ページの先頭行へ戻る
Symfoware Server V10.0.1 Connection Managerユーザーズガイド(9.x)

3.1.1 データベースサーバでの環境設定

データベースサーバでの環境設定は、Connection Managerの機能を利用するために以下の作業を行う必要があります。

3.1.1.1 動作環境ファイルの編集

Symfoware/RDB上の動作環境ファイル(システム用の動作環境ファイルとサーバ用の動作環境ファイル)を編集します。システム用の動作環境ファイルのパラメタについては、以下を参照してください。

なお、WebAdminでセットアップした場合、“WebAdminでセットアップした場合の値の違い”の欄に“有”と記載があるパラメタは、本項で説明しているパラメタの省略値や扱いに違いがあります。

参照

  • システム用の動作環境ファイルのパラメタで以下に記載してあるもの以外のパラメタおよびサーバ用の動作環境ファイルのパラメタについては、“セットアップガイド”または“アプリケーション開発ガイド(共通編)”を参照してください。

  • WebAdminでセットアップした場合のパラメタの詳細については、“セットアップガイド”の“セットアップ時の省略値”を参照してください。

編集するシステム用の動作環境ファイルのパラメタを以下に示します。

パラメタ名

概要

記述数

記述の省略

WebAdminでセットアップした場合の値の違い

MAX_CONNECT_TCP

アプリケーションサーバから接続可能なコネクションの最大数

単一

RDB_KEEPALIVE

KEEPALIVE機能を利用するか否か

単一

MAX_CONNECT_TCP

【指定形式】

MAX_CONNECT_TCP = (接続数)

【実行パラメタの意味】

1つのRDBシステムに対し、アプリケーションサーバから接続できるコネクションの最大数を指定します。

【パラメタの意味】
接続数:

アプリケーションサーバから接続できるコネクションの最大数を0~32767の範囲で指定します。

省略した場合は、256が指定されたものとみなします。

接続数に指定する値の概算方法を以下に示します。

接続数 = 接続するConnection Managerのシステム数(アプリケーションサーバ数)
 + アプリケーションからConnection Managerと連携して接続するコネクションの最大数(すべてのアプリケーションサーバのコネクション最大数の合計) 
 +  RDB2_TCP通信により接続するコネクションの最大数(すべてのアプリケーションサーバのコネクション最大数の合計)

注意

MAX_CONNECT_TCP実行パラメタに概算方法に示した値よりも小さい値を指定すると、アプリケーションを実行することができなくなります。このため、MAX_CONNECT_TCP実行パラメタには必ず概算方法に示した接続数以上の値を指定してください。

接続数の指定例を以下に示します。なお、例はアプリケーションサーバを3台設置する場合を表しています。

RDB_KEEPALIVE

【指定形式】

RDB_KEEPALIVE = ({ON|OFF})

【実行パラメタの意味】

KEEPALIVE機能を利用するか否かを指定します。

KEEPALIVE機能とは、トランザクションの状態に関係なく、クライアントとサーバの通信状態を調べ、クライアント側の処理異常(電源切断など)に対処する機能です。2時間を超過してもクライアント側から応答がない場合は、該当クライアントのコネクションを強制回収します。

【パラメタの意味】
ON:

KEEPALIVE機能を使用します。

OFF:

KEEPALIVE機能を使用しません。


Connection Managerを利用する場合は、OFFを指定します。

ただし、同一のRDBシステムがConnection Managerを経由するアプリケーションと経由しないアプリケーションの両方からの接続を受け付ける形態の場合は、当該RDBシステムの実行パラメタにはONを指定します。

省略した場合は、OFFが指定されたものとみなします。

3.1.1.2 環境変数の設定

APCコマンド、rdbprtmsgコマンドおよびmanコマンドを使用するために必要な環境変数を設定します。

SolarisSolaris(TM)の場合

  • 環境変数LANGに、以下のSymfoware/RDBのロケールを設定します。

    • ja

    • ja_JP.PCK

    • ja_JP.UTF-8

    • C

    異なるロケールをLANGに指定した場合、コマンドはエラーになります。なお、Connection Managerやコマンドが出力するqdgメッセージを英語で出力するには、環境変数LANGにCを指定してください。

  • ロケールを指定する環境変数には、LANGのほかに、LC_ALL、LC_MESSAGES があります。これらの環境変数が複数設定されている場合、LC_ALL > LC_MESSAGES > LANGの順で有効となります。

  • 環境変数PATHに/opt/FJSVapccm/binを設定します。

  • 環境変数LD_LIBRARY_PATHに/opt/FJSVapccm/libを設定します。

  • 環境変数RDBNAMEにRDBシステム名を設定します。ただし、RDBシステム名を付けない運用の場合は、本設定は不要です。

  • 環境変数MANPATHに/opt/FJSVapccm/manを設定します。


以下に定義例を示します。

例1

TCシェルの場合

% setenv LANG ja (注1)
% setenv PATH /opt/FJSVapccm/bin:$PATH
% setenv LD_LIBRARY_PATH /opt/FJSVapccm/lib:$LD_LIBRARY_PATH
% setenv RDBNAME rdbsys1 (注2)
% setenv MANPATH /opt/FJSVapccm/man:$MANPATH

注1) ここでは、アプリケーションのロケールとして“ja”を設定しています。実際に設定するときは、対象となる環境に合わせて設定してください。

注2) ここでは、RDBシステム名として“rdbsys1”を設定しています。実際に設定するときは、対象となるRDBシステムのRDBシステム名を設定してください。

例2

bashの場合

$ LANG=ja ; export LANG (注1)
$ PATH=/opt/FJSVapccm/bin:$PATH ; export PATH 
$ LD_LIBRARY_PATH=/opt/FJSVapccm/lib:$LD_LIBRARY_PATH ; export LD_LIBRARY_PATH
$ RDBNAME=rdbsys1 ; export RDBNAME (注2)
$ MANPATH=/opt/FJSVapccm/man:$MANPATH ; export MANPATH

注1) ここでは、アプリケーションのロケールとして“ja”を設定しています。実際に設定するときは、対象となる環境に合わせて設定してください。

注2) ここでは、RDBシステム名として“rdbsys1”を設定しています。実際に設定するときは、対象となるRDBシステムのRDBシステム名を設定してください。

注意

システムメッセージおよびコマンド応答メッセージは、環境変数の設定とは関係なく、常に英文で出力します。

LinuxLinuxの場合

  • 環境変数LANGに、以下のSymfoware/RDBのロケールを設定します。

    • ja_JP.UTF-8

    • C

    異なるロケールをLANGに指定した場合、コマンドはエラーになります。なお、Connection Managerやコマンドが出力するqdgメッセージを英語で出力するには、環境変数LANGにCを指定してください。

  • Cロケールを使用する場合は、環境変数LESSCHARSETに“utf-8”を設定します。

  • ロケールを指定する環境変数には、LANGのほかに、LC_ALL、LC_MESSAGES があります。これらの環境変数が複数設定されている場合、LC_ALL > LC_MESSAGES > LANGの順で有効となります。

  • 環境変数PATHに/opt/FJSVapccm/binを設定します。

  • 環境変数LD_LIBRARY_PATHに/opt/FJSVapccm/libを設定します。

  • 環境変数RDBNAMEにRDBシステム名を設定します。ただし、RDBシステム名を付けない運用の場合は、本設定は不要です。

  • 環境変数MANPATHに/opt/FJSVapccm/manを設定します。


以下に定義例を示します。

例1

TCシェルの場合

% setenv LANG ja_JP.UTF-8 (注1)
% setenv PATH /opt/FJSVapccm/bin:$PATH
% setenv LD_LIBRARY_PATH /opt/FJSVapccm/lib:$LD_LIBRARY_PATH
% setenv RDBNAME rdbsys1 (注2)
% setenv MANPATH /opt/FJSVapccm/man:$MANPATH

注1) ここでは、アプリケーションのロケールとして“ja_JP.UTF-8”を設定しています。実際に設定するときは、対象となる環境に合わせて設定してください。

注2) ここでは、RDBシステム名として“rdbsys1”を設定しています。実際に設定するときは、対象となるRDBシステムのRDBシステム名を設定してください。

例2

bashの場合

$ LANG= ja_JP.UTF-8 ; export LANG (注1)
$ PATH=/opt/FJSVapccm/bin:$PATH ; export PATH
$ LD_LIBRARY_PATH=/opt/FJSVapccm/lib:$LD_LIBRARY_PATH ; export LD_LIBRARY_PATH
$ RDBNAME=rdbsys1 ; export RDBNAME (注2)
$ MANPATH=/opt/FJSVapccm/man:$MANPATH ; export MANPATH

注1) ここでは、アプリケーションのロケールとして“ja_JP.UTF-8”を設定しています。実際に設定するときは、対象となる環境に合わせて設定してください。

注2) ここでは、RDBシステム名として“rdbsys1”を設定しています。実際に設定するときは、対象となるRDBシステムのRDBシステム名を設定してください。

注意

システムメッセージおよびコマンド応答メッセージは、環境変数の設定とは関係なく、常に英文で出力します。


3.1.1.3 ポート番号の定義

RDBシステム名ごとに、以下の2つのポート番号を定義する必要があります。

ポート番号はOSが管理するサービスファイルにサービスとして定義する必要があります。/etc/servicesファイルに以下の形式で2つ追加してください。

サービス名  ポート番号/プロトコル

サービス名

ポート番

ポート番号は、1024~32767の範囲で、未使用の値を指定してください。

ロトコル

プロトコルは、tcpを指定します。

定義例

ポート番号を定義する例を、以下に示します。

rdbsys1      26551/tcp
rdbsys1-spv  26700/tcp

注意

  • RDB2_TCPからConnection Managerに移行する場合、通信用のサービスはRDB2_TCPで利用していたサービスをそのまま利用します。相互ダウン監視用のサービスを追加定義してください。

  • “通信用ポート番号”には、APC動作環境ファイルの定義種別RDBSYSTEMの“通信用ポート番号:”と同じ値を指定してください。

  • “ダウン監視用ポート番号”には、APC動作環境ファイルの定義種別RDBSYSTEMの“ダウン監視用ポート番号:”と同じ値を指定してください。

3.1.1.4 システムログの環境設定

Connection Managerはシステムログのfacilityおよびlevelとして、以下を使用しています。システムログに以下のfacilityのすべてのlevelが出力されるように、システムログの/etc/syslog.conf ファイルを設定してください。

facility : user

level : err,warning,info

SolarisSolaris(TM)の場合

システムログの/etc/syslog.conf ファイルの設定例を以下に示します。

user.info   /var/adm/messages

Connection Managerがシステムログに出力するシステムメッセージの形式については、“4.1.4 メッセージ監視”を参照してください。

LinuxLinuxの場合

システムログの/etc/syslog.conf ファイルの設定例を以下に示します。

user.info   /var/log/messages

Connection Managerがシステムログに出力するシステムメッセージの形式については、“4.1.4 メッセージ監視”を参照してください。