この節では、DSS サーバを冗長化する構成を選択している場合に、管理パーティションに登録されている sfcfrmd デーモンの起動方法を変更する方法について説明します。
図3.3 管理パーティションに登録されている sfcfrmd デーモンの起動方法の変更の流れ
注意
DSS サーバを冗長化するには、PRIMECLUSTER をインストールしてクラスタシステムを構築する必要があります。
DSS サーバが冗長化されている DSS ファイルシステムでは、監視デーモン (sfcfrmd, sfcprmd, sfcfsd, sfchnsd, sfcpncd) がクラスタの状態を監視し、クラスタ内でプライマリ MDS が同時に 1つだけしか動作しないようにすることで、すべてのノードで厳密な一貫性を維持したファイルシステムへのアクセスを実現しています。
クラスタパーティションの発生により、DSS サーバの状態を確認できない場合は、クラスタ整合状態が保証できないため、プライマリ MDS を動作させる DSS サーバを決定できません。この場合、sfcfrmd デーモンの起動を保留して、DSS ファイルシステムのサービスを利用できないようにします。
sfcfrmd デーモンの起動方法には、以下の 2種類があります。
wait
DSS サーバの起動時、クラスタ整合状態が保証されるまで、sfcfrmd デーモンの起動を保留し、DSS サーバの起動も同時に保留します。
また、GUI からの CF 起動時、クラスタ整合状態が保証されていない場合は、sfcfrmd デーモンの起動を中止します。
wait_bg
DSS サーバの起動時、および GUI からの CF 起動時、クラスタ整合状態が保証されるまで、sfcfrmd デーモンの起動をバックグラウンドで保留します。DSS サーバの起動、または、CF の起動は継続します。
省略値 (管理パーティションを初期化したときに登録される起動方法) は、wait です。
注意
すべての DSS サーバを停止した後に、一方の DSS サーバを起動した場合、クラスタに参入していない DSS サーバの状態を確認できません。この場合、すべての DSS サーバがクラスタに参入するまで、sfcfrmd デーモンの起動を保留します。
参考
DSS サーバの起動が保留されているとき、ネットワーク経由でシステムにログインすることはできます。
管理パーティションに登録されている sfcfrmd デーモンの起動方法を変更するためには、すべての DSS サーバにおいて sfcfrmd デーモンが停止している必要があります。
参照
sfcfrmd デーモンの停止の詳細については、本書の“3.2.1.2 sfcfrmd デーモンの停止”を参照してください。