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Symfoware Active DB GuardV10.1.0 設計・セットアップガイド

4.2.4 資源制御

Active DB Guardが使用しているOS資源がOS機能で直接アクセスされることによって、Active DB Guardの動作が妨害される、または、情報が漏洩するという脅威に対抗するための機能です。Active DB Guardのセキュリティ機能を構成する資源の属性を制御し、ファイルの構成やメモリ空間の構成、それらのOSとのインタフェースとしての権限の制御を行います。

ここでは、Active DB Guardの資源に対して、以下の2つの観点に分けて、資源制御について説明します。

4.2.4.1 Active DB Guardが使用中の資源の保護

OS機能による資源アクセスは、Active DB Guardだけで防ぐことができません。そこで、OS機能である資源の属性設定機能で資源の属性を適切に設定することで、OS機能による不正なアクセスからActive DB Guardが使用する資源を保護します。

Active DB Guardのファイルおよびローデバイスの属性について、以下の表に示します。

Solaris表4.1 Active DB Guardのファイルおよびローデバイス属性(Solarisの場合)

ファイル

作成先

所有者

グループ

アクセス権限

オーナ

グループ

RERUNログ引継ぎファイル

ローデバイスまたはファイル(注1)

root

other

rw-

---

---

RERUNログ抽出ファイル

ファイル

root

other

rw-

---

---

BC管理DB

ローデバイスまたはファイル(注1)

root

other

rw-

---

---

RLCファイル

ローデバイス(注1)

root

other

rw-

---

---

RLM(送信用、受信用)

ローデバイス(注1)

root

other

rw-

---

---

作業域ファイル

ファイル

root

other

rw-

---

---

BCログ管理ファイル

ローデバイスまたはファイル(注1)

root

other

rw-

---

---

資源識別子抽出ファイル

ファイル

root

other

rw-

---

---

RLC退避ファイル

ファイル(注2)

root

other

rw-

---

---

BC構成パラメタファイル

ファイル(注2)

root

other

rw-

---

---

RLP動作環境ファイル

ファイル(注2)

root

other

rw-

---

---

注1)ローデバイスは、管理者がアクセス権を設定します。
注2)管理者が管理するファイル。管理者がアクセス権を設定します。

r:参照可能
w:更新可能
x:実行可能
root:管理者
other:otherグループ

Linux表4.2 Active DB Guardのファイルおよびローデバイス属性(Linuxの場合)

ファイル

作成先

所有者

グループ

アクセス権限

オーナ

グループ

RERUNログ引継ぎファイル

ローデバイスまたはファイル(注1)

root

root

rw-

---

---

RERUNログ抽出ファイル

ファイル

root

root

rw-

---

---

BC管理DB

ローデバイスまたはファイル(注1)

root

root

rw-

---

---

RLCファイル

ローデバイス(注1)

root

root

rw-

---

---

RLM(送信用、受信用)

ローデバイス(注1)

root

root

rw-

---

---

作業域ファイル

ファイル

root

root

rw-

---

---

BCログ管理ファイル

ローデバイスまたはファイル(注1)

root

root

rw-

---

---

資源識別子抽出ファイル

ファイル

root

root

rw-

---

---

RLC退避ファイル

ファイル(注2)

root

root

rw-

---

---

BC構成パラメタファイル

ファイル(注2)

root

root

rw-

---

---

RLP動作環境ファイル

ファイル(注2)

root

root

rw-

---

---

注1)ローデバイスは、管理者がアクセス権を設定します。
注2)管理者が管理するファイル。管理者がアクセス権を設定します。

r:参照可能
w:更新可能
x:実行可能
root:管理者

参照

Symfoware Serverの資源と保護対象資源の保護の方法については、“Symfoware Server セキュリティ運用ガイド”を参照してください。

4.2.4.2 OSに返却済の資源の保護

Active DB GuardがOSに返却した資源は、そのままでは情報がシステムに残っている場合があり、不当に情報を参照されるといった脅威があります。そのため、OSに返却した資源から情報が不当に参照されないようにするため、返却時に情報の保護対策として、データの初期化を行います。

以下に、Active DB Guardの各資源について消去方法を示します。

表4.3 Active DB Guard資源の消去方法

資源

作成先

削除方法

RERUNログ引継ぎファイル

ローデバイスまたはファイル

rdbclrfコマンド

RERUNログ抽出ファイル

ファイル

システムが削除(初期化して削除可(注1))

BC管理DB

ローデバイスまたはファイル

rdbddlexコマンド(注2)

RLCファイル

ローデバイス

rdbbcrlcコマンド

RLM(送信用、受信用)

ローデバイス

rdbclrfコマンド

作業域ファイル

ファイル

システムが削除 (初期化して削除可(注1))

RLP動作環境ファイル

ファイル

rdbclrfコマンド

BCログ管理ファイル

ローデバイスまたはファイル

rdbclrfコマンド

BC構成パラメタファイル

ファイル

rdbclrfコマンド

資源識別子抽出ファイル

ファイル

rdbclrfコマンド

RLC退避ファイル

ファイル

rdbclrfコマンド

注1)情報の初期化を行うかは、RLP動作環境ファイルで選択します。詳細については、“4.3.1 RLP動作環境ファイルのセキュリティパラメタ”を参照してください。
注2)セキュリティ運用を行っている場合、BC管理DBは、初期化してから削除されます。

参照

  • Symfoware Serverの資源と保護対象資源の保護の方法については、“Symfoware Server セキュリティ運用ガイド”を参照してください。

  • rdbclrfコマンド、rdbddlexコマンドの詳細は、“Symfoware Server コマンドリファレンス”を参照してください。

  • rdbclrfコマンドに指定するActive DB Guard資源のファイル名については、“付録H Active DB Guard資源のファイル名”を参照してください。