アプリケーションサービス機能は、いくつかのアプリケーションの統合方法とアクセス方法を提供しています。アクセス種別によって、以下が決まります。
アプリケーションがアプリケーションサービス機能を使用してユーザー認証を行い、アプリケーションサービス機能がログイン情報をアプリケーションに転送するかどうか(アプリケーションログイン)
アプリケーションがクライアントとアプリケーション間で交換された要求すべてにおいてアプリケーションサービス機能をリバースプロキシに使用するかどうか
それぞれのアクセス種別と、機能の組み合わせは以下のとおりです。
アクセス種別 | 機能 | |
---|---|---|
アプリケーションログイン | リバースプロキシ | |
プラットフォームアクセス | 利用可能(実装が必要) | 使用する |
ログインアクセス | 利用可能(実装が必要) | 使用しない |
プロキシアクセス | 利用可能(実装は不要)* | 使用する |
ダイレクトアクセス | 利用不可 | 使用しない |
*プロキシアクセスの場合、アプリケーションはアプリケーションサービス機能を使用してユーザー認証だけをおこないます。このときのログイン情報をアプリケーションサービス機能はアプリケーションに転送しません。
アクセス種別によって、実装が必要となるWebサービスインターフェースが異なります。それぞれのアクセス種別と、実装が必要となるWebサービスインターフェース機能の組み合わせは以下のとおりです。
アクセス種別 | インターフェース | ||
---|---|---|---|
プロビジョニングサービス | イベントサービス | サービスの操作 | |
プラットフォームアクセス | 必須 | 利用可能 | 利用可能 |
ログインアクセス | 必須 | 利用不可 | 利用不可 |
プロキシアクセス | 不要(利用不可) | 利用不可 | 利用不可 |
ダイレクトアクセス | 必須 | 利用不可 | 利用不可 |
Webサービスインターフェースの実装については、“第3章 アプリケーションの開発”を参照してください。
サプライヤーが利用可能な価格モデルの課金項目も、アクセス種別の影響を受けます。利用可能な課金項目は以下の通りです。
アクセス種別 | 課金項目 | ||
---|---|---|---|
サービス単価 | ユーザー単価 | イベント | |
プラットフォームアクセス | 利用可能 | 利用可能 | 利用可能 |
ログインアクセス | 利用可能 | 利用可能 | 利用不可 |
プロキシアクセス | 利用可能 | 利用可能 | 利用不可 |
ダイレクトアクセス | 利用可能 | 利用不可 | 利用不可 |
価格モデルについての詳細は、“アプリケーションサービス機能 運用ガイド 管理者編 5.3 価格モデルの管理”を参照してください。
どのアクセス種別を用いるのかは、アプリケーションのテクニカルサービスに定義します。アプリケーションやサービスの特性に応じて、適切なアクセス種別を選択してください。
アプリケーションサービス機能を経由するアクセス種別(プラットフォームアクセスによるアクセス、またはログインアクセス)を選択した場合、アプリケーションにおけるログイン・ログアウトの実装を変更し、プロビジョニングサービスAPIに定義されたユーザー処理を利用する必要があります。詳細は“付録C ログイン・ログアウトの実装”を参照してください。
引き続き本章では各アクセス種別の詳細を説明します。