WebサーバコネクタとServletコンテナの間の通信を、IPCOMを使用して負荷分散する場合は、以下の手順で環境構築を行います。
IPCOMの設定
IJServerの作成
■ IPCOMの設定
IPCOMの設定は、IJServerの設定と合わせる必要があります。“3.3.3 IJServer”を参照して設定してください。
■ IJServerの作成
Webサーバコネクタ-Servletコンテナ間でIPCOMを使用する場合、IJServerの作成は、以下の手順で実施します。
管理サーバのInterstage管理コンソールにログインします。
Interstage管理コンソールの
[一括操作] > [Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [ワークユニット]の新規作成タブ
で、新規作成操作を行います。画面上に表示されている“ワークユニットタイプ”で、“IJServer”を選択し、“IJServerタイプ”、“配置先”に作成するIJServerワークユニットのタイプとWebサーバコネクタ、Servletコンテナを配置するサーバグループ、またはサーバを選択します。“リレーション”の“Webサーバコネクタ-Servletコンテナ間”の設定で“IPCOMを使用する”を選択します。
ServletコンテナとEJBコンテナの間の通信で、IPCOMを使用してIIOP負荷分散をする場合は、以下の手順で環境構築を行います。
ネットワークの設定
IPCOMの設定
Interstageシステムの環境作成
IJServerの作成
■ ネットワークの設定
以下のhostsファイルに、仮想ホスト名とEJBコンテナを配置するサーバグループのすべてのホスト名宣言を追加します。
Windows(R)インストールフォルダ\system32\drivers\etc\hosts
/etc/hosts
宣言を追加したあと、pingコマンドによりホスト名が解決されているかを確認してください。
EJBコンテナを配置するサーバグループのホスト名がhost1、host2、仮想IPアドレスのホスト名がvhostの場合の記述例を以下に示します。なお、“10.124.35.41”のIPアドレスはhost1の実IPアドレス、“10.124.35.42”のIPアドレスは、host2の実IPアドレスです。
10.124.35.30 vhost 10.124.35.41 host1 10.124.35.42 host2
以下のhostsファイルに定義されている自サーバのホスト名とIPアドレスの設定文に対して、別名で、仮想IPアドレスのホスト名の宣言を追加します。
Windows(R)インストールフォルダ\system32\drivers\etc\hosts
/etc/hosts
宣言を追加したあと、pingコマンドによりホスト名が解決されているかを確認してください。
EJBコンテナを配置するサーバグループのホスト名がhost1、仮想IPアドレスのホスト名がvhostの場合の記述例を以下に示します。なお、“10.124.35.41”のIPアドレスは、host1の実IPアドレスです。
10.124.35.41 host1 vhost
■ IPCOMの設定
IPCOMは、“IPCOMのマニュアル”を参照して設定してください。
負荷分散ポリシーのセション維持(一意性の保証)の設定は、コネクション単位に分散して設定してください(コネクション単位の分散を推奨します)。
■ Interstageシステムの環境作成
Servletコンテナを配置するサーバグループのInterstageシステムの環境設定は、以下の手順で実施します。
管理サーバのInterstage管理コンソールにログインします。
Interstage管理コンソールの
[一括操作] > [Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [システム]の環境設定タブ
で、以下の環境設定を行います。画面上に表示されている“ネーミングサービス詳細設定”を選択し、“リモートホスト”、“IPCOMを使用する”を選択してください。
“代表ホスト名”には、IPCOMのサイト負荷分散ポリシーに設定した、仮想IPアドレスに対応する仮想ホスト名を設定してください。ポート番号には、IPCOMのCORBAサービスに設定した代表ポートの値を設定してください。
■ IJServerの作成
Servletコンテナ-EJBコンテナ間で、IPCOMを使用する場合のIJServerの作成は、以下の手順で実施します。
管理サーバのInterstage管理コンソールにログインします。
Interstage管理コンソールの
[一括操作] > [Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [ワークユニット]の新規作成タブ
で、新規作成操作を行います。画面上に表示されている“ワークユニットタイプ”で、“IJServer”を選択し、“IJServerタイプ”、“配置先”に作成するIJServerワークユニットのタイプとServletコンテナ、EJBコンテナを配置するサーバグループ、または単体運用の管理対象サーバを選択します。“仮想ホスト名”は、IPCOMのサイト負荷分散ポリシーに設定した、仮想IPアドレスに対応する仮想ホスト名を設定してください。“代表ポート”IPCOMのCORBAサービスに設定した代表ポートの値を設定してください。
IJServerワークユニットのEJBアプリケーションに対する負荷分散は、メソッド呼出し単位の負荷分散だけ実施できます。
CORBAワークユニット運用時のクライアント/サーバ間の通信を、IPCOMを使用して負荷分散をする場合は、以下の手順で環境構築を行います。
ネットワークの設定
IPCOMの設定
Interstageシステムの環境作成
ワークユニットの作成
オブジェクトリファレンスの登録(負荷分散方式の設定)
クライアントの環境設定
■ ネットワークの設定
以下のhostsファイルに定義されている自サーバのホスト名とIPアドレスの設定文に対して、仮想IPアドレスのホスト名の宣言を別名で追加します。
Windows(R)インストールフォルダ\system32\drivers\etc\hosts
/etc/hosts
宣言を追加したあと、pingコマンドによりホスト名が解決されているかを確認してください。
CORBAワークユニットを配置するサーバグループのホスト名がhost1、仮想IPアドレスのホスト名がvhostの場合の記述例を以下に示します。なお、“10.124.35.41”のIPアドレスは、host1の実IPアドレスです。
10.124.35.41 host1 vhost
■ IPCOMの設定
IPCOMは、“IPCOMのマニュアル”を参照して設定してください。
負荷分散ポリシーのセション維持(一意性の保証)の設定は、コネクション単位に分散して設定してください(コネクション単位の分散を推奨します)。
■ Interstageシステムの環境作成
CORBAワークユニットを配置するサーバグループのInterstageシステムの環境設定では、特別な考慮は必要ありません。
■ ワークユニットの作成
ワークユニットの作成は、以下の手順で実施します。
管理サーバのInterstage管理コンソールにログインします。
Interstage管理コンソールの
[一括操作] > [Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [ワークユニット]の新規作成タブ
で、新規作成操作を行います。画面上に表示されている“ワークユニットタイプ”で、“CORBAワークユニット”を選択し、 “配置先”に、CORBAワークユニットを配置するサーバグループ、または単体運用の管理サーバを選択します。
■ オブジェクトリファレンスの登録(負荷分散方式の設定)
オブジェクトリファレンスの登録方法は、負荷分散の方式により異なります。
◆ メソッド呼出し単位の負荷分散
Interstage管理コンソールを使用してCORBAワークユニットを作成した場合
Interstage管理コンソールの
[一括操作] > [Interstage Application Server] > [システム] > [ワークユニット] > [ワークユニット名] > [配備]タブ
で詳細設定を表示し、[CORBAアプリケーション] の設定画面で以下の項目を設定してください。
項目 | 説明 | |
IPCOMのメソッド負荷分散設定 |
| “する”を選択して、仮想ホスト名と代表ポートを設定してください。 |
仮想ホスト名 | IPCOMのサイト負荷分散ポリシーに設定した、仮想IPアドレスに対応する仮想ホスト名を設定してください。 | |
代表ポート | IPCOMのCORBAサービスに設定した代表ポートの値を設定してください。 |
詳細については、Interstage管理コンソールのヘルプを参照してください。
◆ ネーミングサービスのオブジェクトリファレンス獲得時点の負荷分散
「Interstage Application Server」 > 「システム」 > 「ワークユニット」 > 「ワークユニット名」 > 「配備」タブ
で詳細設定を表示し、「CORBAアプリケーション」の設定画面をで以下の項目を設定してください。
項目 | 説明 | |
IPCOMのメソッド負荷分散設定 |
| “しない”を選択してください。 |
仮想ホスト名 | 省略してください。 | |
代表ポート | 省略してください。 |
詳細については、Interstage管理コンソールのヘルプを参照してください。
■ クライアントの環境設定
以下のファイルに設定するネーミングサービスの参照先ホスト名に、仮想IPアドレスのホスト名を設定してください。IPアドレスは指定できませんので、注意してください。
inithostファイル
initial_hostsファイル
vhost 8002
10.124.35.30 8002
また、以下のhostsファイルに、仮想IPアドレスと仮想IPアドレスのホスト名、負荷分散対象となるすべてのサーバのホスト名とIPアドレスの対応について宣言してください。
宣言を追加したあと、pingコマンドによりホスト名が解決されているかを確認してください。
Windows(R)インストールフォルダ\system32\drivers\etc\hosts
/etc/hosts