Information Integratorでは、処理プロセスの設計情報をシステムの定義情報として、そのまま実行環境で利用できます。
定義作成
処理プロセスの処理手順ならびに処理プロセスを実行するために必要な各種パラメタの設計情報に関する定義を行います。
処理プロセスの処理手順の設計
処理プロセスの処理手順を視覚的に確認しながら設計を進めます。この視覚的に確認しながら設計を行う設計ツールを「III Studio」と呼びます。
III Studioは、GUIベースの統合開発環境Interstage Studio上で動作するプラグインです。統合開発環境の統一された操作性でIIIの処理プロセスの設計を行うことができます。
処理プロセスを実行するために必要な各種パラメタの設計
処理プロセスを実行するために必要な各種パラメタの設計情報は、Excelファイルに入力します。このExcelファイルのことを「デザインシート」と呼びます。
デザインシートは、Excelの操作で容易に入力が可能な定義作成ツールです。データ収集、データ変換、データ配付処理、スケジュールなど、処理プロセスの一連の情報を入力します。
ポイント
デザインシートの作成効率を向上させる「メタ収集機能」
収集元システムや配付先システムにある、データの形式や処理方法に関する情報をメタデータと呼びます。Information Integratorでは、データ構造(項目名やデータ属性など)のメタデータを取り込んで設計を行うことができます。
本機能により、デザインシートへの情報入力時に、メタデータを最初から作成する手間がなくなり、デザインシート作成効率が大幅に向上します。
メタ収集機能についての詳細は、“1.8.1.1 メタ収集機能”を参照してください。
処理プロセスの処理手順は、III Studioで設計した後、設計内容をデザインシートに展開します。処理プロセスの実行に必要な詳細なパラメタをデザインシートで定義します。これにより、処理プロセスの設計はデザインシートにすべて表現されます。このデザインシートを実行環境に登録して利用します。
設計から保守にわたる一連のシステム開発フェーズは、すべてデザインシートを起点に行われます。
図1.23 Information Integratorの定義作成のイメージ
定義管理
登録されたデザインシートを取り出したり、参照したりする一連の定義情報の管理は、定義情報を管理するツールを使って管理します。このツールを「定義管理クライアント」と呼びます。
収集元システムや配付先システムにあるメタデータをInformation Integratorに取り込み、デザインシートに表示します。
Information Integratorでデータ変換・編集を行う場合、あらかじめデザインシートに変換前と変換後のデータ構造に関する情報を入力します。この定義を行うとき、変換対象となるデータのメタデータを取り込み、デザインシートに表示します。
以下のデータのデータ構造に関するメタデータを収集することができます。
Symfoware Server
Oracle
SQL Server
Salesforceオブジェクト
帳票データ
収集できるメタデータは、収集が可能なデータの形式や、データ型などの条件に準じます。条件の詳細については、“付録B Information Integratorで扱えるデータ形式について”を参照してください。