本製品で扱うネットワークリソースとは、L-Serverを接続するネットワークの定義情報です。L-Serverを作成する際のネットワーク設定を自動化するため、ネットワークの構成を事前に定義できます。
ネットワークリソースには、以下の2種類があります。
内部ネットワーク
L-Server同士を接続するためのネットワークリソースです。以下の情報を保持します。
接続経路で使用するVLAN ID
接続したL-ServerのNICに設定するIPアドレスの範囲(オプション)
外部ネットワーク
L-Serverを本製品の管理外の既存ネットワークと接続するためのネットワークリソースです。内部ネットワークに加えて、以下の情報を保持します。
本製品の管理下のネットワークと既存ネットワークを接続するLANスイッチブレードとそのポート(以降、外部接続ポート)
ブレードサーバに対するVLANの自動設定
ブレードサーバに対して、以下の設定を自動で行います。
サーバ種別が"物理"のL-Server | サーバ種別が"VM"のL-Server | |||
---|---|---|---|---|
VMware | Hyper-V | RHEL5-Xen | ||
仮想スイッチの作成 (*1) | - | ○ | ○ | × |
L-ServerのNICと仮想スイッチの接続 (*2) | - | ○ | ○ | ○ |
LANスイッチブレードのサーバブレード側のポートへの設定 | ○ (*3) | ○ (*4) | ○ (*4) | × |
○: 本製品が設定
×: 本製品は設定しない
*1: サーバ仮想化ソフトウェア製品ごとに、以下のように読み替えてください。
VMware | 仮想スイッチとポートグループの作成 |
Hyper-V | 仮想ネットワークの作成 |
RHEL5-Xen | 仮想ブリッジの作成 |
*2: サーバ仮想化ソフトウェア製品ごとに、以下のように読み替えてください。
VMware | L-ServerのNICと仮想スイッチのポートグループとの接続 |
Hyper-V | L-ServerのNICと仮想ネットワークとの接続 |
RHEL5-Xen | L-Serverの仮想ネットワークインターフェースと事前に手動で作成済の仮想ブリッジの接続 |
*3: ポートVLANを設定します。
*4: タグVLANを設定します。
ラックマウントサーバに対する設定
ラックマウントサーバに対して、L-ServerのNICと仮想スイッチの接続を行います。
サーバ種別が"物理"のL-Server | サーバ種別が"VM"のL-Server | |||
---|---|---|---|---|
VMware | Hyper-V | RHEL5-Xen | ||
仮想スイッチの作成 (*1) | - | × | × | × |
L-ServerのNICと仮想スイッチの接続 (*2) | - | ○ | ○ | ○ |
LANスイッチのポートへの設定 | × | × | × | × |
○: 本製品が設定
×: 本製品は設定しない
*1: サーバ仮想化ソフトウェア製品ごとに、以下のように読み替えてください。
VMware | 仮想スイッチとポートグループの作成 |
Hyper-V | 仮想ネットワークの作成 |
RHEL5-Xen | 仮想ブリッジの作成 |
*2: サーバ仮想化ソフトウェア製品ごとに、以下のように読み替えてください。
VMware | L-ServerのNICと仮想スイッチのポートグループとの接続 |
Hyper-V | L-ServerのNICと仮想ネットワークとの接続 |
RHEL5-Xen | L-Serverの仮想ネットワークインターフェースと事前に手動で作成済の仮想ブリッジの接続 |
IPアドレスの範囲の自動設定
【Windows/Linux】【VMware】【Hyper-V】
ネットワークリソースにIPアドレスの範囲が設定されている場合は、L-Serverへのイメージ配付時に、IPアドレスを自動的に設定できます。
IPアドレスの範囲が設定されていない場合、DHCPの設定になります。
【Linux】
サーバ種別が"物理"のL-Server作成時にRed Hat Enterprise Linuxのイメージを指定する場合、IPアドレスの自動設定は対応していません。L-Serverへのイメージ配付後に、IPアドレスを手動で設定してください。
【Hyper-V】
統合サービスが導入されている以下のゲストOSで、IPアドレスの自動設定ができます。
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008 R2
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003 R2
Microsoft(R) Windows Server(R) 2003
Microsoft(R) Windows(R) 7
Microsoft(R) Windows Vista(R)
Microsoft(R) Windows(R) XP
【Xen】
IPアドレスの自動設定には対応していません。
ネットワークリソースにIPアドレスの範囲が設定されている場合は、L-Serverへのイメージ配付後に、IPアドレスを手動で設定してください(DNSサーバも手動で設定してください)。
IPアドレスの確認方法については、「D.4 [ネットワーク]タブ」の注意事項を参照してください。
IPアドレスの範囲が設定されていない場合も、L-Serverへのイメージ配付後に、手動でDHCPでの運用になるように設定してください。
LANスイッチブレードに対するVLANの自動設定
LANスイッチブレードに対してVLANを設定します。LANスイッチブレードには、レイヤー2スイッチ機能を提供するSwitchファームウェアと、仮想化を実現するIBPファームウェアがあります。
本製品では、LANスイッチブレードをSwitchファームウェアで動作させることをSwitchモード、IBPファームウェアで動作させることをIBPモードと呼びます。
詳細については、LANスイッチブレードのマニュアルを参照してください。
Switchモード
サーバブレード側のポートへのタグVLANおよびポートVLANの自動設定を行います。
IBPモード
VLANの自動設定は行いません。
ネットワークリソースの接続イメージ
ネットワークリソースの接続イメージは以下のとおりです
図1.2 ネットワークリソースの接続イメージ
ポイント
サーバ種別が"物理"のL-Serverを作成する場合のネットワーク構成例は、「付録F サーバ種別が"物理"のL-Serverを作成する場合の設定」を参照してください。
サーバ種別が"VM"のL-Serverを作成する場合のネットワーク構成例は、「付録G サーバ仮想化ソフトウェア製品の設定」を参照してください。