ソフトウェアアプリケーションとアプリケーションサービス機能のコンポーネントは、以下の図のように統合できます。図の、濃いグレーで示した部分がアプリケーションサービス機能のコンポーネントです。
プロビジショニングサービス(ProvisioningService)は、アプリケーションサービス機能からサービスの利用に必要な項目の提供を受けるために、アプリケーション側に実装するインターフェースです。
認証管理は、ユーザーの認証の管理を行うためのコンポーネントです。アプリケーションに対してログイン、ログアウトが行われた際に、アプリケーションと相互に通信します。
イベント管理は、アプリケーションで発生したイベント(EventService)を管理するコンポーネントです。アプリケーションは、アプリケーションサービス機能が提供するイベントサービスのインターフェースを使用して、イベントを通知します。
サービスの操作(OperationService)は、アプリケーションに対する何らかの操作をアプリケーションサービス機能経由から提供する場合に、サービスの利用に必要な項目の提供を受けるために、アプリケーション側に実装するインターフェースです。
アプリケーションの統合は、以下の手順で行います。
アクセス種別の決定
ユーザーがアプリケーションにどのようにアクセスするのかを決定します。プラットフォームアクセス、ログインアクセス、プロキシアクセス、ダイレクトアドレスのいずれか一つを選択します。アクセス種別によって、必要となるアプリケーションの実装や、サービスの提供方法が変わります。
詳細は、“第2章 アクセス種別の決定”を参照してください。
アプリケーションの開発
アプリケーションがアプリケーションサービス機能と通信するためのWebサービスインターフェースを実装します。使用する通信プロトコルはSOAP/HTTPです。アプリケーションがJavaプログラムの場合は、アプリケーションサービス機能に同梱されているJAX-WSフレームワーク用のライブラリを使用して実装することを推奨します。Java以外のプログラムの場合は、アプリケーションサービス機能に同梱されているWebサービス定義(WSDLファイル)に基づいてインターフェースを実装する必要があります。
以下の3つのインターフェースを実装する必要があります。
プロビジョニングサービス
イベントサービス
サービスの操作
各インターフェースの実装が必要かどうかは、アクセス種別により異なります。詳細は、“第2章 アクセス種別の決定”を参照してください。
また、各インターフェースの実装方法の詳細については、“第3章 アプリケーションの開発”を参照してください。
テクニカルサービスの提供
アプリケーションのテクニカルサービス定義を作成し、サプライヤーに対して公開します。
詳細は、“第4章 テクニカルサービスの提供”を参照してください。
サービス仕様の作成と公開
サプライヤーは、公開されたテクニカルサービス定義を元にサービス仕様を作成し、カスタマーに公開します。
詳細は、“アプリケーションサービス機能 運用ガイド 管理者編 5章 サプライヤーの運用操作”を参照してください。