AdvancedCopy Managerテープバックアップでは、Symfowareのデータベーススペース単位またはロググループ単位でのデータベーススペースのリカバリが行えます。
AdvancedCopy Managerテープバックアップのリカバリは、次のように処理が行われます。
リカバリ対象バックアップ履歴のデータがディスクにあるかどうか確認します。リカバリ元のデータは、ディスクにあればディスク、なければテープとします。
ディスクからリカバリする場合、適切なリカバリ制御ファイルとバックアップボリュームを選択します。バックアップボリュームを業務ボリュームへ複写します。
テープからリカバリする場合、テープに格納されたデータベーススペースのデータとリカバリ制御ファイルを業務ボリュームおよび作業用ディレクトリに読み込みます。
最新の状態、または特定の時点へ復旧する場合は、リカバリ制御ファイルを元に、アーカイブログを適用します。
ポイント
アーカイブログファイルに、アーカイブログがいっぱいになると、Symfowareのコマンドや、データベーススペースを使用する利用者のアプリケーションが無応答になるため、アーカイブログを外部媒体に退避することがありますが、AdvancedCopy Managerテープバックアップは、外部媒体に保管したアーカイブログ退避ファイル名を書いたファイル(アーカイブログ退避先名が列挙されたファイル)を指定してリカバリすることができます。
注意
「アーカイブログ退避先名が列挙されたファイル」に指定したファイルに、テープに退避されたアーカイブログ退避ファイルを記述した場合は、リカバリを行うことができません。
また、リカバリ時には、14.2.1.1 acmsvrset(Storageサーバ構成情報設定コマンド)で指定した作業ディレクトリを使用します。
アーカイブログの退避運用
アーカイブログを退避する運用の場合、データベーススペースのリカバリに必要な退避アーカイブログの対応を知る必要があります。 AdvancedCopy Managerテープバックアップは、そのために必要なロググループ単位に行われるアーカイブログ退避処理と、データベーススペース単位に行われるバックアップ/リカバリの対応管理を行います。データベースの管理者は、単純にアーカイブログ退避状況の記録のみを行えばよくなります。具体的な運用としては、アーカイブログの退避作業をシェルスクリプト化し、Storageサーバ上のファイルに履歴を記録する形態を推奨します。
図6.2 アーカイブログ退避運用