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SystemwalkerRunbook Automation V14g 解説書

1.3 運用形態

Systemwalker Runbook Automationでは、おもに、以下のような形態で運用作業を自動化しています。

運用自動化サーバ

Systemwalker Runbook Automationのマネージャがインストールされた、運用フローセットを実行するサーバです。

運用フローセットの実行に必要となる、操作対象のサーバの情報(ホスト名、IPアドレス、管理者のパスワードなど)も構成情報として管理し、この情報をもとに運用フローセットを実行します。

また、運用自動化サーバが提供するWebブラウザにより、実行状況の確認や、運用フローセット自身の起動/停止などの操作を実施できます。

管理対象システム(連携サーバ・業務サーバ)

運用フローセットの実行により、運用自動化サーバから実際の操作が行われるサーバです。運用自動化サーバからのすべての操作指示は、SSHやHTTP、HTTPSなどの一般的な通信によって行われます。

Systemwalker Runbook Automationのエージェントの導入により、インストールされているミドルウェアの詳細な構成情報を、運用フローセットから参照できるようになります。

連携可能なミドルウェアがインストールされていない業務サーバには、エージェントの導入は必要ありません。

運用フローセット開発コンピュータ(Interstage BPM Studio for Systemwalker)

ICTシステムに対するオペレーションを自動化する、運用フローセットを作成するための開発環境です。運用フローセット開発コンピュータで作成した運用フローセットを運用自動化サーバへ登録し、運用が開始できます。

Systemwalker Runbook AutomationをICTシステムに導入するにあたり、利用目的や規模などによりさまざまな運用形態が考えられます。

以下に、構成情報の収集方法と管理対象システム数の違いに応じた運用形態と、運用自動化サーバをシングル構成にした場合とクラスタ構成にした場合の運用形態について説明します。


構成情報の収集方法と管理対象システム数の違いに応じた運用形態

Systemwalker Runbook Automationは、CMDB(Configuration Management Database)に構成情報(IPアドレスやOS種別など)が格納されているシステムを管理対象とします。この構成情報を収集する方法や、管理対象システムの台数により、以下のような運用形態が考えられます。

運用自動化サーバで構成情報を自動収集する運用形態

運用自動化サーバが管理対象となる業務サーバからIPアドレスやOSなどの情報を自動収集し、収集した情報をCMDB(Configuration Management Database)に格納します。管理対象の業務サーバが少ない小規模なシステムの場合は、運用自動化サーバによる自動収集でも問題ありませんが、大規模なシステムの場合、構成情報収集の負荷を分散するために運用自動化サーバの下に中継サーバを配置することを推奨します。

小規模なシステムの場合 (2階層構成)

運用自動化サーバが直接、業務サーバを管理する2階層の運用形態です。

大規模なシステムの場合 (3階層構成)

管理対象の業務サーバが多く(目安としては300台以上)、構成情報収集の負荷を分散するために、運用自動化サーバの下に中継サーバを配置した3階層の運用形態です。

Systemwalker Centric Managerと連携して構成情報を収集する運用形態

Systemwalker Centric Managerが収集した構成情報を、Systemwalker Centric Managerから一括で採取します。

そのため、連携サーバ(Systemwalker Centric Managerの運用管理サーバ)からの情報収集のみとなります。

なお、Systemwalker Centric Managerの運用形態として、管理対象システムが300台より多い場合は(Systemwalker Centric Managerの)部門管理サーバを置く形態になります。その場合でも、連携するのは連携サーバ(Systemwalker Centric Managerの運用管理サーバ)となります。

クラスタの有無に応じた運用形態

運用自動化サーバシングル構成の場合

本稼働前のテスト環境など、比較的重要度の低いICTシステムなどにSystemwalker Runbook Automationを適用する場合の運用形態です。

1台のサーバに、Systemwalker Runbook Automationの運用自動化サーバを導入します。

管理対象となる業務サーバには、Systemwalker Runbook Automationが対応するミドルウェア(たとえばSystemwalker Centric Managerなど)が導入されている場合のみ、Systemwalker Runbook Automationのエージェントを導入します。


運用自動化サーバクラスタ構成の場合

運用自動化サーバは、クラスタシステムにより運用自動化サーバ自身を高信頼化する運用形態が可能です。重要な業務が稼動しているICTシステムを管理するための自動化サーバは、ハードウェアの故障などに備えて、クラスタシステムによる高信頼化を推奨します。

運用自動化サーバをクラスタ構成することにより、運用自動化サーバが動作するサーバのハードウェア故障などが発生した場合には、もう一方のサーバが運用自動化サーバの情報を引き継ぎ、停止時間を最小にして業務を継続することができます。

なお、連携製品導入済みのサーバがクラスタ構成をとっている場合にSystemwalker Runbook Automationのエージェントを導入する時は、すべてのクラスタノードにSystemwalker Runbook Automationのエージェントをインストールする必要があります。