記述形式
ssoclbackup BackupDirectory
機能説明
Interstage シングル・サインオンシステムの構築コマンド(ssoclsetup)で作成した環境のバックアップを行います。ssoclsetupコマンドについては、「3.2 Interstage シングル・サインオンシステム構築コマンド」を参照してください。
バックアップ対象資源、対象ファイル、および格納先は以下の通りです。
対象資源 | 対象ファイル(注1) | 格納先(注2) (上段【Windows】、下段【Linux】) |
---|---|---|
Interstage シングル・サインオン | リポジトリサーバの定義ファイル | <BackupDirectory>\ssoroot\SSO\sv_back |
<BackupDirectory>/ssoroot/FJSVsso/sv_back | ||
・認証サーバの定義ファイル ・認証サーバのWebブラウザに表示するメッセージファイル | <BackupDirectory>\ssoroot\SSO\ac_back | |
<BackupDirectory>/ssoroot/FJSVsso/ac_back | ||
・業務サーバの定義ファイル ・業務サーバのWebブラウザに表示するメッセージファイル | <BackupDirectory>\ssoroot\SSO\az_back | |
<BackupDirectory>/ssoroot/FJSVsso/az_back | ||
Interstage HTTP Server | 全Webサーバの以下のファイル ・Interstage HTTP Serverの環境定義ファイル ・パスワードファイル 公開用ルートディレクトリ | <BackupDirectory>\ssoroot\IHS\ |
<BackupDirectory>/ssoroot/FJSVihs/ | ||
Interstage ディレクトリサービス | SSOリポジトリとして使用しているリポジトリの以下のファイル ・リポジトリ環境 ・リポジトリデータ ・アクセスログ | <BackupDirectory>\ssoroot\IDS\rep_back\ |
<BackupDirectory>/ssoroot/FJSVirep/rep_back.tar.gz | ||
Interstage 証明書環境 | ・証明書環境のファイル ・SSL定義ファイル | <BackupDirectory>\ssoroot\SCS\ |
<BackupDirectory>/ssoroot/FJSVisscs/ |
また、バックアップを行った環境の情報を、以下のファイルに格納します。
格納される情報 | 詳細 | 格納先 (上段【Windows】、下段【Linux】) |
---|---|---|
SSOリポジトリ名 | バックアップを行ったSSOリポジトリ名をテキスト形式で格納します。 | <BackupDirectory>\ssoroot\info\rep_name.txt |
<BackupDirectory>/ssoroot/info/rep_name.txt | ||
SSOリポジトリの設定情報 | バックアップを行ったSSOリポジトリの設定情報です。(注3) | <BackupDirectory>\ssoroot\info\rep_config.txt |
<BackupDirectory>/ssoroot/info/rep_config.txt | ||
Interstage HTTP ServerのWebサーバ名一覧 | バックアップを行ったWebサーバ名の一覧をテキスト形式で格納します。 | <BackupDirectory>\ssoroot\info\web_server_list.txt |
<BackupDirectory>/ssoroot/info/web_server_list.txt |
注1) 対象ファイルの詳細については、『Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)』の「メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更)」の「資源のバックアップとリストア」の「概要と対象ファイル」を参照してください。
注2) 各バックアップ資源の格納先です。一部の資源のみを個別にリストアする際に本パスを指定してください。個別にリストアを行う場合は、『Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)』の「メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更)」の「資源のバックアップとリストア」を参照してください。
注3) 設定情報の記述形式については、『Interstage Application Server/Interstage Web Server リファレンスマニュアル(コマンド編)』の「irepconfig」の「リポジトリ環境定義ファイル」を参照してください。
オプションの説明
オプション | 説明 | |
---|---|---|
BackupDirectory | バックアップ資源を格納するディレクトリを絶対パスで指定します。100バイト以内のパスを指定してください。 指定したバックアップディレクトリが存在しない場合、ディレクトリを作成します。 【Windows】 バックアップディレクトリ名には、以下の文字は使用できません。ただし、“:”(コロン)についてはドライブ文字を指定する場合、“\”(エンマーク)についてはディレクトリのセパレータとして指定する場合は使用可能です。
【Linux】 バックアップディレクトリ名に“/”(スラッシュ)を指定する場合、ディレクトリのセパレータとして扱われます。 |
注意事項
本コマンドは以下の権限をもったユーザーで実行してください。
【Windows】
Administratorで実行してください。
【Linux】
スーパーユーザーで実行してください。
本コマンドを実行するためには、以下のパッケージがインストールされている必要があります。
【Linux】
FJSVssocm
FJSVssosv
FJSVssoac
FJSVssoaz
FJSVihs
FJSVirep
FJSVisscs
本コマンドは複数同時に実行しないでください。
同一のOS間でのみバックアップ・リストアが可能です。
同一サーバ上でバックアップまたはリストア中の場合は、バックアップを行わないでください。
バックアップを行う前に、ssoclservicectlコマンドを使用し、Interstage シングル・サインオンに関わる全てのサービスを停止してください。ssoclservicectlコマンドについては、「3.4 Interstage シングル・サインオン起動・停止コマンド」を参照してください。
バックアップディレクトリ配下に、すでにバックアップ資源(「ssoroot」ディレクトリ)が存在する場合、本コマンドはエラーで終了します。
本コマンドは、Interstage シングル・サインオンシステムの構築コマンド(ssoclsetup)で作成した環境に対してのみ、実行してください。
構築コマンドを使用せずに作成したシングル・サインオンシステムのバックアップを行う場合は、『Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)』の「メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更)」の「資源のバックアップとリストア」を参照し、バックアップを行ってください。
Interstage HTTP ServerのDocumentRootディレクティブで指定したディレクトリ配下以外のコンテンツや、CGIなどがある場合、別途それぞれについて該当するファイルを以下の方法でバックアップしてください。
【Windows】
copyコマンドまたはエクスプローラ
【Linux】
cpコマンド
本コマンド実行後、処理が完了する前に処理を中断した場合、バックアップが正常に完了していない状態になります。このような場合、バックアップディレクトリを削除し、再度本コマンドを実行してください。
使用例
バックアップ先が、/backupの場合
$ su - Password: スーパーユーザーのパスワード # /opt/FJSVcfmg/sso/bin/ssoclbackup /backup