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Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド(イベントサービス編)

1.4.4 各モデルの相違点(運用)

  MultiCastモデルおよびPoint-To-Pointモデルの運用(コンシューマの接続状態によるイベントデータ受信)についての相違点を以下に説明します。


MultiCastモデル

  サプライヤがイベントチャネルにイベントデータを送信した際、イベントチャネルに対して接続しているすべてのコンシューマに同一のイベントデータが送信されます。イベントチャネルへの送信時に、接続していないコンシューマには、イベントデータは送信されません。


シーケンス1

  以下のシーケンスでは、コンシューマはイベントデータを受信できます。



  1. コンシューマは、イベントデータを受け取るため、イベントチャネルに対して接続します。

  2. サプライヤは、イベントデータをイベントチャネルに送信します。

  3. イベントチャネルでは、イベントデータを蓄積します。

  4. イベントチャネルに接続しているコンシューマが、イベントチャネルに蓄積されているイベントデータを取り出す要求を出します。

  5. イベントチャネルは、蓄積されているイベントデータを取り出して送信し、コンシューマが受信します。


シーケンス2

  以下のシーケンスでは、コンシューマはイベントデータ1を受信できません。コンシューマが接続された後のイベントデータ2は、受信できます。



  1. サプライヤは、イベントデータ1をイベントチャネルに送信します。

  2. イベントチャネルでは、イベントデータ1を蓄積しようとしますが、接続しているコンシューマが存在しないため、イベントデータ1は破棄されます。

  3. コンシューマは、イベントデータを受け取るため、イベントチャネルに対して接続します。

  4. イベントチャネルに接続しているコンシューマが、イベントチャネルに蓄積されているイベントデータを取り出す要求を出します。しかし、イベントデータ1は破棄されているため、待ち状態に入ります。

  5. サプライヤは、イベントデータ2をイベントチャネルに送信します。

  6. イベントチャネルでは、接続しているコンシューマが存在するため、イベントデータ2を蓄積します。

  7. イベントチャネルは、蓄積されているイベントデータ2を取り出して送信し、コンシューマが受信します。


Point-To-Pointモデル

  サプライヤがイベントチャネルにイベントデータを送信した際に、コンシューマは、イベントチャネルに対して接続する必要はありません。サプライヤがイベントチャネルにイベントデータを送信した後に接続しても、コンシューマはイベントデータを受信できます。


シーケンス1

  以下のシーケンスでは、コンシューマはイベントデータ1およびイベントデータ2を受信できます。



  1. サプライヤは、イベントデータ1をイベントチャネルに送信します。

  2. イベントチャネルでは、接続しているコンシューマが存在していないが、イベントデータ1を蓄積します

  3. コンシューマは、イベントデータを受け取るため、イベントチャネルに対して接続します。

  4. イベントチャネルに接続しているコンシューマが、イベントチャネルに蓄積されているイベントデータを取り出す要求を出します。

  5. イベントチャネルは、蓄積されているイベントデータ1を取り出して送信し、コンシューマが受信します。

  6. サプライヤは、イベントチャネルにイベントデータ2を送信します。

  7. イベントチャネルでは、イベントデータ2を蓄積します

  8. イベントチャネルに接続しているコンシューマが、イベントチャネルに蓄積されているイベントデータを取り出す要求を出します。

  9. イベントチャネルは、蓄積されているイベントデータ2を取り出して送信し、コンシューマが受信します。