機能
連結処理を行うための各種条件を設定します。
記述形式
#include "libAsis.h" /* 公開ヘッダ */ int AsisInitReplace( ASISHANDLE RHandle, /* ハンドル */ char *CharacterCode, /* 文字コード */ char *InFileType, /* 入力ファイルタイプ */ char *JnlFile, /* 入力ジャーナルファイル */ char *MstFile, /* 入力マスタファイル */ char *ListDef, /* 入力項目定義 */ char *OutFileType, /* 出力ファイルタイプ */ char *OutputDef, /* リターン式 */ char *Jnode, /* 出力単位ノード */ char *Jcondition, /* 連結条件式 */ char *OutFile, /* 出力ファイル */ char *LCondition, /* 仮想項目定義 */ char *Reserve1, /* リザーブ(NULL) */ char *Reserve2); /* リザーブ(NULL) */ |
パラメタ
データ型 | パラメタ | 用途 | 説明 |
---|---|---|---|
ASISHANDLE | RHandle | 入力 | ハンドルを指定します。 |
char* | 入力 | 検索対象となる文字列の文字コードを指定します。 | |
char* | 入力 | 入力ファイルタイプを指定します。 | |
char* | 入力 | 入力ジャーナルファイルを指定します。(注) | |
char* | 入力 | 入力マスタファイルを指定します。(注) | |
char* | 入力 | 入力項目を定義します。 | |
char* | OutFileType | 入力 | 本パラメタはNULLを指定してください。 |
char* | OutputDef | 入力 | リターン式を指定します。 |
char* | 入力 | 連結条件式を指定します。 連結にかかわる詳細については、“3.3.2.5 繰返し項目のあるXML文書を連結する場合”を参照してください。 | |
char* | 入力 | 出力ファイルおよび出力方法を指定します。(注) | |
char* | LCondition | 入力 | 仮想項目機能を使う場合に、仮想項目定義を指定します。本パラメタを省略した場合(NULL指定時)、仮想項目機能は使用できません。 |
注) ファイル名に特殊な文字を指定した場合の扱いについては、“2.9.3 パス名に指定する特殊な文字の扱い”を参照してください。
図E.1 入力ファイルタイプがCSVの場合
図E.2 入力ファイルタイプがXMLの場合
J略称
入力ジャーナルファイルに割り当てる任意の名称を設定します。このJ略称はListDef(入力項目定義)で使用します。
スキーマ情報ファイル名
入力ファイルタイプがCSVの場合に、入力ジャーナルの項目名を記述したスキーマ情報ファイルを指定します。
スキーマ情報を指定した場合、入力ジャーナルファイルは先頭行からデータとして扱います。
スキーマ情報ファイルに標準入力は指定できません。
物理ファイル名
入力ジャーナルファイルを指定します。物理ファイル名を指定しない場合(" "を記述)、標準入力より入力します。
ポイント
入力ファイルのエラー処理
入力ファイルタイプがCSVの場合、入力ファイルのエラー処理機能が利用できます。入力ファイルのエラー処理機能は、AsisSetErrFile関数で指定します。
その場合、入力ファイル名に半角英数字を入れるなど工夫すると便利です。
詳細については、“E.5.2 AsisSetErrFile”を参照してください。
図E.3 入力ファイルタイプがCSVの場合
図E.4 入力ファイルタイプがXMLの場合
M略称
入力マスタファイルに割り当てる任意の名称を設定します。
このM略称はListDef(入力項目定義)で使用します。
スキーマ情報ファイル名
入力ファイルタイプがCSVの場合に、入力マスタファイルの項目名を記述したスキーマ情報ファイルを指定します。
スキーマ情報を指定した場合、入力マスタファイルは先頭行からデータとして扱います。
スキーマ情報ファイルに標準入力は指定できません。
物理ファイル名
入力マスタファイルを指定します。
入力マスタファイルに標準入力は指定できません。
ポイント
入力ファイルのエラー処理
入力ファイルタイプがCSVの場合、入力ファイルのエラー処理機能が利用できます。入力ファイルのエラー処理機能は、AsisSetErrFile関数で指定します。
その場合、入力ファイル名に半角英数字を入れるなど工夫すると便利です。
詳細については、“E.5.2 AsisSetErrFile”を参照してください。
図E.5 ListDefの定義
図E.6 入力項目定義(入力ファイルタイプがCSVの場合)
図E.7 入力項目定義(入力ファイルタイプがXMLの場合)
入力ジャーナルファイルまたは入力マスタファイルの各項目に対する新たな名前です。後続のOutputDefパラメタまたはJconditionパラメタで参照使用できます。
K略称は、全体で一意でなければなりません。
注意
K略称の指定に何らかの誤りがある場合、指定されたK略称を含むメッセージが標準エラー出力に出力されます。K略称にマルチバイト文字を指定し、かつデータの文字コードとシステムロケールの文字コードが異なる場合、メッセージ中のK略称が正しく表示されない場合があります。
入力項目定義のdocumentで指定したCSVファイルの抽出する項目名を項目式で指定します。
テキスト式は、入力項目定義のdocumentで指定したXML文書の抽出するパスをテキスト式で指定します。
参照
項目式の詳細については、“A.1.1 項目式”を参照してください。
テキスト式の詳細については、“A.1.3 テキスト式”を参照してください。
レコードノード指定は、入力項目定義のdocumentで指定したXML文書の中でレコードとして扱う単位となるノードを指定するものです。
レコードノード指定は、パス式を使用して要素ノードを指定します。
パス式のパス演算子に“//”は指定できません。
パス式のパス要素に“*”は指定できません。
レコードノード指定に、テキストノードまたは属性式は指定できません。
相対テキスト式は、入力項目定義のdocumentで指定したXML文書中のテキストノードを、レコードノード指定によって指し示される要素ノードからの相対的なパスで指定するものです。
図E.8 相対テキスト式の定義
コンテキストノードを基点として、相対テキスト式で示されるテキストノードが複数ある場合、その中の文書順における先頭のテキストノードだけが選択されます。
コンテキストノードを基点として、相対テキスト式で指し示されるテキストノードが一つもない場合、相対テキスト式は空を返します。
コンテキストノードを基点として、相対要素式で指し示される要素ノードが1つもない場合、相対テキスト式は空を返します。
ポイント
コンテキストノードとは
コンテキストノードとは、その文脈において基点となるノードです。
連結機能におけるコンテキストノードは、ListDefパラメタのレコードノード指定によって指し示される要素ノードです。
要素式は、XMLデータ中の要素ノードを指し示すものです。相対要素式は、コンテキストノードを基点とした相対的な位置にある要素ノードを指し示します。
図E.9 相対要素式の定義
注意
祖先ノード参照は、コンテキストノードの祖先の要素ノードを指し示します。
‘..’はコンテキストノードの親である要素ノードを指し示します。
コンテキストノード参照は、コンテキストノードそのものを指します。
‘/’を区切りとして 記号‘..’を続けて記述することで、コンテキストノードの親の親の要素ノード、とコンテキストノードの祖先である要素ノードを指し示すことができます。
ルート要素ノードの親、またはその祖先のノードを参照しようとする祖先ノード参照はエラーになります。
'/'を区切りとする要素名は、’/’の直前までの式によって指し示されるノードの子で、かつ名前が要素名である要素ノードを指し示します。
位置指定は、要素式、またはテキスト式によって指し示される複数のノードの中の特定のノードを指し示す場合に利用します。
注意
ノードの位置は、パスで示される複数のノードを文書順に先頭から数えたときの順番で指定します。(1が先頭)。
位置指定の“last()”は、パスによって指し示されるノードの数を表します。位置指定として“last()”だけを指定した場合、位置指定を含むパスは、パスによって示されるノードを文書順に参照したときの最後のノードを指し示すことになります。
位置指定の“last()’の後に続く“-”と数値リテラルは減算を表します。これにより、パスによって示されるノードを最後から数えた順序でノードを指し示すことができます。
位置指定に指定した値が0以下、またはその値よりパスによって指し示されるノードの数より大きくなる場合、式は空を返します。
数値リテラルに小数は指定できません。
入力ファイルタイプがXMLで、1文書中の特定の繰り返しノード数分のレコードを出力したい場合に指定します。
出力単位ノードをパス式で指定します。
また、出力項目に指定された項目が1文書中に繰り返し出現した場合には先頭の項目だけが出力されます。
参照
使用例は“3.3.2.5 繰返し項目のあるXML文書を連結する場合”を参照してください。
注意
パス式のパス演算子に“//”は指定できません。
パス式のパス要素に“*”は指定できません。
パス式については、“A.1.2 パス式”を参照してください。
入力ジャーナルファイルと入力マスタファイルの連結条件式を指定します。この連結条件式によって参照特定された入力マスタファイルの項目を連結結果として出力します。
連結条件式は、1つの入力マスタ(M略称)につき1つ指定します。
参照
連結にかかわる詳細については、“3.3.3 連結機能の注意事項”を参照してください。
連結条件式の詳細は、“A.3 連結条件式”を参照してください。
出力先および出力方法を指定します。
入力ファイルタイプがCSVの場合で、見出し行とデータ行を別ファイルに分けて出力したいときは、以下のように指定します。
指定されたスキーマ情報ファイルには、見出し行だけを出力し、物理ファイルにはデータを出力します。
参照
PathNameCompatibilityの詳細については“E.5.1 AsisSetEnvironment”のPathNameCompatibilityを参照してください。
注意
スキーマ情報ファイルと物理ファイルの扱い
指定の組合せと出力先を以下に示します。
指定例 | 出力先 | |
---|---|---|
スキーマ情報ファイル | 物理ファイル | |
スキーマ情報ファイル名;物理ファイル名 | 指定したファイル | 指定したファイル |
;物理ファイル名 | 作成されない | 指定したファイル |
スキーマ情報ファイル名; | 指定したファイル | 標準出力 |
; | 作成されない | 標準出力 |
見出し行とデータ行に分けて標準出力へ出力することはできません。
スキーマ情報ファイル名と物理ファイル名には、セミコロン(;)を含むことはできません。AsisSetEnviroment関数の環境パラメタPathNameCompatibilityに"0"を指定せずにセミコロン(;)を指定した場合、セミコロンはファイル名の一部と認識します。
復帰値
復帰値 | 説明 |
---|---|
ASIS_SUCCESS | 関数が正常に終了したことを示します。 |
ASIS_ERROR | 関数の実行時に問題が検出されたことを示します。 |
関数の利用規則
OutFileパラメタで指定したファイルが存在する場合は上書きします。