管理サーバをクラスタシステムで運用する場合の環境設定について説明します。
共存サーバに対してクラスタシステムの環境設定はおこなわないでください。
インストーラにより、Interstageのパッケージを、クラスタを構成する各ノード(運用ノード、待機ノード)へインストールします。このとき、インストールはクラスタを構成する各ノードに対し、同一パス上に行う必要があります。
Interstageのパッケージは各ノードのローカルディスク上にインストールしてください。
クラスタ環境において、Interstage管理コンソールの制御の引継ぎは行われません。必ず運用ノード切り替え後に、Interstage管理コンソールの再ログオンが必要です。
管理サーバをクラスタシステム上で運用する場合、その同一サーバでInterstage Application Serverのサーバ機能を使用することはできません。Interstage Application Serverのサーバ機能はインストールしないでください。
■インストールの詳細
Interstageパッケージインストール後には、以下のサービスの「スタートアップの種類」が“自動”になっていますので、“手動”に変更してください。また、サービスを起動している場合、停止を行ってください。
FJapache
Interstage JServlet(OperationManagement)
Interstage Operation Tool
Interstage Operation Tool(FJapache)
INTERSTAGE
また、Interstageパッケージインストール後にはサーバ立ち上げ時に呼び出されるスタートシェルとサーバ停止時に呼び出されるストップシェルがシンボリックリンクファイルとして格納されています。クラスタを使用する場合は当該シェルを呼び出されないように、別ディレクトリなどに退避しておく必要があります。
/etc/rc0.d配下のK17FJapacheを退避(注)
/etc/rc1.d配下のK17FJapacheを退避(注)
/etc/rc2.d配下のK17FJapacheを退避(注)
/etc/rc3.d配下のS51FJapacheを退避(注)
/etc/rcS.d配下のK17FJapacheを退避(注)
/etc/rc2.d配下のS99FJSVjs2suを退避(注)
/etc/rc3.d配下のS99FJSVjs2suを退避(注)
/etc/rc2.d配下のS99isstartoptoolを退避
/etc/rc2.d配下のS95isjmxstartを退避
/etc/rc0.d配下のK14FJapacheを退避(注)
/etc/rc1.d配下のK14FJapacheを退避(注)
/etc/rc2.d配下のS86FJapacheを退避(注)
/etc/rc3.d配下のS86FJapacheを退避(注)
/etc/rc4.d配下のS86FJapacheを退避(注)
/etc/rc5.d配下のS86FJapacheを退避(注)
/etc/rc6.d配下のK14FJapacheを退避(注)
注)本ファイルが格納されている場合は、退避してください。
管理サーバをクラスタシステムで運用する場合の、クラスタシステムの事前設定について説明します。
■共用ディスク装置の設定
管理サーバをクラスタシステムで運用する場合の、共用ディスクの設定が必要です。
共用ディスク(装置)は、ファイルシステムとして使用できるようにしてください。
また、共用ディスク装置については、Interstageの環境設定時に必要ですので、共用ディスクをクラスタサービス(PRIMECLUSTERではuserApplication)に登録を行い、Interstageの環境設定時に使用できるようにしてください。
業務構成管理のリポジトリを共用ディスク上の専用パスに用意してください。業務構成管理のリポジトリを共用ディスクに用意したディレクトリを設定する方法は、管理サーバに関する“4.3.1.3 Interstageの環境設定”を参照してください。
MD E:\jmx\repository |
mkdir /jmx/repository |
■IPアドレス
管理サーバをクラスタシステム上で運用する場合は、IPアドレスの設定が必要です。
InterstageではIPアドレスの引き継ぎを前提とするため、引き継ぎネットワークの設定も事前に行ってください。また、IPアドレスについては、Interstageのインストール時およびの環境設定時に必要ですので、引継ぎIPアドレスをクラスタサービス(PRIMECLUSTERではuserApplication)に登録を行い、Interstageの環境設定前までに使用できるようにしてください。
■ノード名引き継ぎ
PRIMECLUSTERおよびSafeCLUSTERの場合、ノード名引き継ぎについては、行わないでください。
また、運用ノードと待機ノードに同一のノード名を設定しないでください。
管理サーバをクラスタシステムで運用する場合の、Interstageの環境設定について説明します。
1) クラスタサービス(userApplication)の起動
Interstageの環境設定には引き継ぎIPアドレスが活性化されていることや、共用ディスクが存在する必要があります。そのため、Interstageが設定されるクラスタサービス(PRIMECLUSTERではuserApplication)を事前に作成しておき、引継ぎIPアドレス、共用ディスクをクラスタサービス(PRIMECLUSTERではuserApplication)に登録し、Interstage環境設定の前に起動しておく必要があります。
2) ノード1に業務構成管理のリポジトリを作成
ノード1に業務構成管理のリポジトリを作成します。Interstage管理コンソールの統合管理タブを使用して作成します。以下に設定手順および設定値を示します。
1. Interstage管理コンソールにログイン |
3) ノード1のInterstage資源のバックアップ
以下のサービスのInterstage資源をバックアップしてください。バックアップの詳細は“運用ガイド(基本編)”の“マルチサーバ管機能”の“バックアップ/リストア”を参照してください。
Interstage管理コンソールの資源ファイル
Interstage JMXサービスの資源ファイル
Interstage ディレクトリサービスの資源(ログイン認証にディレクトリサービスを使用する場合)
4) ノード2へInterstage資源の移入
上の手順でバックアップした資源をノード2へ移入してください。移入の詳細は“運用ガイド(基本編)”の“マルチサーバ管機能”の“バックアップ/リストア”を参照してください。
ノード1で以下の処理を実行した場合、“3) ノード1のInterstage資源のバックアップ”から再度実行して、ノード1の資源をノード2に移入してください。
Interstage管理コンソール動作環境のカスタマイズを行った場合
詳細は“運用ガイド(基本編)”の“Interstage管理コンソール動作環境のカスタマイズ”を参照してください。
Interstage管理コンソールのログイン認証方法を変更した場合
詳細は“運用ガイド(基本編)”の“ログインユーザの権限”を参照してください。
管理サーバをクラスタシステムで運用する場合のクラスタサービスの設定は、Interstageのサーバ機能を使用する場合の設定と同じです。以下のサービスについて同様に設定してください。詳細はInterstageのサーバ機能に関する“4.2.5 クラスタサービスの設定”を参照してください。
Interstage JMXサービス