レプリカグループから同期を行う場合、このレプリカグループとマスタグループ間の1対1だけで同期が行われ、他のレプリカグループとは同期を行いません。このような場合、次の同期を他のレプリカグループから行ってマスタグループとの同期を実行するか、マスタグループから同期を実行してマスタグループと全レプリカグループとの同期をすることが必要です。
図2.3 マスタグループとレプリカグループの関係