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Interstage Application Server MessageQueueDirector説明書

15.2.4 クラスタシステムの環境を作成する

  MQDをクラスタシステムで動作させるための環境を設定する手順について、以下の順番で説明します。

15.2.4.1 リソースグループのプロパティを設定する

  MQDの所属するリソースグループのプロパティを設定します。このグループに所属する他のリソースや業務運用を考慮して、システムとして適切な値を設定してください。特に問題がなければ、省略値のままで問題ありません。

15.2.4.2 リソースを登録する

  MQDをMSCSで動作させるために、MQD関連のリソースをすべてMQD用のリソースグループに登録します。登録は、クラスタアドミニストレータを使用して行います。リソースの登録内容は、MQDの運用方法によって異なります。表15.4 MQDのリソース一覧(単独使用)に、MQDを単独で使用する場合に登録するリソースの一覧を示します。表15.5 MQDのリソース一覧(XA連携)に、Interstageを使用してXA連携する場合に登録するリソースの一覧を示します。

  なお、アプリケーションについては一覧に記載していません。必要に応じてアプリケーションも登録してください。

表15.4 MQDのリソース一覧(単独使用)

リソース資源(MSCS登録名)

リソースの種類

依存関係(依存先)

ドライブ名

物理ディスク

なし

IPアドレス(注1)

IPアドレス(注1)

ドライブ名

ネットワーク名(注1)

ネットワーク名(注1)

IPアドレス(注1)

IDCMサービス (注2)(注3)(注4)
  (F3CTidcm)

汎用サービス

ネットワーク名(注1)

MQDサービス (注2)(注5)
  (MessageQueueDirector MQD001)

汎用サービス

IDCMサービス

  注1) Microsoft(R) Windows Server(R) 2008のフェールオーバー クラスタリング機能の場合、“IPアドレス”、“ネットワーク名”のかわりに、“クライアントアクセスポイント”をリソースとして登録してください。
  注2) 汎用サービス登録時は、括弧内の文字列で登録します。
  注3) IDCMのDPCF通信パスを確立するアプリケーションを使用する場合は、業務形態に合わせてIDCMサービスより後の任意の位置に登録してください。
  注4) リソース資源のプロパティのパラメータタブで“ネットワーク名をコンピュータ名として使用する”に必ずチェックマークを指定してください。
  注5) MQDサービスの場合の登録名は、括弧内の文字列に含まれる“MQD001”の部分がmqdsetupの-sオプションで指定したMQDシステム名となります。

表15.5 MQDのリソース一覧(XA連携)

リソース資源(MSCS登録名)

リソースの種類

依存関係(依存先)

ドライブ名

物理ディスク

なし

IPアドレス(注1)

IPアドレス(注1)

ドライブ名

ネットワーク名(注1)

ネットワーク名(注1)

IPアドレス(注1)

IDCMサービス (注2)(注3)(注4)
  (F3CTidcm)

汎用サービス

ネットワーク名(注1)

コンポーネントトランザクションサービス (注1)
  (TransactionDirector)

汎用サービス

CORBAサービス

MQDサービス (注2)(注5)
  (MessageQueueDirector MQD001)

汎用サービス

IDCMサービス

データベース連携サービス起動
  (注6)

汎用アプリケーション

コンポーネントトランザクションサービス

MQD拡張機能の起動 (注7)

汎用アプリケーション

MQDサービス
データベース連携サービス

  注1) Microsoft(R) Windows Server(R) 2008のフェールオーバー クラスタリング機能の場合、“IPアドレス”、“ネットワーク名”のかわりに、“クライアントアクセスポイント”をリソースとして登録してください。
  注2) 汎用サービス登録時は、括弧内の文字列で登録します。
  注3) IDCMのDPCF通信パスを確立するアプリケーションを使用する場合は、業務形態に合わせてIDCMサービスより後の任意の位置に登録してください。
  注4) リソース資源のプロパティのパラメータタブで“ネットワーク名をコンピュータ名として使用する”に必ずチェックマークを指定してください。
  注5) MQDサービスの場合の登録名は、括弧内の文字列の“MQD001”の部分をmqdsetupの-sオプションで指定したMQDシステム名にしたものとなります。
  注6) データベース連携サービスを起動する汎用アプリケーションとして登録できるバッチファイルが、Interstageから提供されています。
  注7) MQDの拡張機能を起動する汎用アプリケーションとして登録できるバッチファイルは、以下のファイルで提供しています。

  [MQDインストール先フォルダ]\sample\mqdstrsvc.bat

  このバッチファイルは、同報配信サービス、ACM連携サービス、イベントチャネル連携サービスを起動するコマンド行をコメントにしてあります。使用するサービスを起動する行を実行するように変更してください。バッチファイルの修正内容の例を以下に示します。

  また、以下の行のMQDシステム名も修正してください。

rem set MQDSYSNAME=-s MQD001

15.2.4.3 リソースのプロパティを設定する

  登録したリソースのプロパティを設定します。設定値は、業務アプリケーションの異常時の動作(再起動するのかフェイルオーバするのかなど)も考慮する必要があります。ここでは、ソフトウェアの障害などが発生した場合でも、グループ全体を別ノードに即座にフェイルオーバすることで、業務のダウン時間を極力短くする設定値で説明します。特に問題がなければ、この値に設定することをお勧めします。なお、ここで説明していない値については、リソース登録時の値をそのまま使用してください。

全般

依存関係

詳細設定

  注1) 起動の確認を実施した後にこの設定にしてください。リソースの登録時点では、再起動しない設定にしておいてください。

パラメータ


  Windows Server(R) 2008 で使用する場合は、コマンドプロンプトで以下のコマンドを実行し、セットアップパラメタを設定してください。

通常

Cluster Resource "リソース名" /priv StartupParameters="-r"

MQDの拡張機能またはXA連携を使用する場合

Cluster Resource "リソース名" /priv StartupParameters="-r -p"